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【チームエルのカルチャー】 オンラインで解決できなかった、経営者が危機感を覚える問題とは - コロナ禍でオフィスを移転・増床した理由(1)

Team-L(チームエル)では、実践主義のコンサルティング集団として、採用活動から売り上げにつながる戦略・戦術の立案を通じて、企業の成長のお手伝いをしています。

チームエルについては、こちらで詳しく。

今回からのシリーズは、ジャーナリストで、iU 情報経営イノベーション専門職大学の専任教員を務める松村太郎がお伝えします。

AppleやGoogleをはじめとしたテクノロジーやスタートアップ企業がひしめくシリコンバレーを長年取材し、またデザイン思考やイノベーション創出などの教鞭を執る経験を踏まえ、チームエルの取材を通じて発見した気づきや実践、その成果について、お伝えしていきます。

はたらき方は変わった

皆さんも既に実感し、順応してきたことと存じますが、2020年から始まり、2023年に終息を迎えようとしている新型コロナウイルスのパンデミックは、世界中のはたらき方を変化させました。

これだけインターネットが普及していても、グローバル企業ですらわずか5%に満たないオンラインミーティングの割合は、パンデミックで人との接触を避ける目的で、100%にまで上昇。対応できない企業は経済活動のストップを余儀なくされました。

パンデミックで注目されたのは、中小企業の変化です。比較的ITへの適応が早いグローバル企業以外、日本の中小企業でも、オンライン会議は当たり前の風景となり、自宅から働くリモートのワークスタイルも取り入れられました。

社員が自宅で働くようになれば、社員全員が出社する前提だったオフィスはガラガラとなり、企業は固定費を削減すべく、オフィスの縮小がトレンドとなりました。

そうした中で、チームエルは、コロナ禍においてオフィスの移転と増床を行いました。その理由と効果について、企業のカルチャーの視点から考えていきます。

リーダーとしての危機感

出張の多い同社であっても、社員がオフィスで顔を合わせて、議論をし、アイディアを出し合い、顧客のために全力を尽くす。これがチームエルが目指してきたカルチャーであり、オフィスの中ではこれを体現するコミュニケーションを作り出す、雰囲気作りが行われてきました。

しかし、そうしたオフィスを閉めたことによって、「チームエルらしさ」を目にすることがなくなってしまいました。これは、取材に行った私の目からそう見える以上に、顔を合わせなくなった社員同士がより一層感じていることでした。

加えて、採用活動や採用後の研修なども、オンラインを中心に行われ、採用してから半年以上立って、はじめてオフィスにやってきた、という社員もいたほど。チームエルの代表である堀越勝格は、コロナ禍に、誰も出社してこないオフィスを眺めて、危機感を抱いていました。

「コロナ禍で外勤も内勤もオンラインになりました。顔が見える、何でも言い合える環境で仕事をしてきたのがチームエルの良いところでした。しかしオンラインで全員が集まる機会がなくなった途端、社員から愚痴がポロリとこぼれたのです。

わずかな変化だったかも知れませんが、過去に経験がなかったことであり、『うちの会社が?』とショックを受けました」

これへの対処として、オンラインで雑談や飲み会を企画したり、画面越しのパーティーやクイズなどを企画したと言います。しかし堀越の結論としては、「かなり色々なことを試してきたが、根本的な問題の解決の実感が得られない」というものでした。

それは一体なぜなのか。そして、オフィス増床へと動いた理由について、次回触れていきます。

(続く)

※企業の採用活動を根本から見直すノウハウが詰まった、チームエルの書籍「本当に欲しい人材が集まる会社の作り方」、Amazonで発売中 / Kindleで今すぐお読みいただけます。

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