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【140字小説】ひぐらし

カナカナカナ…
ひぐらしの声。

プールからの帰り道。

「ひぐらしが鳴くと夏休み終わっちゃう感あるねー」私は横を歩く友人に言った。

「違うよ、あれは私を呼んでる声だよ」

その瞬間、湿度を帯びた重苦しい風が吹き抜ける。

新学期、友人は…香奈カナは登校してこなかった。

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