見出し画像

【必見】第1種衛生管理者試験に一発で合格する方法

 この記事では、第1種衛生管理者に確実に合格したい、仕事が忙しいけれども合格したい、参考書は何を使えばいいか分からない、どれくらい勉強すればいいか分からない、このような方々の疑問に答えます。

 私は、1ヵ月ほど前に受験した第1種衛生管理者試験に合格しました。受験を決めて、およそ3ヵ月間勉強しました。試験を受けるまでに行った勉強方法について書いていきます。

今後、第1種衛生管理者を今後、受験する方々は、ぜひ参考にしてみてください。


1 試験科目


第1種衛生管理者 試験時間:3時間
労働生理       (10問)
労働衛生(有害業務以外)(7問)
労働衛生(有害業務) (10問)
関係法令(有害業務以外)(7問)
関係法令(有害業務) (10問) 計44問

第2種衛生管理者 試験時間:3時間
労働生理        (10問)
労働衛生(有害業務以外)(10問)
関係法令(有害業務以外)(10問) 計30問


2 合格条件


 出題形式は5肢択一のマークシート方式です。
合格基準は、各科目の得点が40%以上で、かつその合計が60%以上であることです。

 第1種の場合、7問の範囲で3問以上、10問の範囲で4問以上正解したうえで合計60%以上の得点が合格のための最低条件となります。例えば、労働生理で満点を取ったとしても、関係法令(有害業務)で20%の得点率であれば不合格となってしまいます。

 ちなみに2018年度実施の試験合格率は44.2%、2015年度までの合格率は55%ほどでした。2016年度以降は45%ほどとなっており、難易度は上がっていると言えます。ちなみにこれは、複数回受験の人も含まれているため、一発合格者の合格率は、もう少し低くなると思われます。

 第2種の場合、労働生理、労働衛生(有害業務以外)、関係法令(有害業務以外)の3科目で、各科目10問中4問以上正解したうえで合計60%以上の得点が合格のための最低条件となります。

 近年の傾向を見ていくと、ある程度勉強しないと合格できない試験となっています。とはいえ国家試験の中では比較的、合格率の高い試験なのは事実であり、正しい勉強を行うことで一発で合格することは可能です。

 また第1種衛生管理者免許試験受験準備講習会もありますが、特に受ける必要はないと考えます。実際に私も受講していませんが、書籍の学習のみで合格点を取ることができました。

3 受験申し込み

受験するためには、受験資格が必要です。参考までに以下に記載しておきます。

受験資格には


①学校教育法による大学(短期大学を含む)または高等専門学校を卒業した者で、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの。

②学校教育法による高等学校または中等教育学校を卒業した者で、その後3年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの。


③10年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの

などがあります。ほとんどの人の場合は、会社員で会社からの指示で受験するパターンが多いため、①に該当します。

 しかし国家試験ということもあり、意外と受験するための準備が大変です。受験申請書、卒業証明書、事業者証明書を揃える必要があります。特に事業者証明書は、発行してもらうのが受験前の第一の難関という人も多いため、受験のための準備は確実に行うようにしてください。


4 使用テキスト


・【要点まる暗記】衛生管理者 第1種・第2種 合格テキスト 成美堂出版

画像1


画像2


画像3


 このテキストは、図も多く、視覚的に分かりやすく構成されています。また試験に出やすいポイントも丁寧にまとめられており、試験勉強をするにはお勧めです。そして、別冊も付いており、図表で覚える要点がまとめられています。薄いため、持ち運びが容易で、通勤中、昼休み、立ち寄った喫茶店などでも活用しやすいです。章末には模擬試験も付属しているため、試験前の力試しもできます。


・第1種衛生管理者過去8回本試験問題集 新星出版社

画像4

過去問は、8回分あるため、これ1冊で十分です。古い過去問は、法律の改正のため参考にならないものもあるため、解くときは注意するようにしてください。

5 勉強期間

 期間は、人それぞれですが、私は、3ヵ月間勉強しました。平日は1時間休日は2~3時間ほど勉強していました。まとめて勉強時間を取るのが難しい場合は、通勤中、昼休みなどの隙間時間を上手く活用することをお勧めします。

6 勉強方法

基本的には、他の資格試験と同様で


テキスト⇔過去問の反復

です。


 勉強するときは、試験日まであと何日かを把握し、1週間ごとのスケジュールを立てて、1日に勉強する量を逆算してみてください。このように計画を立てることで、今日は何をするべきかが自ずと分かってきます。

 しかし計画にそれほど時間を割く必要はありません。最初は大まかな計画でいいと思います。 例えば、今週の平日は関係法令(有害業務以外)の分野のテキストを読み、週末は過去問を解いてみるなどです。他にも、このテキストを1ヶ月で2周して、2ヶ月目には、過去問に取り掛かろうといった計画でもいいでしょう。

ここからは、私が実際に行った勉強方法を紹介していきます。

◯1~2ヵ月目にしたこと
テキストの通読

 いきなり覚えようとしなくて構いません。まずはどのような内容なのかを把握するためにじっくり読んでみてください。一通り読み終わって、2週目に入るときは、以下のポイントに気を付けて読み進めるようにしてみてください。

通読するときのポイント

1. 出てくる数値を覚える 

衛生管理者(法12条) 
常時500人を超える労働者を使用する事業場で、対象となる有害業務に常時30人以上の労働者を従事させる場合には、衛生管理者のうち少なくとも1人を選任の衛生管理者としなければならない。」

作業環境測定(法65条)
「放射性物質を扱う場所では、1ヵ月以内ごとに1回測定し、その記録の保存期間は5年間である。」

健康診断(法66条)
診断結果は個人表を作成して、5年間保存する。(規則51条)

2. 内容をまとめて覚える

例えば、関係法令(有害業務部分)の有害物に関する規制(法55条他)の製造禁止物質には以下の物があります。
①黄りんマッチ
②ベンジジン及びその塩
③四ーアミノジフェニル及びその塩
④石綿
⑤四ーニトロジフェニル及びその塩
⑥ビス(クロロメチル)エーテル
⑦ベーターナフチルアミン及びその塩
⑧ベンゼンを含有するゴムのり(5%超)

これを一つ一つ覚えていくのは非常に苦痛ですね。挫折する原因にもなりかねません。

これを楽に、簡単に覚えるためにはどうすればいいかと考えた結果、行き着いたのは語呂合わせで暗記することでした。

語呂合わせ例
隣人のベーターくんが、アミノと石でニトロを作りながら、ビスケットを食べ、その後、勉強した。

隣人・・・・・・ ①黄りんマッチ、②ベンジジン及びその塩
ベーターくん・・・⑦ベーターナフチルアミン及びその塩
アミノ・・・・・・③四ーアミノジフェニル及びその塩
石・・・・・・・・④石綿
ニトロ・・・・・・⑤四ーニトロジフェニル及びその塩
ビスケット・・・・⑥ビス(クロロメチル)エーテル
勉強・・・・・・・⑧ベンゼンを含有するゴムのり(5%超)

語呂合わせの文章の内容はさておき、一つ一つ覚えるよりも、簡単に頭に入ってきませんか。

自分なりに語呂合わせを考えて、暗記する方法が効果的で記憶に残りやすく、楽に暗記することができます。

また実際に私が使用した語呂合わせを改めて別記事で書く予定です。


◯2〜3ヶ月目にしたこと

過去問を解くことです。

 過去問を使うときは、縦解きすることをお勧めします。縦解きとは、分野ごとに過去にさかのぼって解いていくことです。例えば、関係法令(有害業務部分)だけを令和2年10月分、令和2年4月分、令和1年10月分・・・といったように解いていきます。

 このように解くことのメリットは、試験に出題されやすい分野の傾向を把握できること、テキストでインプットした知識が定着しやすいことです。もちろん1年ごとに解いていくことも必要ですが、それは試験直前の1ヶ月前〜2週間前からで構いません。

 実際の試験でも過去問と同様の問題が出題されています。試験を受けた感覚的に過去問から2〜3割、テキストの内容が4〜5割、テキストや過去問でも見たことのない問題が1〜2割ほどでした。

過去問を解くときのポイント

 一つ一つの選択肢の正誤判定できて正解した問題には「◯」、いくつか不明な内容であったが正解した問題には「△」、全く分からなかった問題「×」を付けるようにしましょう。

 このようにマークをつける理由は、後々でもう一度解くときに前回間違った問題かどうかを判別できるようにするためです。2回目も間違った問題は、自分が苦手としている内容であることを客観的に把握できます。

 そして試験直前期には、「×」や「△」ばかりの問題ばかり解くことで、苦手な問題の確認も効率的に行うことができます

 問題を復習するときは、間違った問題はなぜ、間違ったのか、選択肢のどこが間違っているのかまで確認してください。さらにテキスト該当箇所の確認をすることで正しい知識をインプットできます。解説を一通り読んで次へといったような勉強方法では、同じ間違いを繰り返す恐れがあり、正しい知識が身につきません。

可能であれば過去問は9割を確実に取れるまで徹底的にやり込むようにしてください。
ちなみに私は過去問を3周して、ようやく8〜9割を得点できるようになりました。

 衛生管理者は過去問のみで合格できる試験ではないですが、どのような問われ方をしているか、傾向把握、覚えるべき数値、内容は比較的似ているため、過去問を解くのは必須です。

 その上で知識を固めるため、テキストの内容も併せて勉強していくことで合格へ近づくことができます。過去問でもテキストでも見たことのない問題への対策は不要です。難しい問題を捨てたとしても、合格点を取ることはできます。あくまでも目的は試験に合格することであり、満点を取ることではありません。

7 実際の試験の感想


 試験時間は、3時間あるため余裕があります。過去問やテキストで学習した内容は解けたものの、流行中の感染症関係の問題やテキストで学習していないメタボの基準など見たことのない問題が出てきて、少し焦りましたが、他で確実に得点できるスタイルで臨んでいたため、作戦通り得点できたと思います。

 多くの人は、1時間経過後に退出していきます。私も2時間ほどで退出しました。ちなみに問題用紙を持ち帰ることができないため、解答確認はできません。

8 最後に

 最初にも書いた通り、衛生管理者は、国家資格の中でも比較的合格率の高い試験です。なぜこれほど難易度の低い試験なのか。それは衛生管理者の選任が法律で義務づけられている以上、衛生管理者がいなければ会社は法律上成り立たないからです。

 このことから第1種衛生管理者試験は形式上存在する試験であり、合格させるための試験といえます。事前にきちんと勉強してきた人なら、合格させますという試験だと思います。

 労働基準法など実務で役立つ知識も多く、変に気を張らずリラックスして勉強してほしいと思います。衛生管理者の勉強をしている皆さんを応援しています。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?