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TBSの記者が宇宙に行った事がある。と聞いたのですが、本当ですか?

Q: TBSの記者が宇宙に行った事があると聞いたのですが、本当ですか?
(※教えてTBSニュースに寄せられた質問より)

A:本当です。今から29年前の12月、ソビエト連邦(当時)のロケット「ソユーズ」がバイコヌール宇宙基地(現カザフスタン共和国)から打ち上げられました。

この時の3人の搭乗者の一人が当時TBS報道局の放送記者だった秋山豊寛(とよひろ)さんです。秋山さんは、日本人初の宇宙飛行士になると同時に、宇宙へ行ってリポートした世界初のジャーナリストにもなりました。

この宇宙飛行は、TBSが創立40周年を記念して企画した「宇宙特派員計画(宇宙プロジェクト)」(1989年)によるものです。東西冷戦が終結したのが1989年、ソ連崩壊が1991年です。今振り返ると、時代の絶妙なタイミングがこのプロジェクトの実現を可能にしたと言えるでしょう。

当時、TBS社内では大がかりな「宇宙特派員」の選考が行われました。
第一次選考の対象は100人規模でした。この時、身体検査を受けたという人は、「宇宙に行くと気圧の変化で虫歯が激しく痛んだりするということで、虫歯も詳しくチェックされた」と話します。

こうした選考を経て、最終的に残ったのがワシントン支局長や「報道特集」のディレクターなどを歴任したベテラン記者の秋山さん(当時外信部デスク)と若手の女性カメラマン(リザーブ)でした。

2人はその後1年間ほど、モスクワ郊外の「星の街」(宇宙飛行士訓練センター)で訓練を受けました。

そして、1990年12月2日、秋山さんを乗せた「ソユーズ」が宇宙に打ち上げられ、その模様は日本全国に向けて生中継されました。

宇宙空間に無事到達した秋山さん。最初に交信する生中継で、秋山さんの第一声に日本中の注目が集まりました。そして…。

「これ本番ですか?」

放送記者らしいとも言えるこの第一声は、今も語り継がれるエピソードです。

その後、秋山さんの「ソユーズ」は、宇宙ステーション「ミール」とドッキング。TBSは連日、宇宙の秋山さんと交信する生中継番組を放送しました。宇宙滞在は1週間を超え、秋山さんは12月10日に地上に帰還しました。


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地上に帰還した際の秋山さん