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Dooo「ベビー」×「テクノロジー」=「ベビテック」でDooo!冨樫真凜さん(後編)

柿次郎:
Dooo司会の徳谷柿次郎です。よろしくお願いします。今回も赤ちゃん大好き!冨樫真凜さんをお迎えして、ベビテックについて聞いていくぞDooo!

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今回のゲストも引き続き冨樫真凜さん子育てをITで支援するベビテックでの起業を目指しています。前編で紹介したものにとどまらない、ベビテックの最先端を今年1月アメリカ・ラスベガスまで自ら探りに行ってきたそうなんですが・・・

最新ベビテックを体験

柿次郎:
最先端のベビテックをアメリカ・ラスベガスで開催されている技術見本市のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に実際に行かれて。 

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冨樫:
そうなんです。ほんと「〇〇×ⅠT」みたいなものがたくさん展示されていて、例えば自動運転とかも展示されていて。その中の1ブースがベビテックエリアみたいなのがあって。そこを私はたくさん見てきたんですけど。すごかったんですよ。

柿次郎:
めっちゃ気になる。

冨樫:
コーヒーって・・・自動で作れるコーヒーの機械とかって使ったことあります?

柿次郎:
あります。あります。

冨樫:
それのミルク版があって。自動でミルクが作れるんですよ。

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柿次郎:
めちゃくちゃ便利じゃないですか。

冨樫:
携帯で・・・海外の製品なんで「オンス」、ミリリットル。「何オンス・何℃で作りたい」っていうのを出すと、ピっと作ってくれるんですよ。

柿次郎:
結構、ミルクの温度調整って難しいんですよね?

冨樫:
大変なんですよ。なので、これはいいと思って。コーヒーみたいにミルクが飲めると思って。

柿次郎:
これめちゃくちゃわかりやすいですね。しかもそんなに多分高くならないっすよね。

冨樫:
今3万円ぐらいでしたね、これは現地価格で。

柿次郎:
これは売れちゃう。笑
ちなみに普通の育児の時にミルクって1日何回つくるんですか?赤ちゃんにもよるのかもしれないですけど。

冨樫:
赤ちゃんの時期にもよるんですけど、3時間に1回とか。で、夜起きてくるんで。

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柿次郎:画像5

冨樫:
すごく楽ですよね。今までは、粉ミルクを計ってお湯を入れて、振ってちょっとお湯足して、水で冷やしてっていうのがあったので。

柿次郎:
なるほど。逆に大人が3時間に1回ドリップコーヒー入れろって言われたら結構面倒くさい。それを全部代わりにやってくれる。

冨樫:
めっちゃ楽ですよね。

柿次郎:
それはもう日本の大手メーカーが入れちゃうんじゃないですか?

冨樫:

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そこは別にいいんですけど。やってくれたらむしろ。

柿次郎:
むしろこういうことをメディアで発信して、それが日本に普及する方が大事って。

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柿次郎:
むちゃくちゃ赤ちゃん好きっすね。

冨樫:
電動で動く「バウンサー」と呼ばれる、赤ちゃんをあやす椅子みたいなものだったりとか電動で動くゆりかごとかがCESで展示されていて。

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柿次郎:
なるほど。この結構でかい機械を日本の狭い家に入れるのはまた難しい問題ありそうですね。

冨樫:
そうなんですよ。そこがちょっと「日本の生活スタイルと合わない」ってところが、まだまだ課題ではあるんですけど。

柿次郎:
やっぱ、アメリカとか家がデカいからこういうサイズ感ですもんね。だけど、さっきのミルクを自動で作ってくれるとか、おむつのセンサーであるとか、アプリとか IoT とか、AI的に色々と判断してくれるとかっていうのがどんどん出てきている

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冨樫:
どんどん出てきてますね。なので育児が本当に、例えば、当たり前なんですけど赤ちゃん産んだからといって、育児ができるようになるわけじゃないじゃないですか。お母さんだってお父さんだって、ちょっとずつ練習を重ねて、お父さんお母さんとして、いわゆる育児ができるようになるんですけど。

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それがある意味クオリティを担保して誰でもできるようになるっていうのが、ベビテックのすごいところだなと思っていて。今までお母さんの勘で、「ああこれは今こういう意味で泣いてるわ」みたいな「きっとお腹が空いたんだわ」みたいな、そういうような判断が AIによって情報を、データを蓄積して分析することによって、「この子は今これで泣いてるよ」っていうのが、だんだんと分かるようになっていったりとか。

柿次郎:
再現性をちゃんと仕組みで作っていくってことなんですね。

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冨樫:
そうです。そうです。

柿次郎:
これって例えば向こう3年5年でもっと市場が成熟して盛り上がるだろうなっていう見込みみたいなのとかあるんですか?業界的に。

冨樫:
そうですね。盛り上がるなという風には思っているし。でもそれは単純に「すごい」って意味で盛り上がるというよりかは、みんな不足しているので、使わざるを得ないから、すごく必要とされて、需要がでかくなってるという意味では、大きくなってるって意味では、確かに正しく盛り上がるなんですけど。みんなどこでも、

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育児に対して人的にも、ほんと足りていないので時間的にも足りないし。

冨樫:
お母さんも、しかも今働いているので、本当に足りないですよね、すべてリソースが。

柿次郎:
どんだけ便利になっても時間が足りなくなってるの、おかしいですよね。不思議だなって。

冨樫:
不思議ですよね。どんなに便利になっても、可処分時間が増えていかない

柿次郎:
そうですね。可処分所得も増えないし。結果、ベビーシッターの制度があったとしてもなかなかお願いできない人たちも多いわけですね。それ以前にも保育園にも預けられないみたいな。

柿次郎:
結構、その市場・産業として実はめちゃくちゃ大きいのが育児、ベビテックであると。

冨樫:
と思います。


最近気になったニュース「出生数」&「育休宣言」

柿次郎:
最近気になったニュースとかお聞きしてるんですけど、ありますか?

冨樫:
気になったニュースで言うと、ちょっと前なんですけど、2019年に生まれた子どもの数が86万人でしたよっていうニュースがあって。「日本は本格的にやばいなあ」と思ってそのニュースを見た時に。

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柿次郎:
どんどん下がっていってるわけですね。

冨樫:
どんどん下がってるんですよね。もう一個が小泉進次郎さんが育休を取得されるっていうのが。

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柿次郎:
その両方がもう。

冨樫:
はい。両方がホットトピックとして。

柿次郎:
小泉さんのその気になったニュースって、最初育休取りたいって言って、ちょっと雰囲気的にできないって言いながら、結果一応取るみたいな。

冨樫:
そうですね。まぁ結果的に育休取ってくれれば何でもいいやって、ちょっと思ってるんですけど。世論のせいなのかどうかは置いといて、育休を取ること自体がめちゃくちゃいい意味があると思っていて、それは小泉進次郎さんが特に取るということに対してすごく意味はあって、

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柿次郎:
ひとまずはまあ、いい一歩ではあると。

冨樫:
一歩であると思ってます。きちんとそこで小泉進次郎さんが育休を通して、育児ってこんな大変なんだとか、育児っていうものを実際に経験されるっていうことに対しても、今後のアクションに何か影響が出るんじゃないかなと思っているのでいいように見てます。


日本の育児の課題“育児を外に開く”

柿次郎:
日本の今の課題。育児における課題と、冨樫さんがアメリカとかニュージーランドで見てきた仕組みの面白さとか、「日本こういうところ取り入れたらいいのになー」っていうものはありますか?

冨樫:
それでいうと、本当に”育児を外に開く”っていうところがすごく大きくて、

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育児がそもそも、子供を産んだ親の責任であり、親が1から100まで全部責任を負わなければならないっていうような風潮に最近ちょっとなっているなと感じていて。例えば電車で泣いた赤ちゃんに対してあやさない親が悪いだったりとか、電車に赤ちゃんを乗せないでほしいとかっていうような話が、結構話題になるような環境はちょっと息苦しいなと思っていて。もっとこう、育児が開いたもので、例えばアメリカとかでも隣の人にちょっと数時間ベビーシッターお願いする、だったりとか、例えばお店でショッピング中に赤ちゃんが泣いちゃったってときに、店員さんがたくさんあやしてくれたりとか、

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ここで子供が育っているんだなってのを実感できる環境でした。

柿次郎:
皆の子供であると言うか。

冨樫:
そうですね。

柿次郎:
日本はなんでそんな閉ざしたというか、線を引いていく感じがすごく強いですもんね。

冨樫:
強いですね。

柿次郎:
さらにある種閉ざした、ベビーシッターはあまり頼れないっていう、その自分の責任で育てなければいけないとみんながちょっとプレッシャーを感じているのが。そっかそっか。

冨樫:
はい。


日本のベビーシッターサービスとは?

柿次郎:
日本でもベビーシッターのサービスは?あるはあるんですよね?

冨樫:
あります、あります。たくさんあります。実はすごくあって。最近はすごく大手も出てきていて、その場で、例えば面接なしで、事前に会うとそれだけでコストになるので、「今すぐ呼びたい」みたいな時ってどうしてもたぶんあると思うんですけど、すぐに呼べるシッターだったりとか、比較的お手頃になったシッターもあって。実はサービス自体は出来ています。

柿次郎:
ちなみに1時間いくらみたいな考え方なんですか?システムとしては。

冨樫:
そうですね。1時間時給して平均1200円ぐらいを想像してもらえればいいかなと。安いものでいうと。めちゃくちゃ普通のベビーシッターでいうとだいたい2000円ぐらいかかるものも、時給で。ありますね。

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柿次郎:
そっか。でも日本はあまりこう長時間預けない文化があるんですよね。

冨樫:
そうですね。そもそもベビーシッターの母数が少ないっていうものもあるんですけど。シッターをやってる方がそんなに多くないってのもあるんですけど。シッターを本業にされている方もそもそも少ないんですよ。

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何かやりながら、例えば育児が終わって、自分がもうリタイアして自分の子供が卒業して中学校卒業して、だいぶ手が離れたよとかいう方が「ちょっとサポートしたいな」みたいので最近はベビーシッターやってる方とかもいるんですけど、預ける側としてはそういう育児経験があるとか、保育士資格を持ってるとか、っていう方が信頼できるじゃないですか。だけど、そういう人たちがフルタイムでベビーシッターをやってるかというと意外とそうではなかったりするんですね。預ける側からすると保育園に預けるなら預けたいし、子どもがコロコロ違う環境にいるっていうのはなんかストレスをかけるんじゃないかなと思って、できれば固定したいとかライフスタイル的にも固定した方が楽なので、同じ場所に預けて同じ先生がちゃんとこの子の成長過程を見てくれていて、こういうアレルギーを持ってるとかもちゃんと知っている人がずっと見てくれるとか、

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柿次郎:
なんかそれって、昔の人の考え方と今、もしかして違っているかもなーっていうのが「保育園に預けて全部面倒見て欲しい。学校に預けたら全部見て欲しい」っていう、なんかこう全てを預けるものが保育園・学校とかになっていくと、結局現場の先生とか保育士さんが負担が増えて、学校も結構教師の負担がデカすぎて難しくなってるとかって聞くので。色んな仕組みが難しくなってきて、その中でやっぱり育児とかしづらくなってる。

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冨樫:
そうですね。やっぱもうそういう風に、普通に暮らしてる人でさえリソースが足りていないのに、育児をしていて、扶養家族が増えていて、まあ手がかかると言うか、面倒見なければいけない、お世話をしなければいけない存在がいる上で、一人生きるのに精一杯な上に赤ちゃんや子供がいるってなると、圧倒的に絶対誰かを頼らなきゃいけないのに頼れないっていう。

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柿次郎:
そこで予算もリソースも適切に判断できる大人が増えないと、よくならないですもんね。本当、難しい時代だけどまあ、面白いと言うか。


大人がより子どもに関わる社会に

冨樫:
ポジティブかネガティブかどっちかわかんないですけど、子ども1人に対して大人の数が今多いので、当たり前ですけど。子どもが減ってる分、大人の数が多いので。なので大人がたくさん子どもに関わることができるというか、リソースをちょっとずつでいいから、たくさんの人に割いてもらえたらいいなという風には思ってます。

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柿次郎:
素晴らしい冨樫さん。

冨樫:
ありがとうございます。

柿次郎:
今もDoooしてるし、これからも赤ちゃん大好きっ子として、この育児産業どんどんDoooしてくれたら嬉しいなと思います。

柿次郎:
今日はありがとうございました。

冨樫:
ありがとうございました。


収録を終えて

柿次郎:
冨樫さん、きょうはDoooの収録ありがとうございました。

冨樫:
ありがとうございました。

柿次郎:
で、こちらちょっと写真が。

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冨樫:
出てますね。

冨樫:
これ冨樫さんの写真ですね。

冨樫:
そうです。私がアメリカでベビーシッターしてたときに、お腹に赤ちゃんを入れて、抱っこ紐で抱いてて、その赤ちゃんが自分のベビーカーを押してるっっていう。

柿次郎:
すごい構造ですね。

冨樫:
そんな状況です。

柿次郎:
やっぱ楽しいんですか。ベビーシッター。

冨樫:
楽しいですね。赤ちゃんが奇想天外な動きをしたりとか、あとは自分が言った言葉を次の日に覚えてたりとかすると、ハイスピードで成長していくのが面白くて。吸収力を見るのがすごく楽しいです。

柿次郎:
オムツのような。

冨樫:
そうですね。赤ちゃん自身も。

柿次郎:
なるほど、なるほど。いやー、いいですね。また会社立ち上げて、ビジネスが固まったりしたときにまたゲストで来ていただけたらうれしいんで。

冨樫:
ぜひぜひ。うれしいです。

柿次郎:
じゃあ最後にいつもの・・・

冨樫:
はい。

柿次郎:
いないいないDooo!で締めましょう。じゃあいきますよ。

二人:
いないいないいな~い・・・

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Dooo!

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【前編はこちら】