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FRB高官の発言で米国市場は下落。ハイテク関連が売られ下落するも、引けに欠けて戻す( 2023年2月9日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2023年2月9日の東京株式市場は3営業日続落しました。終値は前営業日比22円11銭(0.08%)安の2万7584円35銭でした。

米国市場が下落したことを背景に売りが先行してスタート、ナスダック市場の下落で、主要半導体銘柄が下げることで下げ幅を180円まで広げる場面がありました。好決算の銘柄に買いが入ることで午後に入ると下げ幅を縮小、上昇に転じる場面もあるなど、迷いの強い相場でした。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は反落しました。

ダウ工業株30種平均は反落して、前営業日比207ドル68セント(0.6%)安の3万3949ドル01セント、ナスダック総合株価指数は反落して、前営業日比203.266ポイント(1.7%)安の1万1910.520で取引を終えました。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

パウエル議長は前日の発言でバランスの取れた内容でしたが、FRBのウォラー理事がインフレ抑制は長い戦いになるかもしれないと発言したことが投資家心理を悪化させました。

金融引き締めが継続するとの見方が広がり、下げ幅を広げました金融引き締め予想で売られやすいハイテク株全般が売られ、景気の影響を受けにくいディフェンシブ系の業種が買われました

日本市場の動向

日本市場は米国市場が下落したことを背景に売りが先行してスタートしました。ナスダック市場が下落、東京エレクトロン、アドバンテストなどの主要半導体銘柄が下げることで下げ幅を180円まで広げる場面がありましたが、

好決算の銘柄に買いが入ることで午後に入ると下げ幅を縮小、上昇に転じる場面もあるなど、迷いの強い相場でした。

引けの直前には+20円で推移するなど、小幅の下げではありますが、戻す力が目立つ終わり方でした。

景気敏感業種の素材系が強く、繊維製品、ガラス、非鉄金属、その他の製品、鉄鋼などが上昇しました。内需全般が弱い展開で 食料品、小売業、陸運業、水産などが下げました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は上ひげの方が長い陽線を形成しました。前日までパラボリックが陽転していましたが、本日をもって陰転しました。前日は「明日まで下落して27,500円割れを視野に入る場合は、パラボリックが陰転、下げの圧力が強くなる環境を作り出します。」と解説、その通りに陰転しました。

Google Finance より引用

ただし、RSIはまだ50の上で横ばい、 移動平均乖離率は5%を超える前に下に向かって反転して下げに入りました。まだ底値が固く、一方的に下げる動きにはなりにくいことを示しています。

下げが続く場合は27,250円付近に位置している75日移動平均線及び200日移動平均線またはそこも下に抜けると一目均衡表の先行スパン1でとどまって支えられるかが確認ポイントです

東証プライムの売買代金は概算で2兆5791億円、売買高は10億4373万株だ。東証プライムの値下がり銘柄数は761、値上がりは980銘柄、変わらずは95銘柄でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

最も注目を集める決算の結果です。

トヨタ<7203> : 2022年4〜12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期に比べ18%減の1兆8990億円。23年3月期の見通しは前期比17%減の2兆3600億円のまま据え置き。営業利益は10〜12月期だけでみると22%増の9566億円と、5四半期ぶりの増益を確保したことが好感され、株価はプラスに転じる

東京エレクトロン <8035>:2022年4〜12月期の連結決算で連結経常利益は前年同期比8.5%増の4702億円に伸びた。期の同利益を従来予想の5490億円→5840億円(前期は6017億円)に6.4%上方修正し、減益率が8.8%減→2.9%減に縮小する見通し

結果受けてPTSで東京エレクトロンは+4.5%(21時時点)、トヨタはPTSで横ばいの推移。つまり下げてはない、東京エレクトロンはPTSで伸びているので、明日の日本市場にポジティブな影響を与えそうです

これを反映して日経平均先物は、日経の終値は60円ほど上回る高値圏で推移しています。今夜米国市場の動きも考慮する必要がありますが、米国市場との相関が低下した直近の市場状況から、国内単独の要因で動く余地も大きいのではないでしょうか。

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ここまでの動きを見ると、27,500円を頭うちとする抵抗から上に抜け出すかと思ったらダマシで終わって、3日くらいで元に戻りました。とは言って27,500円を大きく割り込む展開にもなってないので、この価格を挟んだ動きにとどまっています。当然、方向感は出なく、先週末に予想した通り、方向感に欠ける展開という結論になるでしょう

米国市場は決算発表のピークをすぎており、日本市場も今日の発表でピークを過ぎていきます。来週の15日火曜までには決算結果が大体出揃います。14は米国の1月消費者物価指数15日に1月の小売売上高が発表されるので、来週前半までは神経質な動きが続きそうです

明日は金曜でSQ算出の日、午前中は荒れる動きが予想されるので、一歩ひいいて相場を眺めるのがよいでしょう

各市場の動き


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