アーユルヴェーダで銅がいいと言われる理由#125
おはようございます。インド嫁です。2007年からヨガやアーユルヴェーダを勉強しています。現地のアーユルヴェーダクリニックやヨガの教えをシェアしています。
インドは銅製品がマーケットに並んでいるのをよく見かけます。アーユルヴェーダでは銅製のカップや水差しなどを使うといいと言われているのですが、これには科学的な根拠があります。
本日の質問は、こちら。
と頂きました。インドへ旅行の際はぜひご連絡下さいね。今日のテーマは「アーユルヴェーダで銅がいいと言われる理由」です。
アーユルヴェーダで銅が使われている理由。
銅が何故アーユルヴェーダの製品によく使われているのか。それは歴史的背景と、豊かな鉱物である地域性に関係します。
銅のカップや、お水のポット、舌みがきなど、質問者さんが言う様にアーユルヴェーダのアイテムでは銅製品が多くあります。
銅という金属は、数種類あります。日本でなじみがあるものは硬貨です。5円玉は真鍮、10円玉は青銅などでできています。
アーユルヴェーダで使用する銅は純銅を指します。銅は他にも洋白、クロム銅、ベリリウム銅など普段聞き慣れない種類が数多くあります。
銅と真鍮は間違えられやすいのですが、2つの金属の大きな違いは、銅が純物質であるのに対して真鍮は合金です。銅に含まれる亜鉛の割合が20%以上になるものを黄銅もしくは真鍮と呼びます。重さも異なります。
アーユルヴェーダの古代のテキストの中に古くからの慣習として銅製品が出てくるのは、インドで鉱物が豊富で、体にいい影響を及ぼす事がわかっていたからです。
アーユルヴェーダでは昔から、銅製の容器に水を貯めると、自然な浄化作用が生まれると考えられてきました。
水中に存在するすべての微生物、カビ、真菌、藻類、および細菌を殺し、水を完全に飲用に適したものにすることができると言われています。
当時のインドは浄化システムが発達しておりません。そのため、古くから天然の鉱物を用いて、浄水していたと考えられます。
銅製の容器に、できれば一晩または少なくとも4時間貯蔵された水が理想です。少なすぎても多すぎてもいけません。水の温度は常温です。アーユルヴェーダは温度も意味があります。
銅は人間の健康に不可欠な必須ミネラルです。水にその成分が溶け込みます。抗菌・抗酸化作用もあります、抗発癌性、および抗炎症性や、毒素を中和するのにも役立ちます。
体は銅を合成できません。そのため、食事から入手する必要があります。1日に約2mg必要と言われています。アーユルヴェーダの時代にこれらが理解されてたと思うと驚きです。
銅を摂取できる食べ物は、カキやレバー(20~30mg/kg)、穀類や豆類、木の実などに含まれています。銅製の容器に保管されているコップ2〜3杯の水を飲むことは、体に十分な銅を供給するもう1つの簡単な方法です。
銅の効果はこんな所にも
他にも、消化器系の向上、胃の中の炎症を軽減する特性があります。さらに、潰瘍、消化不良、感染症の優れた治療法に なります。
銅は胃の浄化と解毒を助け、肝臓と腎臓の働きを調節し、老廃物を適切に排除し、食物からの栄養素の吸収を確実にします。
1893年、極僅かな銅を水に混ぜるだけで、驚くべき殺菌作用を有することが発見されました。これを金属微量作用と呼び、銀や水銀も同様の効果を示すことが発見されてます。
2004年3月、銅は厚生労働省によって「栄養機能食品」として表示ができる栄養成分のひとつに定められました。科学的にも、現代において銅製品を使用することは体にいい影響を与えるのがわかります。
銅は磨かないと黒ずんでくる
唯一デメリットをあげるとすれば、銅製品は磨かないと酸化して黒くなってしまいます。手入れが必要なのは面倒を思う人がいるでしょう。
体にいいからといって、取りすぎは危険です。1981年に日本では銅製品が腐敗すると猛毒になるというデマが流れたこともあります。こんな時代だからこそ正しい情報をきちんと判断したいものです。
アーユルヴェーダの素晴らしい所は、6000年前の文献に書かれている事が今でも行われ、効果を発揮している事です。いかに古代のインドの智慧が素晴らしいものだったかおわかりになるでしょう。
アーユルヴェーダ銅製品のお勧めは水ポットとコップ
銅製品でのおすすめは、シンプルですが、水ポットとコップのセットをお勧めします。
携帯用ポットより、上のような広口の1.5L~2Lぐらいの大容量がおすすめです。なぜなら中が洗える事、もう一つは一晩置いて次の日一日で飲みきるのにはちょうどいい分量だからです。
ビアマグはちょっと変わった銅製品が欲しい方におすすめです。アーユルヴェーダは何も関係ありませんが、熱伝導がいい金属なので冷え冷えのビールが冷たいままで飲めるという利点があります。
銅製品を買う際は、磨き粉も買うのをお忘れなく。銅はほっておくと2日ほどで黒ずんでしまいます。磨き粉がない場合は、塩とお酢またはクエン酸をつけて、スポンジでこすると色が戻ります。
日本にはたくさん便利なものが売っていますね。
銅製品を見つけたら、きれいに洗浄してお水を飲むことから試してみてください。常温のお水が日常生活の習慣として慣れてくれば一石二鳥です。
このブログでは、皆さんのアーユルヴェーダやインドへの質問を受け付けています。お気軽にお問合せください。それでは素敵な一日が過ごせますように。
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