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思い出付きの服

フリマアプリに着なくなった服を出品した。


その服は漏れなく私の思い出付きだという事実をどうにもこうにも拭えない。


売れた時は『遂にお別れの時ですね。次の持ち主に大切にしてもらえたらいいね。』なんてことを思ったりすることがある。

1回着ただけで、着なくなった服もあるけど
1回しか着てもらえずにそのままクローゼットに押し込まれて数ヶ月自分のターンを待っていた服の気持ちを出品したとたんに考えはじめる。

『え、自分売られるんですね。捨てられないだけ良かったです。』といった気持ちだろうか。

すまん。

だけど、これが人間なんです。と言い訳したい。  

思い出付きの服とか言ってはいるものの
早くそれを捌きたい衝動から値下げをして、
結果¥1200とかの安値で売れた時には
私の思い出の服に値段なんか付けられないのに。
と一瞬過ぎって蓋をする。

売り上げ金で他の人のおそらく思い出付きであろう服を購入することもある。

他の人の思い出付きの服に抵抗感はさほど無いけど、
やっぱり一回洗ってめちゃくちゃ太陽の日差しに思い出落ちろ〜って干してる。
抵抗してる。

流石に思い出を背負うほどの余裕は私には無いし
単純にそれは嫌。

本当は、服を売りたいんじゃなくて
いらなくなった思い出を、記憶を捨てたくてフリマアプリを利用したのかもしれない。

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