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【ネタバレ注意】総集編視聴直後に『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を観た雑~な感想と考察的な何か

こんにちは、フリードリヒ・ニーチェです。
嘘です。

終映間際+緊急事態宣言発出直前ということで、滑りこんで観てきました

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『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』


アニメシリーズを観終えて1日とちょっとで再生産総集編『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』を観終えて、一日もたたずに、朝から観てまいりました、その感想をまとめました。

まだ少女☆歌劇 レヴュースタァライト』と出会ってから一週間もたっていないので、感想もさぞ浅いとは思いますが、少しでも何かのお役に立てれば幸いです。

また、下記を前提にお読みいただければと思います。

・筆者は本作の内容を知ってから、まだ一週間も経過していません。

・筆者はいろんなことをよく間違えるアホちゃんです。

・筆者は「女の子がいっぱい出て来て、いっぱい頑張る」という形式のアニメをあまり観たことがありません。

・筆者は「推し」という概念がよくわかりません。

・筆者はダ・ヴィンチ・恐山さんの配信を踏まえて、本作及びTVシリーズと再生産総集編の視聴を決意しました。


あと、今回からiPhoneで手描きしためちゃくちゃ下手くそなイラストを試しに差し込んでみました。邪魔だったらすみません。

それでは、

※以下、ネタバレ注意です※











冒頭

・「冒頭でねぇ、トマトが爆発したんですよ」、アニメも観ずに聞いたときは本当には?と思ったが、本当に本当だった。
トマトってあんなに急にしょっぱなから存在するものなの?

・「そしたら東京タワーがへし折れて砂漠になったんです」も本当だった。
あの砂漠みたいな場所は何なんだろう。
キリンの存在する場所?

・キリンが「間に合わない」と走ってくるところで、ステージやオーディションの場を提供しているとはいえ、舞台を渇望するいちファンなんだな、と思った。

・ロロロのラストで全員が血まみれの状態で何の説明もなく終わって、そこからのトマトが潰れたり破裂したりするだから、かなり意図的なものととれる。

・香子が一年間ずっとオーディションを待っていると言った後に、バナナが「みんな、しゃべりすぎ」と言ったの、正論すぎて笑っちゃった。

・新国立第一歌劇団に行く道中に、ワイルドスクリーンバロック始まっちゃったから、新国立第一歌劇団見れなかったじゃんかいな。

電車内の広告、運転中に聴いちゃいけない曲って「ワルキューレの騎行」なんだ。焦るからかな。


皆殺しのレヴュー

・変形こそしないけど、エヴァ同様、電車が一つのキーポイントになっているのはよくわかった。

・これはオーディションではない、と言ったところからのバナナの独壇場、バナナの普段の性格に似つかないドスの効いた声にはやはり鳥肌が立つ。
曲もアラビアンな感じですごく良かった。なんなら作品を通して一番好きかもしれない。

・血しぶきが出た時の純那の視点がかなりリアルで、この手のアニメでもここまでえぐい演出するんだ、と結構ゾゾっとした。

・ロロロのラストの血まみれのみんなの姿も、舞台上の仕掛けだったことが明かされる。やはり、みんな既に舞台に立っている。

・ワイルドスクリーンバロックっていうのはよくわからないけど、解釈としては、舞台が終わるとすぐ次の舞台や役への飢えと渇きを感じている少女の野性味を魅せている感じを受けたので、既存の言葉「ワイドスクリーンバロック」を野生の「ワイルド」とかけて造語を作ったのかな。

・曲もいいですね。アラビアンな感じって、バナナのテーマなのか?

・前回がチャプター分けとして、「———7———」まで使われていたから、引き続き「———8———」からナンバリングされるのかと思ったら、「ワイルドスクリーンバロック1」からカウントされていったので、オーディションではなく、「私たちはもう、舞台の上」とあるように、舞台になったことを表しているのかなと思った。
ロロロではバナナが話の軸になっていたからナンバリングを7で止めた、と思うのは考えすぎか。


第101回聖翔祭決起集会

・舞台少女たちが各々自分が「舞台に立っている」ことを自覚するターンだったように思える。天堂真矢以外はスポットが当たっていない=天堂真矢以外は舞台に立っている自覚がない?と解釈した。

・バナナは「オーディションではない」舞台であると理解していたから、あの血に似たトマトのしぶきを上げていたように、自身が裏方の舞台装置であることを受け入れたからかな、と解釈した。合っているかは知らんけど。

・B組の雨宮さんが脚本を担当するも、締め切りまでに間に合わなくて、それでも眞井さんは、初稿は決起集会までという約束を守らせ、未完成のまま全員に配り、追い詰めることなくこれまでの成果をたたえ、雨宮さん自身も最高の脚本を完成させるように誓う。本編ではこれまで描かれていなかった二人の友情が受け取れる。

・新しくなった星摘みの塔を立ち上がらせるところで、夜に校庭などで催し物をするときの独特の高揚感を思い出した。すごく懐かしい。体操着と制服の人が入り混じっているところも実にリアル。


ワイルドスクリーンバロック①

・双葉が乗ったデコトラがバーンなってめちゃくちゃびっくりした。怖い。

・香子も双葉も髪型変えてメイクとかしちゃうとわからなくなっちゃうから、「誰?」となってしまった。

・怨みのレヴューとかなんかいう名前だったはず。

・アニメ本編では香子に対する双葉の嫉妬?で、最終的に香子が勝つという流れだったのが、今回は真逆で、香子が双葉にそばにいて欲しいのに、なぜ家元を離れて新国立第一歌劇団に挑戦すると言い出したのか、裏切ったのか、という話だったから、要は二人とも求め合っているのだなと感じた。

・2人とも際限なく感情をぶつけ合っているのがまたいいですね。

・ここの劇中歌もすごく良い。演歌っぽいけど、特撮の主題歌のような迫力もあった。

・最後、背中合わせの状態でポジション・ゼロの部分で丁度手を繋いでいるところとかも、芸が細かい。


ワイルドスクリーンバロック②

・まず、まずね。ひかりはロンドンにいたのかよ。そこちゃんと言ってくれよ。アニメ本編観てても、ロロロを観ても、アレじゃあ最後どうなったか分からんかったんよ。

・今回もまひるがいるから野球モチーフか…と思ったら、競演のレヴュー、まさかの五輪ネタを引っ張って来なすった。国立競技場モチーフなのか。

・思いの外あっさりひかりのボタンが取られてしまったから、え?負けんの?終わり?と思ってしまった。

・曲もすごく良かったけど、まひるの「あなたがあなたがあなたがあなたが」ってとこが怖すぎた。エレベーターにあんな人がいたらちびるでしょうが。演技なのかどうなのか怪しいところ…。

・最後のボタンの返し方、メダルに準えていてすごく良かった。

・あと、転換があると何かと物理的に「落ちる」んですよね。何か意味はあるのか。


ワイルドスクリーンバロック③

・正直、バナナが猛獣扱いされて「がー」と言っていた印象しかない。「狩りのレヴュー」だったかな?

・文字がそのまま動いていくところなども、演出が凝っていると感じたところ。

・バナナが純那に「眩しかったよ」と言い放ち、「なんで過去形なのよ!」となるところ。あそこはどよどよっとなった。

・ミソはやはり、最後に偉人の言葉の力を借りずに自分の言葉で、「殺してみせろよ、大場なな」と宣戦布告するところ。

・何度となくオーディションをループしてきたバナナに「お前は何者だ」と言わせた純那。「眩しい主役、星見純那だ!」と、他の人たちとやはり同じくありのままの本心から力強く訴えているのが見られて良かった。

・曲もバナナが歌っているパートと純那が歌っているパートで全くメロディが違うのも面白い。


ワイルドスクリーンバロック④

・ワイルドスクリーンバロック④とテロップが出るのは少し後だが、真矢とクロディーヌが絡むこの辺りは全部④だと思う。そうだよね?

・楽屋でどうぶつしょうぎをさす二人。クロディーヌはこれまでのアニメシリーズの話の中でも人間味が語られる場面はあるが、真矢に関しては、将棋が弱いことに「ひよこがかわいそう」と言い訳をするこの場面で初めて、人間味を見せたといってもいいのではないか、何せ舞台上では完璧すぎる人間だからこういった少しのことだけでも、ファンが湧きそうだと単純なことを思っていた。正直私も、ふふ…となった。

・この後の実際に舞台を行うシーンでは、一転して幕を表す単位として「ACT○(数字)」が用いられるようになる。

・ACT1の話の軸としては有名なサラブレッド、天堂真矢に悪魔が契約を持ちかけて来る、という形で描かれており、悪魔が契約を持ちかけて来る、というのは、クロディーヌが天堂真矢に喧嘩を吹っかけてきた、という形とみて間違いない。

・ACT2で、アニメ版の10話の流れと同じように高めあう二人が描かれた後、ACT3で天堂真矢の「器」として、金属のでっかい鳥のオブジェが登場する。この鳥自体が、天堂真矢自身の役を入れるための「器」、「自分自身のなさ」を表していると受け取った。実際、天堂真矢はこの後も一切自分の感情を出すことなく、あくまで役としてクロディーヌのボタンを弾き飛ばす。

・しかし、問題はここからで、真矢がポジション・ゼロに剣を刺そうとしたところでシャッターが閉まり、武器が弾かれて刺せなくなってしまう。ついでに鳥のオブジェの頭もとれる。これは、感情を剥き出しにして戦いあう「ワイルドスクリーンバロック」とは真反対といったもいいくらい違いすぎるからだろう。恐らくは「ワイルドスクリーンバロック④」というテロップが出たのもこのあたりだった気がする。「魂のレヴュー」だったかな?

・ここからようやく感情剥き出しの戦いが始まる。クロディーヌがアニメで真矢が放った「泣き顔もかわいいですよ」というセリフに返すように「今のあんたが一番かわいい」と言い放つ。それに対して真矢は「私はいつだって可愛い!」と返す。この場面はオタク歓喜じゃないですかね。私もおぉ~となっていたのでものすごく鮮烈に記憶していました。

・この後の口上の言い合いとかも、さすがに一度見ただけではセリフは覚えていませんが、好きな人は「うっひょ~」となっているところでしょうね。私もめちゃくちゃにテンションが上がっていました。あそこいいよね、いくらでも浴びられる。

・曲も、ザ・歌劇って感じの曲で、「ああ、今本当に舞台を見ているみたいだ…」と思った。ガチで。ガチマジの方で。


華恋とひかりと最後のセリフ

・あの「約束」以前の二人が語られた。華恋は小さいころから活発というわけではなく、むしろその真逆でエグいぐらいの引っ込み思案だった。それが、ひかりとの出会い、ひいてはゲームより「もっとキラキラしたもの」、すなわち「スタァライト」との出会いによって変化していく。私たちが知っている愛城華恋が形作られていく。

・あの、カードを読み込むタイプのゲーム、めちゃめちゃ懐かしいよね。

・幼稚園児の華恋は見たことがあったけど、小・中学校時の姿や環境は見たことなかったから新鮮だった。当たり前だけど、友達いるんだ、と思った。

・中学生で学校帰りにファストフード店に寄り道するって、最近の子はしゃれてるんだな、あとガラケーかスマートフォンか問わず、携帯を持っているのは共通認識なんだな、というところで図らずもジェネレーションギャップを痛感した。

・母親とは別にお姉さんも登場していたが、未放送話などでは語られているのか?さらっと聖翔を勧めていたが、重要な役どころではないのか?

・華恋が、ひかりのことに関しては「何も聞かない、調べない」という「約束」を自分に課して、それを守っていて偉いな、と思っていた矢先に、普通にスマホで調べて王立演劇学校に合格していることまで知っていたうえで、アニメ本編でも茶番を演じていた、とわかり、「ひかりちゃんとではなく私が勝手に決めていたから約束を破ったことにはならない」と、かなり虫のいい解釈をしていたのは、それでいいのかよと思って笑っちゃった。

・華恋に会いたいひかりの前で、野菜になって、しかも燃えるキリン。きらめくための燃料、そして一瞬のキラめきのために熱くなって燃えるのを表現するのはわかるけど、急すぎて気持ち悪いし怖かった。恐山さんが言ってた「アルチンボルド風の野菜で構成されたキリン」とはこれのことだったか。

・華恋は再び舞台の上でひかりと再会する。でっかいお手紙のセットが鎖の金属音と共に上につりあげられていく。些細なことでも高揚感を感じるようになった。

・まひるから貰ったトマトを食べて燃料を補給したひかりに対し、トマトに口をつけず燃料不足のまま舞台に挑んだ華恋がぶっ倒れる。ひかりが華恋を抱き起こして「死んでる…」といったところで、他のシーン端々の疑問などがまだ頭をウロチョロしているところだったので、観た瞬間は「え?」と一瞬冷静になった後に、その後、「起きて華恋!」と連呼していたところから、スタァライトにも言える「悲劇」を舞台の上で演じているのでは、という考えを持っていた。

・おそらく実際は、野生を開放して戦う舞台なのに、ひかりの中にある野生の醜さを直視するのを恐れ、野生になり切れなかったからだろうと思う。

・ひかりはもう一度華恋に舞台少女として舞台に上がってほしいと、お手紙を送る、それがあのセットなわけで。私はあのつたないひらがなで書かれた便箋のドデカお手紙のセットがなぜか知らんが大好き。

・でも実際は思い出も含めたすべてを燃やされるんだよね、「奪い合う」という前提を覆すために。

・華恋はポジション・ゼロのバミリの形の棺から復活、新しい口上と共に「華恋ちゃん」と「ひかりちゃん」ではなく、新しい舞台に立つ「舞台少女 愛城華恋」と「舞台少女 神楽ひかり」として文字通り「再生産」される。こうやって回収されるのか~なるほどねぇ~…と思うほかなかった。後付けだったとしても気持ち良すぎる。

・お互いをライバルの舞台少女だと認識した二人は、棺を乗せた爆走する列車で「私こそがスタァだ」と戦いを続ける。これはオーディションの頃から言われ続けていた「いつかあの娘と闘うことになっても」から「いつかあの娘と闘うために」にと変わった場面だと受け取った。それが、この主題である華恋の最後のセリフにつながるわけで。

「ひかりに負けたくない」

あそこでもうすでに私を含む観客のテンションのボルテージはマックスになっていただろう。

・あとメタ的な「こちら側に気づく」演出。特に私は映画館の後ろの方の座席で観ていたので、観客を含めた一つの舞台になっているみたいで、とにかく最高だった。

・さらに、そのあとのひかりに倒されたかに見えた華恋が、へし折れた東京タワーを伴って、でっけ~ポジション・ゼロのバミリにぶっ刺さるわけですね。そこで私のテンションはマックスを超えて、卒倒しかけました。とにかく演出がエグすぎる。最高。

・そこで「かつて観た舞台のキラめきに目を奪われた『私たち』がスタァライトという舞台を目指す」という『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』という作品が終わったことが、華恋の「演じ切っちゃった、レヴュースタァライトを」というセリフからわかる。そこで「あ、終わったんだな」とは思ったけど、一つのアニメ作品が終わって何となく悲しい、という感情は不思議と湧かなかった。

・それはおそらくキリンの言った「演者が立ち、観客が望む限り舞台は続く」的なことを、心の奥底で信じているからかもしれない。わかります…?


エンドロール

・みんながその後どういった進路に進んだのかが描かれる。バックで流れる曲も相まって、すごく穏やかな、彼女たちの親か先生になったような気持ちになって観ちゃった。特に双葉には「双葉!新国立第一歌劇団には入れたんだ、よかった…」とめちゃくちゃ感情移入しちゃった。マジで本当に良かった…。

・進路変更した二人に対しても「純那、NYに行ったんだね、逃げなかったんだね…」とか「バナナ、結局フランスに行ったんだね…頑張って…」とかになっちゃって、考えるのをやめてとにかく感傷に浸っていた。

・最後の最後、エンドロールが終わった後、現在の華恋が新たなオーディションに挑むシーンで映画は終わる。「スタァライト」がキラめきの象徴として使われているのがいいなぁと思った。


まとめ

ここまで書いてきて一つ思ったのは、これにつきますね。


「一回観ただけじゃ全部語るのは無理」


それはそうなのですが、初見にしてはよくかけた方だと、自分でも思っています。

まとめではないですが、

前回の記事で気になる点として挙げた中で、触れていない部分を考察して終わりたいと思います。

今回の劇場版本編では語られなかったので、総集編以前の物語からの解釈になってしまいましたが、あしからず。(もっと精査しなさいよ!)


・「ロンドロンドロンド」と本編の関係
単純に「輪舞曲」とバナナの「ループ(輪廻)」をかけての表現だった。

・キリンは何者?
一言で言い表すには難しいが、だいたいは内側における「こちら側(観客)」と、我々を舞台へ導く存在かと思われる。

・キリンとバナナの関係は?
オーディションが行われた中で、ループという特異な方法でキリンと過ごした時間が必然的に長くなったのが大場ななだったから、分かち合うような特別な存在になっていったのではないか。


ざっと、こんな感じでございました。

ともかく結論としてはストーリーといい演出といい、非常に素晴らしい作品で、お金を払って観に行く価値が十分ある作品だと、私は思いました。

感想の最後の方でも述べた通り、まだこの物語は終わっていない、演者が立ち、観客が望む限り続くと信じているので、気長に続報を待ちたいと思います。

また、このような素晴らしい作品を観るきっかけを与えてくださった品田遊先生には多大な感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。


と、ここ一週間でかなりの情報を摂取して頭がバグりそうなので、少しの期間、休憩を取りたいと思います。

それからまた飽きることなく未知なる作品に足を踏み入れ、その感想などもまた記事にしたいと思っておりますので、なにとぞよろしくお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
それではまた次の記事でお会いしましょう。
さようなら~

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