いかに世論が岸田政権の増税を止め減税を言わせたか
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこのポストから。
こちらは「岸田内閣が2012年に自民党が政権に復帰して以降最低の支持率である16.4%を記録」というニュースです。
政権支持率が低いことは良いことですね。
でも「だから早く辞めろ」は違います。
例えばもし岸田政権が退陣し、新たな自民党政権が誕生したとしましょう。
その新政権がいわゆる“ご祝儀相場”によって高い支持率を得た場合、一体何が起こるでしょうか?
その支持率を背景に、再び防衛増税が持ち出されることはないと言い切れる根拠はありますか?
サラリーマン増税や更なる社会保険料増税をどさくさでねじ込まないと何故言えるのでしょう?
ということで今日は
政権支持率によってどれだけ政府の方針は変わるのか
という点と、それと同時に
いかに世論が岸田政権の増税を止め、減税を言わせたか
を支持率の推移と共に見ていきましょう。
前政権である菅内閣の末期は、コロナ対応などの不満からその支持率は30%を切る状態でしたが、その後の2021年10月に発足した岸田内閣は、“ご祝儀相場”によって40から50%の支持率を得ることになります。
しかしトリガー条項凍結解除を見送った2022年4月あたりからその支持率は下降し始め、7月の安倍元首相銃撃事件をきっかけに統一教会と与党政治家との関係が表面化したことから、支持を不支持が上回る状況となりました(※①)
支持率急落を受けて岸田総理は8月に内閣改造を行いテコ入れをしようとしますが、9月27日に行われた安倍元首相の国葬をめぐり世論は真っ二つに割れ、支持率の回復は起こりませんでした。
そんな状況にも関わらず、12月10日に岸田内閣は「未来の世代に対する責任」として「防衛増税」に言及し、さらに支持率を落とします。
当然、自民党内でも反発が起きますが、岸田総理には「秘策」がありました。
それが翌年の2023年3月の岸田総理のウクライナ訪問です。
岸田政権はさらに5月のG7広島サミットでのゼレンスキー大統領の訪日を実現させます。
世間の注目が高いウクライナ関連の出来事だけに、これらは世論を揺さぶり支持率は絵に描いたように一気に回復していきました(※②)
支持率が上がれば出てくるのは「増税」です。
そのタイミングで、政府税制調査会の総会で「(恒常的な税収不足解消のため)全ての税について聖域を設けず議論するべきだ」として退職金課税に言及したという報道が流れます。
しかしこれに対し「みんながインフレで苦しむ中まだ増税する気か!」と世論が爆発。
「サラリーマン増税だ!」としてSNSで大炎上をし、再び支持率は下降していきます。
それを受けて岸田政権は、7月に慌てて「サラリーマン増税は考えていない」と否定。
しかしそれでも世論の怒りは収まらず、防衛増税が蒸し返されると同時に、8月にはあの「増税メガネ」というパワーワードが誕生し、岸田首相=増税のイメージが固定化されていきました(※③)
この怒りの世論はこれまでになく大きく、政府に確実に圧力を掛け、遂にはある政策を引き出すことに成功します。
それが「減税」です。
9月25日に岸田総理は新たな経済対策方針を示すのですが、そこで出てきたのは「賃上げ税制の減税制度の強化」という言葉でした。
世論が政府に「減税」と言わせたのです。
そしてこの「減税制度の強化」という曖昧な表現は、それからわずか一ヶ月後の10月に、後の「定額減税」となる「所得減税の具体的検討を指示」という言葉にまで進化します(※④)
それだけでは終わりません。
続けて「防衛増税の見送り」を発表。
さらに11月には、ガソリン税のトリガー条項の協議の再開を指示し、政府は増税イメージの払拭による支持率回復を目論みました。
これはまさに
世論が岸田政権の増税を止め、減税を言わせた
のです。
しかし増税に反対する世論が引き出したこれらの減税ムードは、ある事件によって一瞬にして消し飛んでしまいました。
それが「裏金問題」です(※5)
次から次へと新たな事実が発覚していく裏金問題は、連日に渡って報道の見出しを飾り、それによって世間の注目度と世論の怒りは分散されていきました。
政府も政府でこれ以上は下がりようがないと開き直ったのか、「実質的な負担はゼロ」という詭弁で子育て増税をゴリ押しました。
そんな状況のなか行われた定額減税も、有権者からはそっぽを向かれ、予想外の反応に混乱した政府が給与明細書への記載義務なんて言い出したものですからますます反感を買い、その結果が冒頭の「最低の支持率」となっていった…というのがこれまでの流れでしょう。
さて、これまで見て頂いて「政権支持率によって政府の方針は180度変わる」という事実はご理解いただけたと思います。
世論には増税を止め、減税を言わせる力があるのです。
しかしこの世論は、狙って起こせるものではありません。
その方法を知っているなら私は今頃世界一の大金持ちでしょう笑
実際に昨年夏の出来事も「増税メガネという呼び名を流行らせ増税を阻止しよう」という運動によって起こったわけではありません。
統率されていない数十万、数百万の「増税反対」という声の中から「増税メガネ」というネットミームが生まれ、そのSNS発の圧力が政府に妥協をさせたのです。
今の状況を1年前には誰も予想できなかったように、来年の今頃は何が起こっているのか、新たなネットミームによる世論で更なる減税を政府に飲ませているのか、それとも増税を飲まされることになるのかはわかりません。
誰にもわからないからこそ自分のやり方で「増税反対!減税しろ!」という声を上げ続けることが大切だと私は思います。
よく「ネットで騒いでも無意味」という人がいますが、それは完全な間違いです。
そのことは「増税メガネ」で炎上していた当時、リアルな社会で「増税メガネ」と騒いでいる人があなたの周りに沢山いたかを思い出してもらえればきっとわかるでしょう。
サラリーマン増税も増税メガネも、その舞台はSNSでした。
でもそれも今となって言えることであって、しつこいですが何が世論に火を付けるかなんて誰にもわかりません。
故に「ネットではダメだ」とか「その方法は無意味」と他人の行動に口を出すことこそがダメで無意味なことです。
人に口出しする前に、自分が一番世論を動かせると思う方法をやればいいのであって、それが正解ならきっと大勢の人がそれに付いてくることでしょう。
また長くなりついでにもう少し触れておくと、世論のコントロールは政府であっても不可能です。
コントロールできないからこそ政府は支持率で一喜一憂します。
コントロールできないからこそ、例えば北朝鮮や中国といった独裁国家では必ず言論弾圧を行います。
あれは数百万人、数千万人の声は政権を倒すほど強い力があり、そうなると制御できないことを認識しているからこそ、その声が小さいうちに潰しているにすぎません。
これは逆に言えば、独裁政権の強権を持ってしても世論はコントロールできないし、それには勝てないという証明です。
ということで、ここまで
いかに世論が岸田政権の増税を止め、減税を言わせたか
について書いてきました。
世論は政治を動かします。
でもその世論が何で火が付くかは誰にもわかりません。
だからこそ言えることは、みんながそれぞれのスタイルで「増税反対!減税しろ!」と言い続けることです。
私も
ごちゃごちゃうるせぇ!減税しろ!
と言い続けていこうと思います。
ということで、今日はここまで。
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