中国政府が1枚のA4用紙に負けた日
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのニュースから。
ということで、現在中国では医療費自己負担の大幅増に反対して「白髪革命」と呼ばれる大規模抗議デモが発生しています。
しかし今回取り上げるのはそれではなく、「白髪革命」の名前のベースになっている
白紙革命
について書いていこうと思います。
減税には大きく関係しないのですが、「政府からの自由を求める抗議運動」のひとつの形として、それを知ることでなにかのヒントになればと思います。
ではさっそく書いていきましょう。
「白紙革命」とは昨年末に中国で起こった「ゼロコロナ政策に反対する抗議運動」のことです。
このように何も書かれていない真っ白なA4用紙を掲げて中国政府に抗議したことから「白紙革命」と呼ばれました。
抗議メッセージを書かず白紙で掲げている理由は
逮捕されないため
です。
この「白い紙」による抗議は、中国では有名な
という政治を風刺する話から来ていると言われていますが、このような手法は1960年代のカナダで行われた白紙のプラカードによる抗議デモが最初だとされています。
ちなみに1920年代のポーランドでは、新聞社が発行した「白紙の新聞」が当局に押収され、裁判所からも「これは政府を嘲笑している」と判断されたという逸話からもわかるように、検閲から逃れる目的と同時に、政府に対する皮肉や愚弄の意味も「白紙」には込められています。
さて話を戻しますと、中国での「白紙革命」の発端は、昨年11月末に起こった新疆ウイグル自治区のウルムチ市で発生したマンション火災でした。
この火災によって10人が犠牲になったのですがその原因が、政府の過剰なコロナ政策による都市封鎖で消防士の到着が遅れたこと、またこれもコロナ対策だったそうですが、部屋のドアや非常口扉が封鎖されたことで逃げ遅れたからだという批判がSNSに次々と投稿され、それらの拡散によって民衆の怒りに火が着き、抗議運動へ発展していきました。
批判に押されたウルムチ市は翌朝、ロックダウンの段階的解除を発表しましたが、ハッキリしたスケジュールが示されなかったことや抗議の件はスル―だったことから、国民の怒りは収まらず、逆に抗議行動がウイグルを越えて中国全土の都市に急速に広まっていくことになります。
そして抗議が行われた都市のひとつだった南京においてある事件が起きました。
一人の女生徒が学校内で政府への抗議として「白い紙」を掲げていたところ、教師がそれを阻止しようとその紙を奪い取ったのです。
女生徒は紙を奪われてもなお、紙を持っているかのように手を掲げ続け、その毅然とした姿が人々の心を打ち、それがまた拡散されていきました。
その夜には、ウルムチ市内で行われた火災犠牲者の追悼集会にも白い紙を持った学生が集まり、こうして「白紙革命」が徐々に大きくなっていくことになりました。
火災から4日後には、北京や上海を含む16の都市でデモに発展。
そのデモにおいて多くの人が「白い紙」を掲げて
「この白い紙は私たちが言いたいが言えないことをすべて表している」
「白紙なら検閲しても削除しようがない」
と、政府のゼロコロナ政策の理不尽さと言論統制に抗議の姿勢を表したのです。
その抗議の渦はは中国共産党批判にも発展していき、上海では「自由が欲しい」の大合唱が起こったとも報道されています。
こういった抗議運動が加熱していく中、12月に中国政府は突然ゼロコロナ政策を終了することを発表します。
当然この決定は大規模な抗議活動が強く影響したと見られていて、これを受け「白紙革命」も収束していきました。
また12月に江沢民元国家主席が亡くなったことも「白紙革命」も収束に影響したようです(中国では喪の色が白のため)
以上が「白紙革命」の超ざっくり説明です。
「A4 Revolution」とか「White Paper Revolution」とも呼ばれていますので興味のある方は是非ググってみてください。
それにしても誰でもすぐ手に入る「A4用紙」1枚を
言論弾圧への抗議や政府の統制からの自由
というメッセージを強烈に伝えるシンボルに変えてしまうその発想と、あの中国政府をも動かしてしまう世論の力には本当に感服します。
日本にはまだ絶望が足らないなと思うと同時に、やはり減税運動にもこうしたシンプルかつ、多くの人が瞬時に理解できる「シンボル」的なものが必要だなと感じます。
何か良いのあればアイデアください笑
ということで、今日の記事はここまで!
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