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Live Free or Die~シートベルト義務が無い街~

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減税新聞では有料記事設定をさせて頂いていますが、筆者のやる気の源であるプリン代になる投げ銭的な意味合いですので、記事は全文最後まで無料でお読みいただけます。

こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらの画像から。

こちらはアメリカのニューハンプシャー州の州章なのですが、そこに書かれている

Live Free or Die(自由に生きるか、さもなくば死を)

という言葉は州の公式標語です。

この言葉はニューハンプシャー出身のアメリカ独立戦争の戦士であるジョン・スターク将軍が書いた祝辞が由来となっていますが、フランス革命時にも使われた有名な標語で多くのアメリカ人が知っている言葉でもあります。

どれくらいアメリカでこの言葉が有名かは、皆さんもよく知るブルース・ウィルス主演のダイ・ハード・シリーズの第4作目のタイトルが日本では「ダイハード4.0」ですが、アメリカでは「LIVE FREE OR DIE HARD」になっていることからもよくわかるでしょう。

話を戻しましょう。

前回「ルイジアナ州がライダーのヘルメット着用義務化を廃止する法案を可決」というニュースをお伝えしましたが、

「Live Free or Die」を公式標語とするニューハンプシャー州も、ヘルメット着用を年齢制限なく義務化していない3州のうちの1つです。

そして同時にニューハンプシャー州は

全米で唯一「シートベルトを義務化していない州」

でもあります。

先進国ではほぼシートベルトの着用は法制化されていますから、非常に稀な存在と言えますね。

とはいえこれまで、州議会では「シートベルト義務化法案」が何度も何度も提出され、昨年3月にも議会に掛けられました。

しかし義務化法案はその都度否決され、今でもニューハンプシャーではシートベルトの着用は「任意」となっています。

また少し補足しておきますとニューハンプシャーのシートベルト法ではなんでもいいわけではなく、18歳以下の同乗者に対してはシートベルトの着用を義務付けています。

さらに7歳以下の子供に対してはチャイルドシートの使用が義務化されており、これらの遵守は運転手の責任となっています。

つまりニューハンプシャーでは「18歳以上ならシートベルトは任意」ということです。

その結果、ニューハンプシャー州のシートベルト着用率は79%となっており、これは全国平均の90%を大きく下回る全米で最も低い数字になっています。

さて、ここまで読んだ多くの人は「いくら自由が大事とはいえ、なぜこんな危険な事を推奨するのだろう」と疑問に思うことでしょう。

でもその疑問は、この事実を知ってからもう一度考えてみても悪くはないかもしれません。

規制推進派は決まってこのデータを無視するのですが、

実はニューハンプシャー州は、交通事故による死亡率が低い州ベスト10位にランクインしています。

SafeWise調べ

つまり「シートベルトを義務化しないと危険」という根拠は、第三者機関が調査したデータによって否定されているのです。

もちろん物事は様々な面から検証する必要があるので、賛否両論あるのは確かでしょう。

ただ一つこのデータによって言えることは、人の考えや行動は「規制を作れば解決する」というほど単純なものではないということです。

規制の効果や弊害は、これまで記事でご紹介してきた「ペルツマン効果」や「コブラ効果」などが複雑に絡み合うことを忘れるべきではありません。

だからこそ「全ての規制を無くせ」というような乱暴な事は言うつもりはありませんが、同様に「規制で義務化すれば全てが解決する」という主張も乱暴で幼稚な意見だと自覚すべきです。

そして規制や強制が全てを解決しないからこそ、少なくとも他人の安全や自由を脅かさない限り、細かいことまで政府に何をすべきかを指示されることについては疑問を持つべきだと私は思います。

少し話を戻しますが、「Live Free or Die」といったような自由と死を対比させるスローガンが叫ばれたのは、前述したフランス革命だけではありません。

スペインのカタルーニャ独立運動やウルグアイ国歌など様々なところで使われていています。

それだけにこの言葉が持つ意味は、その時代や政治的背景によって色々なのですが、減税新聞流の「Live Free or Die」の解釈は「自由のためなら戦って死ねる」でもなければ、決して「自由がないなら死を選べ」というものでもありません。

その意味は

「政府に統制されて生きる人生に意味はあるのか」

です。

もちろんシートベルトの話は「人生の意味」というほど大袈裟な話ではありませんが、義務化が政府の統制に向けて駒をひとつ進めることは確かです。

そして一つひとつの規制の積み重ねが、政府の統制に繋がり、私たちの自由が失われていくことも事実です。

説明するまでも無いですが、シートベルト着用が自由であることは、その着用を禁止するものではありません。

「着けた方が安全だと思うなら自己判断で着用すればいい」というものです。

それなのに何故かみんなは「ルール化して」と政府にお願いをしたがります。

自己判断でシートベルトをどうするか決めることの何処に問題があるというのでしょう?

自分の身を守るべきかどうかを政府に決めてもらわないと困るというのはハッキリ言って異常です。

同様に同乗者にシートベルトの着用を促すならまだしも、街を走る知らない人の車を指さし「あの人は着けていない!そんなのズルい!」というのもどう考えても正気ではありません。

例えば安全のために道路運送車両法第48条によって車の12ヶ月点検や24ヶ月点検が義務化されていますが、それを皆さんやっていますか?

ぶっちゃけ罰則も無ければそれで困ったこともないし、誰も何も言わないので、おそらくやってないという人がほとんどのはずです。

そしてそれを知らなかったという人でも、じゃあやるかと言われればきっとやらないと思います。

では突然街中で知らないオジサンに「車の法定点検をお前はやってないだろ!ズルいじゃないか!死んでもいいのか!」と言われたらどう思いますか?

それを考えれば他人に対し「ズルい」「お前が危険」と口出すことがどれほど狂気に満ちた行動か理解できるはずです。

でもなぜかシートベルトやヘルメットになるとそれを言う人がネット上には次々と現れます。

だからこそそうした人が考えるべきことは

「政府に統制されて論理的思考を失っていないか」

です。

自分の頭で考えない人生に意味はありますか?

それが「Live Free or Die」の意味である

これが減税新聞の結論だとして、今日はここまでにしておきましょう。

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それでは、ナイス減税!

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