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水は、味わいの基礎。


日本酒製造に使うお水を仕込み水と言います。

「キレイなお水があるから美味しいのです。」「水が美味しいから美味しい」というのは、それは、あっているようで間違っていると思います。
日本酒を世界各国で造る時代になってくると、日本でしか日本酒は造れないのか?


それは否です。造れます。


では、どんなお水が酒造りに向いているのか?
水はどんなことに影響を与えるのか?について書いていきます。

水には、軟水と硬水があります。

軟水と硬水の基準は、水1リットルあたりに含まれるカルシウムなどの含有量によって分類されます。
日本での分類は100mg/L未満が「軟水」100mg/L以上が「硬水」と呼ばれます。
(世界基準でいうと日本の水は、ほとんどが軟水になります。以下日本基準でお話します。)

酒造りにおいて、軟水と硬水はどのように影響するのかと言いますと、
同じ条件で発酵させると硬水の方が発酵するのが早いです。軟水は発酵に時間がかかります。
つまり、


硬水はミネラル分が多いため活発に活動する。
軟水の場合ミネラル分が少ない分酵母が、活動をするのに必要な栄養素が少なくゆっくりと活動する。


という事になります。では、硬水の方が美味しい日本酒が造れるのかと言うとそれも違ってきます。
宮水などの硬水は、まだ醸造理論が確立していなく、腐造が多い時代、短期で発酵しすぐお酒になることから評価を得たお水です。
吟醸仕込みの技術は、長期発酵になることから、軟水によって確立されたと言われています。

硬水には硬水に向いた酒があり、軟水には軟水に向いた酒造りがあります。

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龍力の仕込み水は、硬度46の鉄分少ない軟水です。水の特徴は、ソフトな口当たりハードなキレ。この水の特徴を活かす為、大吟醸造りに特化しております。


水は、蔵にとって変えようのない個性です。特に口当たりの部分は水が大きな影響を与えると思っています。つまり

『味わいの基礎』

水のどういう個性なのかを見定め、お酒の味わいに活かすのかは、それぞれの蔵元の方向性です。


ちなみに、
海外での酒造りにおいて、世界基準でいうと、軟水の方が酒造りに向くと思います。
例えば、硬度500とかの水になると超硬水です。そういったお水は、酵母のコントロールが効かない状態になる為、仕込みにくいと思います。

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