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女性・高齢者の悩み!!!骨盤底筋群の弱さと尿漏れについて

目次
 骨盤底筋群とは?
 排尿のメカニズム
 骨盤底筋群と失禁との関連
 失禁を減らす対応策


〇骨盤底筋群とは?
 骨盤周囲に付着している筋肉の集団のことを言います。
画像を載せていますが、この画像は、体を正面から見た時の画像です。画像の赤色の部分が骨盤底筋群です。体の奥にあるため見づらいです。骨盤底筋群は多数の筋肉で構成されており、解剖学的にはそれぞれに正式な筋肉の名称がありますが、筋肉の量が多く、専門的な用語になりやすいためここでは割愛します。

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 役割としては、正しい姿勢をキープしたり、腹圧を高める(お腹に力を入れる感じ)ために他のお腹の筋肉と連動して働きます。
よく、体幹トレーニングで「インナーマッスルが大事」だと、筋トレをする方は聞いたことがあると思います。これは体を支える筋肉(骨盤底筋群も含みます)を鍛えるトレーニングのことを指す場合もあります。また、骨盤底筋群の中には、尿道(尿が通る管の部分)の蛇口を閉め続けたりする筋肉があります。この筋肉があるため尿を外に漏らさないようにしています。

〇排尿のメカニズム
 ここでは正常な排尿のメカニズムについて触れていきたいと思います。
 <排尿のメカニズム>
 ➀ 尿意を感じる(膀胱はある一定量の尿が溜まると尿意を感じるようになっています)
 ② 尿道の筋肉が尿を漏らさないように働く(尿道を閉めている状態)
 ③ 脊髄の排尿を行う司令塔から脳に排尿しないように指令を出す
 ④ 排尿の準備が完了すると、尿を出すのを我慢していた脳の司令塔が指示を止める
 ➄ 尿道を閉めていた筋肉が緩む
 ⑥ 尿道の筋肉は緩み、膀胱の筋肉が働き尿を外に出す
 ⑦ 尿を出す

○骨盤底筋群と失禁との関連
 骨盤底筋群は、出産後や加齢や肥満などが原因で、筋力が弱くなったり硬くなってしまう事があります。すると、本来支えていた骨盤内の臓器を支えられなくなったり、尿道を締める機能が低下し、尿が漏れてしまう事があります。

尿道を締める機能が低下すると、腹圧がかかると失禁をしてしまう「腹圧性尿失禁」が、代表的な失禁の一つとなっています。

石命んこ


※お腹の中の臓器🔵は、腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋などによって守られています。
骨盤底筋が弱くなると、臓器の重みに耐えられず、臓器が下の方に降りてきてしまう場合があります。そのことを、骨盤臓器脱といいます。
また、くしゃみをする、ジャンプをする重い物を持つ際、我々は自然とお腹を引っ込めるようにして力を入れています。そのため、お腹の中に入っている空気は逃げようと骨盤底筋の方に行きます。その際、骨盤底筋が弱いと尿道を通る尿を止めきれず、尿が体外へ漏れてしまう現象が起きます。このことを、腹圧性尿失禁と言います。

○失禁を減らす対応策

 ここでは、腹圧性尿失禁の対応策を述べさせていただきます。
腹圧性尿失禁の治療法としては、骨盤底筋を鍛える方法がメインとなってきます。
有名なのは、「骨盤底筋体操」があります。この体操を行う事により、骨盤底筋群を鍛える事ができ、臓器が下がるのを防ぐ、尿道をしめて尿失禁を減らす事ができます。骨盤底筋体操は、高齢者でも実施可能です。リハビリでも訓練として取り入れている場合もあります。骨盤底筋群のトレーニング方法は、

【骨盤底筋群体操 方法】

などと検索していただけると出てきます。

 体操以外の方法として、長くゆっくりとした腹式呼吸を行うと骨盤底筋群に力が入ると言われています。日常生活上(歯磨きをしながら、食器洗いをしながら、台拭きをしながらなどの動作の中で)でこの呼吸方法を行い、普段の生活で鍛えていく方法もあります。また、排尿時に排尿を止めて骨盤底筋群を鍛える、陰部を締めながら歩くなどの方法もあります。

 その他、尿道を引き締める働きがある薬を使用する方法や手術方法などがあります。

〇まとめ
 以上のように、骨盤底筋群には2つの大きな役割があります。そのうちの一つとして、排尿をコントロールする機能があります。骨盤底筋群の筋力が落ちてしまうと、排尿のコントロールが効かなくなり、尿漏れの原因となってしまう事があります。弱くなる原因として、産後や高齢になり筋力が低下する事が原因であるため、早期より骨盤体操などを行って対策しておく必要があると思います。尿もれが少なくなる事で、尿のことを気にせず自分の好きな事ができるようになり、Q O L(生活の質)が向上すると考えます。心当たりのある方は、ぜひ実施してみてはいかがでしょうか。

 以上が参考になれば幸いです。よかったらいいねやチャンネル登録を行っていただけると嬉しいです。

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