優しい人

君の伸ばした
やさしい枝に
多くの疲れた鳥が
羽を休めている
 
そうなりたいと
思いながら
そう簡単に
出来ることでもないと
少し離れて
その光景を見ていた
 
人見知り街道
何十何番地
 
壁のままで
終わりたくないと
壁の中で
何かが蠢いて
 
やさしいって
何だろう？
 
あるがままでいい
なんて
純粋に信じてきた
枝のなさに
今さらながら
気が付いた
 
やさしいって
何だろう？
 
欲望では
ないよな
 
そうなりたいは
どこかずれるようで
 
考えると
また遠ざかるから
 
今日は
とりあえず
分かったところまで
 
やさしいを
仕舞っておくよ