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大空へ

言葉の雨のすき間に
広がる自由な空が
ありのままの
僕をつかまえる
雨の日の傘のように
空を忘れ
灰色の文字列が
行先を決めていく──
雲は風に流され
雨上がりの空の向こうに
忘れていた
自由な魂が見え隠れして
傘を捨てて
とりあえず走った
まだ水しぶきが
跳ね上がる滑走路を
僕はとにかく
全力で駆け抜ける
――飛べるはず—―
無心にそう信じて
羽なんて……
それまでのあり方次第で
いくらでも生えるものさ
もうすぐ……
もうすぐで
あの大空が舞台になる
 

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