鉄棒
昔から
落ち着きがない子だって
言われていたんだ
保育園の
先生と親との
連絡帳のやり取りで
思い出したりした
いいことしか
覚えてないもんだな
今に繋がる
問題の根っことか
初めから
ちゃんとあったのに──
先生は
どんな未来を
俺に見ていたんだろう
母さんは
どんなことを
俺に着せていたんだろう
心配も
期待も
その文面から
伝わってきたよ
親の心
子知らずって
よく言ったもんだ
遠すぎて
誰の顔も
名前もほとんど
消えかかっていたけど
かすかに
残った
黄色い鉄棒と
先生の顔と声が
深いところで
ちゃんと
ぬくもりとして
残っていた
もう
生きてないかも
知れないけど
俺は
なんとか
生きています
なんとか
切り開いてやろうと
もがいています
厳しいけど
ちゃんと見てくれた
人がいるから
ここに
こうやって
いるのかもしれないですね
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