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鍼治療の効果

 不思議なイメージをもつ方も多い鍼治療。身体に針を刺すということで敷居が高く、刺された経験がある方も少ないと思います。鍼灸業界では少なくとも私の知る10年以上前から「鍼の受療率(受けたことがある人の比率)をあげる!」という目標が掲げられています。ちなみに全国的な受療率は5%で 10年以上前から横ばいの安定期に入っております。


効果①「除痛・鎮痛」

 身体には感覚を感じ取るためのセンサー細胞(受容器)がたくさんあり、これらの細胞から伝わる痛いという電気信号が脳で感知されると「痛み」を感じます。この痛みを伝えているのが神経です。
鍼治療には電気信号を変換したり、「痛い」という感覚を感じにくくする効果があります。

 また痛みは少々厄介なところがあり、実際に傷ついたり、凝り固まっていなくても脳で電気信号を感知してしまうと「痛い」と感じてしまい、「痛い」という感覚が先行して実際に組織が炎症する逆転現象も起こります。ヒトの脳はすごいです。

効果②「ひどいコリをとる」

 筋肉は2系統の神経から命令されて収縮しています。1本目は筋繊維の外側にくっついているα運動ニューロンです。こちらは意識してコントロールできる神経です。「肩をあげる」「腰を落とす」といった運動でメインに使う神経で普段は意識していないですが、身体をイメージ通りに動かすときに使っています。

 2本目が筋繊維の中にくっついているγ運動ニューロンです。こちらは主に反射的(自動的)に使われている神経で、普段は筋肉が伸びすぎないように監視しているセンサーです。電車の中で首がカックン!となりながら寝ている人は、この反射で首を持ち上げています。
 こちら2本目のγ運動ニューロン、筋繊維のテンションを感じていて「伸ばされ過ぎた!!」と感じると縮にでくれるのですが、縮めてしまった筋繊維を元に戻してくれるわけではありません。鍼治療はこの2本目のγ運動ニューロンで縮んでしまった筋繊維の収縮も、ゆるめてくれる効果があります。

 日本ではスポーツトリートメントで良く使われる鍼治療ですが、運動は繰り返しの強い負荷によってひどいコリができやすいです。(反射運動を繰り返す/プライオメトリック運動)その為、アスリートのケアに鍼治療はとても有効な手段です。

効果③仮説です

 私は金属を身体に刺入するという点から、電位バランスを変化させているのではないか?と考えています。痛いと感じる場合カリウムイオンや、水素イオン濃度が平常時よりも濃くなっていたり、電位の変化を生み出していることが多いです。単純な話ではないと思いますが、物理で考えると周辺の電位変化は間違えなく起こるであろうと予測してます。
中学校で習った「フレミングの法則」です。

https://www.kepco.co.jp/sp/energy_supply/energy/kids/science/topic04.html

関西電力HPより

 東洋医学の「氣の流れ」が「電位の流れ」だとしたら、ツボが並んだ経絡という流れに沿って電位の変化が起き、その流れが全身へ波及していく。そんなことを考える臨床の日々です。鍼を用いて「電子を動かして電位を変化させる」って出来たらインテリ風ですね(笑)

まとめ「こんな時は鍼灸院へ行ってほしい!」

 身体が心地よい状態にあると情動、感情がポジティブになるため私は「身体のメンテナンスをすることが当たり前の世界をつくる」というVISIONを持っています。ですので弊社に限らず積極的に鍼治療を頼ってほしいです。
どんな症状かというと

・揉んでも、押しても、伸ばしてもダメなコリを感じるとき
・湿布を貼っても変わらない関節や筋肉の痛みを感じるとき

こんな症状がある時は鍼灸を選んでもらうと解決する可能性が高いです。
本日もありがとうございました。健やかで良い1週間をお過ごしください。

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