ゲームジャムとレゴとジャムセッションから学んだこと

ゲームジャムのすごいところは、
短期間でものができあがること。

そして、ものを作るには、様々な作り方があり、
作り方や考え方は人それぞれで、
どれが正解とかない。
様々な作り方を実践で学ぶことができる。

ジャムというのは、ジャムセッションのようなもので、
音楽理論をいろいろ知っているからと言って音楽ができるのとは違う。
ちょっとの初期値の違いからのカオスなふるまいを楽しむ場になる。

ゲームの作り方において
何を主目的とするかのすり合わせは大事で、
ただ、ゲームジャムにおいてはそれが明確に
「短時間で動くものを作る」

つまり、最適化やバグについては大目に見る作り方であって、
多少失敗してもOK
世間一般にリリースされているゲームとは少し味わいが違うものができあがる。
これは、CDクオリティの音楽を作るのと、
その場で演奏家達が楽器で遊ぶのとの違い。

失敗しても良いというのは、なかなか実践できないので、ありがたい機会でもある。失敗耐性もつけられるようになるかもしれない。

ジャムセッションとレゴ


ジャムセッションであれば、
テーマに従って、即興的に構築する。

ゲームの作り方
はそれこそ多様であって、
何を表現したいか、どこに重きを置くかで変わってくる。

例えば、レゴのようにモジュールを用意し、
変な組み合わせは起きないように設計されたものを組み合わせて作る場合
どこまでいってもレゴの最小ピースより細かい表現はできない。
でも、表現するものはいろいろ作れる。

ゲームエンジンやミドルウェアやライブラリや開発言語や環境も同じで、
その表現をできる最小粒度より細かい解像度を求めない限りにおいては、
かなり自由に作成が可能になる。

もし、設計段階でそこか荒い場合、
例えばレゴでもデュプロという低年齢向けの大きなブロックの組み合わせのものがでてくる。

このような大きな組み合わせのブロックの場合接合部分も大きなものになる。
大型のものが作れるがきめ細かいものは作れない。
ただ、短時間で大きなものが作れるメリットがあり、満足度は高いかもしれない。

ゲームジャムもわりとこれで、短時間でコンピュータで動く何かを作る
という訓練になる。
ジャムセッションでいえば、
メロディー、リズム、コード という担当を分け、
イントロ、テーマ、ソロ、エンディング というスケジュールを明確にし、
テーマ、キー(スケール)、テンポを決め
誰がどこで何をするかをはっきり決めたうえで、
お客さんや演奏家自身が求めるその場の空気を読みつつ、音楽を作る。

ゲームジャムも同じで、
ゲームの要素
ゲームにも 
メロディー(伝えたいこと)
コード(同時に表現できる組み合わせのルール)
リズム(時間的心地よさの繰り返しの提供)
イントロ(チュートリアル、操作方法、ルールの説明)
テーマ(伝えたいこと、ゲームの芯となるギミック、面白さ)
ソロ(各開発者の味を出すところ、他にない特別な面白さ、実験的なこと)
エンディング(すべてを総括、終わるという満足度を高める部分)
キー(スケール)(基本となるルール、ジャンル、ゲームエンジンやライブラリの選択)
テンポ(難易度、開発速度だったり、ユーザーへの情報提供密度の設計)
これら時間芸術における様々な要素を
要素分解して開発者個人が認識しつつ 共同で作成していく訓練になる。


人数規模も少人数になるのは、
少人数であれば、それぞれのソロパートを多めにすることで形にしやすくなる。
コード進行も複雑にしなければ、だれでも参加できるようになる。

難易度は、そのメンバーのスキルに依存する。
求めるものが重すぎる場合があっても、パートをうまく分けていく
ディレクションのようなことができれば、だれもが心地よく演奏を続けることができる。

ゲームジャムでのゲーム作りは、そのときのそれぞれの相手の動きをみながら作るものであって、 参加者とのやりとりがとても大事になる。
何ができるのか、できる範囲で、面白い組み合わせができると、かなり変なものが出来上がって、楽しい。

難易度の話もあって、デュプロのような荒いものでおおまかな形を作る経験をつむことで、
より細かいブロックの場合であっても、全体像がぶれることがなく
何かとやくに立つことが多い。
(モックとか作るのに近いのか)
時に即興的にふるまわないといけない時に、複雑な思考にとらわれないで、モノづくりをすることができるようになれる気がします。

最先端を知りたい

ゲームを作ることの楽しさを学べるのと同時に、
時代によって、ゲームの表現や作り方は日々変化しているので、
定期的にやっていきたいし、参加し続けたい。

ゲームエンジンやライブラリなども進化しているものであるので、そういうのを触っていくなかなか良い機会だったりします。

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