マガジンのカバー画像

プレイヤーインタビュー〔アーカイブ〕

16
福島県浜通りで活躍するプレイヤーの皆さんへのインタビュー記事です。 本記事は、タタキアゲジャパン公式サイトに掲載されていたものです。 肩書・内容は掲載当時のものとなります。
運営しているクリエイター

記事一覧

地域の魅力を知り、面白がることが、新しいを生み出すきっかけになる(2021/02/27掲載)

「伝統の味を絶やしてはいけない」と起業を決意ー まずは、井出さんがいわきにUターンしたきっかけから教えてください。 きっかけは子どもが生まれたことでした。 中学生の時から釣りのプロになることが夢で、大学卒業後は京都の釣具メーカーに就職をしました。25歳の時に第一子が生まれたのですが、その時、同郷の妻からいわきで子育てがしたいと言われたんです。 京都では頼れる身内はいなかったので、自分のやりたいことと天秤にかけた時、子育てを優先すべきだと判断していわきにUターンしました

きっかけは「役に立ちたい」想い いわきとのつながりは、人生をより豊かにしてくれた。(2021/02/01掲載)

若者たちが生き生きと働けることが普通である社会にー加藤さんは若者の教育を専門にされているということですが、まずは、具体的にどのようなことをやられているのか、また、事業をはじめたきっかけを教えてください。 「学校」と「社会」の溝を埋めることをテーマに、学生から社会人への移行期を伴走して、社会で生き生きと活躍できるようになるための人材育成を行っています。 私自身も経験したことですが、学校から社会に出て働き始めてみると、色々なことが足りないと痛感するんですよね。 学生生活か

想いをカタチに、アクセサリーに込めて。街の魅力に気づける機会をふやしたい(2020/12/24掲載)

生まれ育ったいわきの豊かさに気づきUターンーまずは、金子さんのプロフィールからお伺いさせてください。 いわき市出身です。家は郊外にありましたが、いわき駅裏にある旧城跡で祖母が下宿屋を営んいたので、長い休みになるとそこで過ごすことの多い子供時代でした。いわきの街中には、ワクワクするものがたくさんあって、そこで刺激を受けて育ったというのが私の元になっているのかなと思います。 高校卒業後は大学に進学し、神奈川で6年間過ごしました。その後、栃木に引っ越し、車で20~30分いけば

どこでも、誰にでも「キレイ」を届けたい!「福祉×理美容」で垣根を越えたサービスを(2020/11/11掲載)

原点は「理美容で誰かの心を軽くしたい」という想いー創業されて45年ということですが、まずは「ロダンの歴史」から教えてください。 ロダンは、父の代に〈いわき市立総合磐城共立病院(現いわき市医療センター)〉の中の理容所から始まりました。 理容所では、患者さんの髪を切ったり、頭部手術の際の剃毛を行なったりしていました。病院の中なので、体の不自由な方を目の当たりにしていた父はいつも、患者さんの心を少しでも軽やかにしたいという想いを抱いていたようです。 今の場所(内郷御厩町)に

イキイキと働ける職場作りをサポート人と人のつながりを育む「HASH村」(2020/09/25掲載)

企業からファミリーまで!自然あそびを満喫できるHASH村常磐道三和ICから約10分。山道を登り、緑のトンネルの抜けたその先に〈HASH村〉はあります。 約2000坪の広大な敷地には、趣のある古民家や広々としたキャンプサイト、全天候型BBQサイト、シャワー室と水洗トイレも完備されており設備が充実。非日常の空間で、五感を研ぎ澄ませながら自然あそびを満喫することができます。 HASH村では、平日は企業向けの野外研修をメインに、キャンピングオフィスや社員研修旅行の場として様々な

当事者意識を持つ地域の大人を増やしたい ―対話を通して地域課題を考える(2020/08/24掲載)

メーカーの研究員から弁護士への転身―現在、地元いわき市で弁護士としてご活躍中の菅波さんですが、工学部をご卒業後、弁護士に転身されたそうですね。  もともと理系出身で、大学卒業後はメーカーで研究員として働きながら、24歳で第一子を出産しました。当時の夫も同じ研究職で、収入もほぼ一緒だったのですが、子どもの熱が出ると、保育園から私だけに連絡が来て、早退して、次の日も休まなくてはいけない。「私ばっかり」みたいな感覚がありました。そういう状態に違和感はあったのですが、当時は女性が

認可保育と認可外保育、それぞれのメリットを生かした育児サポートを(2020/08/11掲載)

社会のニーズに合わせた、一時保育事業のスタート―認可保育と認可外保育、それぞれの特性を生かして、地域の育児課題に向き合っているキャンディきっずさんですが、改めて事業内容を教えてください。  いわき市内で1つの保育園と、2つの託児所を運営しています。  認可保育園である「たねまき保育園」では、小規模保育で生後2ヶ月から預かりを開始し、今は14人のお子さんを預かっています。0歳児は3人に対して先生1人、1~2歳児は6人に対して先生1人が保育にあたりますが、普通の保育園より先生

牛による農地保全で帰還困難区域の「人・動物・自然」をハッピーに。未利用資源を活用した循環型の福島モデルを世界に広めたい!(2020/07/20掲載)

困っている畜産農家と支援者を繋げたい―「もーもーガーデン」での活動を始めるまでは、東京で会社員生活を送っていたそうですね。  移住前は、銀行で働いたり、海外の子どもの教育支援や自立支援などに携わっていました。  出身は静岡県です。福島県に移住して感じたのは、地元と気候や環境が似ているということです。太平洋に面していて、後ろには山がある。地震が起きて、原発もある。東北のハワイというだけあって雪もあまり降らず、冬は思ったより暖かいという印象です。  大学進学と同時に上京し、そ

「i-stepエコノミー」を作りたい!福祉・介護業界から新規事業を生み出し続ける、i-step株式会社の挑戦(2020/06/29掲載)

いわきの高齢者や障がいを持つ人たちの人生を豊かにー現在いわき市内で5店舗12事業を運営されているということですね。  i-stepとしては、高齢者向けのデイサービスと障がいのある子ども向けのデイサービスの2つがメインの事業です。その他、高齢者の訪問看護や介護用品のレンタルなどもやっています。さらに、車の販売、レンタル、リースなどを行う、i-stepモビリティという別会社も立ち上げました。  将来的には、ここを現在i-stepの利用者である子どもたちの就労先のひとつにするこ

突き進んだ先に、自分の道ができていくー移動販売式カレー屋さんの挑戦(2020/03/01掲載)

移動販売から店舗販売まで、チャレンジを重ねてきたー2016年に開業してから、移動販売のカレー屋さんとして知名度を上げてこられましたよね。 幹之 台風で被災する以前は、カレーの移動販売と店舗での販売、それから通販が主でした。業務用の冷凍カレーの卸も、少しだけですけどやっていました。 絵美里 被災後はいわきFCパークでの販売をだいたい週に1回。あとはイベントにテントで出店したりだとかですね。  私たちは最初、資金面や店舗を構えることのリスクを考えて、身軽さというところから移

子どもたちは「教育」で幸せになれる―「自分を好きになる」ための学校、ドリームラボ(2020/03/01掲載)

10歳までに「自分を大切に思う気持ち」を身につけてほしい 大きな木製のドア、開放的な大きな窓の上には、カラフルでポップなロゴで「dream Lab(ドリームラボ)」。大工町公園のすぐ隣、古い4階建てビルの一階をおしゃれで温かい雰囲気にリノベーションしたのが、小川さんの運営するアフタースクール「ドリームラボ」です。 約20人の小学生たちと、若い日本人や外国人の先生たち。みんなが大きな声で、日本語と英語が入り混じる空間で、のびのびと楽しく過ごしています。ここでは、「自分を好き

本当の「九品寺町」を作りたい―お寺と園を中心とした新しい地域づくり

フランス文学科からお寺の副住職への道のり福島県いわき市にある浄土宗のお寺「九品寺」で生まれ育った遠藤さん。現在は、九品寺、専称寺(せんしょうじ)という2つのお寺の副住職を務めるだけでなく、明照学園の専務理事として、「九品寺こども園」、企業主導型保育園「くほんじナーサリー」、「九品寺附属平窪幼稚園・くほんじひらくぼ保育園」、そして2つの学童を経営しています。今春から学童の数はなんと4か所に増えるそう。さらに、これらのこども園・幼稚園・保育園の園長も務めています。 今でこそマ

神社は世代を超えて集える場所―まちと共に生きる神社を残すために、よそものだからできること(2020/03/01掲載)

Iターンだからこそ感じる、町への違和感埼玉県出身の佐波古さん。大学卒業後は、中野区役所の職員として働いていましたが、温泉神社の一人娘である雅恵さんとの結婚を機に、2013年にそれまで縁もゆかりもなかったいわき市にIターン。区役所職員から温泉神社の禰宜(ねぎ)に転身しました。 「大学で所属していたサークルで妻と出会いました。彼女が入部してきたときに一目ぼれというか、『この人だ!』という感じですぐに付き合い出しました。付き合いが長くなると、実家に挨拶、ということになりますよね

自分にとって心地いい空間を作りたい。つながりから生まれたカフェ(2020/03/01掲載)

Uターンのきっかけは「猛暑」いわき駅から夏井川を横目に見ながら、豊かな田園風景の中を25分ほど車を走らせると、いわき市小川町にたどり着きます。国道沿いの看板に従って進むと、閑静な住宅街の中に見えてくるドームハウスが、高萩さんの経営する「カエルかえるカフェ」です。 いわき市平(たいら)で生まれ、小島町で育った高萩さん。高校に進学するタイミングで、お父様のご実家のあるいわき市小川町に引っ越しました。小川町で3年間を過ごしたのち、進学のため上京。36歳までの18年間を都内で暮ら