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season3 8話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

8.『オープニングアウト・ダブルバトル』


 アカデミーで冬服に着替えリュックもオレンジナイロンリュックに変え(おしゃれカードで買えた)、チャンプルタウンから雪山へ(宝食堂でからしむすびを食べていく。辛くて甘くてすごくおいしい)。
 ナッペの手を見て、美術の授業を思い出す。野宿してぴっかりさんとまた歩き出す。
 しばらくしてフリッジタウン到着。ろうそくがキレイ。

「オモテまつりとはまた違う明かりなねえ」

 竈の面ポンさんも出てきておおはしゃぎ。
 町の人からタイム先生がジムリーダーだったと聞いたり。ステージになってるバトルコートを見たり。そしてジムへ。
 入るとジニア先生がいた。

「ジニア先生!」
「どおもどおも! ヨーコさん! 自分だけの宝探しはバッチリですかあ?」
「お陰様でバッチリです!」
「おおー、かっこいいなあ。目標がハッキリしてるんですねえ。宝探しとして、ジム挑戦を選ぶ生徒は多いんです。大変だけどやりがいがありますからねえ。だから、担任の先生として応援したくて待ってたんです」
「ありがとうございます!」
「それじゃあ、僕はこの辺りのポケモンの調査に向かいます。ヨーコさんは、くれぐれも危険な場所には行かないように、ファイトですよお」
「お疲れ様ですー」

 ジニア先生、去る。
 ということで受付へ。

「ようこそフリッジジムへ! 挑戦者のお名前を登録しますね!」
「北條陽子です。お願いします」
「はい、登録いたしました。当ジムリーダー、ライムと勝負するには、ジムテストに合格する必要があります」

 うなずくヨーコ。

「当ジムのテスト内容は……、オープニングアウト!」
「オープニングアウト?」
「いわゆる前座ですね。ジムリーダーにして有名ラッパー、ライムのライブが始まる前に、ステージ上でポケモン勝負! 熱い死闘で客席を盛り上げてください! ライブ会場にいるMC……、司会者と話せばテストを始められますよ」
「はあ」
「それでは、行ってらっしゃい!」

 ということで外へ。雪が降っている。
 ステージ前にお兄さんが。すぐこちらに気付く。

「来たな、前座かまされたトレーナー! オレの名はMCカマー! ライブ会場はこちらだぜ! これからキミには、ポケモンを2匹で戦わせるダブルバトルをしてもらうよ!」
「ダブルバトル?」

 バトル学の内容を思い出すヨーコ。片方をサポートに集中させるかそれとも2匹同時に攻めるかというヤツ。

「ダブルでポケモン勝負カマせば、アゲが2倍で客席アゲアゲ! 会場爆アゲ! フリッジ雪解け! 温まったライブ会場にジムリがご機嫌に登場! そしたらテストはザ・合格!」
「なるほど」(すごい、リズムにのっとりんさる)
「ステージに上がればアクト開始! 3連勝するまで途中退場はノーだ! 覚悟してチャレンジしてくれよ!
 それじゃ、オープニングアウト&ジムテスト、カマしちゃう準備はOKかい!?」
「OKです! お願いします!」
「それじゃあぶっつけ本番! ステージに上がってくれ!」

 上がると、お客とポケモン達が続々集まってきた。MCカマー、ノリノリで口上!

「レディース&ジェントルメン! 今回のライブ、オープニングアウトは~、ヨーコのダブルバトル3連勝だー!!」

 ぱらぱらとした拍手。

「挑戦者、北條陽子に最初に立ちはだかる相手は……」

 男の子が上がってくる。

「そよ風を呼ぶ少年パフォーマー、ユーヤン!」

 歓声。

「ダブルバトル……、1+1……、その答え、きみは知ってるのかな?」

 勝負開始!
 ユーヤン、カゲボウズ&ボチ。ヨーコ、ゴンさん&ポンさん。
 ポンさん、じゃれつかれたところを早速じごくづきでボチ始末。
 カゲボウズ、のろいで体力削りゴンさんに呪いかけるも、気にせずかみくだく。効果抜群で勝利!

「1+1の答え、2で合ってるよね?」
「合っとる。そしてその分強いってことじゃろ?」

 客席の声援が少し大きくなる。

「すごい勝負始まっちゃった!」
「友達呼んで応援するよー!」

 ステージのライトも点灯!

「わ!」
「フリッジステージは最新技術! 観客のボルテージが上がるほど、ライトアップするシステムだ! その調子でどんどんカマして行ってくれよ!」

 MCカマー、回復してくれる。

「あ、ありがとうございます」
「続きまして! 次の対戦相手は……、人を選ぶ音楽家! ベシャミ!」

 ウエスタン風味の女性が上がってくる。

「弱さを補い強く! 2匹のユニゾン・ハーモニー!」

 ムウマ、ゴースト繰り出される。こちら引き続きゴンさん&ポンさん。
 ポンさん、さっそくゴーストのシャドーパンチをかわしじごくづきでワンパン。ゴンさんムウマからいたみわけでダメージ追うも、かみくだくをムウマにくらわす。しかし倒れず。

「あの子、やっぱりすごいかも!」
「その調子で頑張って!」

 客席から声援。ゴンさん&ポンさん、気合いが入って攻撃上がる。

「仕上げじゃ! ポンさん、じごくづき!!」
「ぽにおー!」

 じごくづきでとどめ! 勝利!

「まだまだ不況和音でした」

 今度はステージが光る! 客席は熱気に包まれている!

「ヨーコのアクトで声援もライトもド派手になってきたー!」

 MCカマー、またまた回復してくれる。

「まさかの飛び入りサプライズ! ヨーコがここまでカマすとは!」
「あはは、どうも」
「さあ、次でラストだ3人目。最後のお相手は……、このオレ、MCカマーだ!」

 カマー、位置につく。

「司会もポケモンもおてのもの! ダブルでお手玉してやるよ!」

 フワライド&ヤミラミ対ゴンさん&ポンさん。

「お手玉ならこちらも得意です!」

 ポンさん、ゴンさんの防衛のもとパワージェムを掻い潜りツタこんぼうでヤミラミをワンパン。

「とんでもない技をくりだすのう!」
「ファンになってしまったわい!」

 観客席から歓声が上がる。
 フワライド、じばく。ダメージくらうも勝利!

「リズム崩された……!」
「ありがとうふたりとも!」
「ゴン!」「ぽに!」

 カマー、フッと笑い、

「見事にぶちカマされたぜ!」

 ステージ、完全にライトアップ! 客席のボルテージは最高潮!

「なんてすごい勝負だ!」
「こんなの滅多に見られないわ!」

 口々に褒め称えてくれるお客。

「サンキュー、ヨーコ! ジムテストは合格だ! おめでとう!」

 カマー、合格を伝え、

「みんな、盛大な拍手をー!」

 割れんばかりの拍手。ヨーコ、お辞儀する。

「背筋がブルっちまうほどの一体感! メインを呼ぶ準備はパーペキ!
 それでは皆さんご一緒に! 本日の主役……、カモン! ソウルフルビート……、ラぁぁぁイム!!」
 客席からライムコール。横合いからステージに上がるジムリーダー、ライム。
 ライム、客席に向き合い、一喝!
「黙りな!!」
 シーン。静まり返る会場。でもみんなうずうず。
「あんたたち……」

 マイク手にラップ!

「♪ ジェラシー感じるノイジー! ナイスな加減にご機嫌かい!? ♪」
「イエーイ!! ごっきげーん!!」

 再びライムコール!

「オープニングサンキュー、ベイビー! アタイが来れば退屈させないよ!」

 クールに笑いかけるライム。

(あ、タイム先生によう似とりんさる)

 タイム先生と姉妹、ということに実感がわくヨーコ。
 一旦ステージから降りて、

「ジムテストお疲れ様。マジで最高だったよ。ありがとう」
「いえこちらこそ」
「しばらくライムタイムだから、回復したりしてジム受付に報告しておいで」
「はい」

 ポケモンセンターで回復。頑張ったご褒美とこれから頑張るということで串焼き肉(ピンチョ・モルノ)をみんなで食べる。
 大盛り上がりのステージに思わず見いってしまうヨーコ。ライムの紹介文をスマホで見る。

「死者をもよみがえらせる……」

 実の両親やぴっかりさん達の大切な人も、どこかでゴーストポケモンに生まれ変わっているといいな、と思うヨーコ。

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