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【想像させて】好奇心。

4才になる息子の碧は、好奇心旺盛だ。
今日は昆虫採集のため、息子と近所の野原に来ていた。

「パパ、これしってる?」
「親子バッタだ。よく見つけたね〜」
「おやこ? おやこなんだ! かわいいね!」
「あ、触らない触らない!」
「どして?」
「親子が一緒のときは、そっとしておいてあげよ?」
「どして?」
「パパと碧が遊んでるとき、誰かに邪魔されたら嫌だろ?」
「うん! わかった! こーびするのは、おやこ?」
「なんだって!?(笑)」
「おやこでおんぶすると、あかちゃんうまれるんだよね? パパしらないの?」
「ん!? ……え!? なになにどういうこと!?」
「よーちえんのせんせーがね、おんぶは、こーびっていって、あかちゃんうむためだっていってた! あおがパパにおんぶしてもらったら、おとーとできる?」
「あ、先生が色々教えてくれたんだね…………」
「うん!」
「ん〜、表現には色々あるんだけど……。ごめん、親子って言ってたのは夫婦なんだ」
「ふーふ? ふーふってなに?」
「パパとママとか、お友達のお父さんお母さんとかが夫婦だよ。それより今日はたくさん色んな虫いたな〜! あのテントウムシ可愛かったね! ママが待ってるから帰ろうか」
「あ、わかった! じゃあさ! じゃあさ! ふーふがおんぶしたらあかちゃんうまれるってことー?」
「ん〜どうなんだろうね……(汗)」
「パパとママがおんぶしたら、おとーとうまれる?」
「さぁ〜どうかな〜……(汗)」
「ぼくがうまれたとき、パパとママおんぶしてたー?」

はっきり言ってまずいと思った。
どこまで説明していいものか。
下手な嘘を言って、幼稚園で言い触らされても困る。

そのとき、目の前をトラックが横切った!

「パパ! あれこーび?」
「交尾じゃない! おんぶ!」
「おんぶと、こーびはちがうの?」
「全然違う! ママが詳しいから帰ろ!」
「わかった!」

※この物語は想像です。登場する人物名、団体名は実在のものとは関係ありません。

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