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言い訳って何?

僕の職場には同期が1人いる。
6歳下なので僕には敬語で話してくれる。

僕と同期では普段業務内容が違うので、
最近僕の仕事を同期に教える機会があった。

普段違う業務をしているとはいえ、
同じ会社に勤める者同士。
少しは知識がある。
説明をするのは難しくなかった。

だが知識と実務は別の話。
実際に作業をしてもらうと、かなり苦戦していた。正直かなり多めに時間確保してしたのだが、
その上限いっぱいの時間を使ってしまっていた。
僕もそうだが、
彼も不器用な方なのでなかなか上手くいかない。

彼も改善点は何かを探すために、
積極的に質問をしてくれる。
僕もなるべく分かりやすいように、
質問に応えるように心がけた。

そのやり取りの最中に引っ掛かることがあった。

「すみません。言い訳になるんですけど、今まであまりやったことが無いので、この作業苦手なんですよね。」


僕はこの言葉が引っ掛かった。
(ん?どこが言い訳)

いいわけ(い)自分のした失敗過失などを正当化するために事情なるべく客観的説明すること。弁解弁明口実
日常の生活は実に貴いのです。言い訳が立つからといって、なすべき事をしないのはやはりいい事ではありません。(和辻哲郎「ある思想家の手紙」)
言い訳にならない。言い訳ができない。
理由についての合理性正当性に乏しい説明。いいのがれ逃げ口上
言い訳をするな。言い訳はいらない。
それはただの言い訳だ。

ウィクショナリー日本語


まぁ言い訳といえば言い訳だが、
彼の場合、
言い逃れや逃げ口実として使ったわけではなく、
単純にやったことが無いので出来ない。
という理由を伝えたかったのだろう。

「すみません。言い訳になるんですけど」
という言葉から察するに、
正当性な理由があるにも関わらず、
彼の中で何かしらの後ろめたい気持ちがあったのではのないだろうか?

今まで先輩方に指導をされた時に、
何故出来ないのかを説明をした時に、

「言い訳するな!」

とでも言われたのだろうか?

その時の恐怖からか枕言葉に、
「すみません、言い訳になるんですけど」
という一言を付けるようになったのだろうか?



ふざけるな。



指導者だって完璧じゃない。
相手の利点・欠点を全て把握するなんて不可能だ。

指導する立場ならば、
ヒアリングも重要な業務の1つとなる。
それを怠っておいて、
頭ごなしに叱りつけることが、指導なはずがない。

だがこの事を僕が先輩方に直訴したところで、
僕はともかく、同期が気を使う環境を作ってしまいかねない。

取り敢えず僕が指導する際には、
疑問に思ったことや困っていることを、
逐一報告してもらうことにしようと思う。

何の解決にもならないが、
彼が自分の意見を発言しない習慣を身に付けることだけは、
なんとか阻止したいと考える今日この頃である。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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