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方向性を模索しています

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第5章 22歳ニートの叫び 

5章まで書いてきたが、次章以降は、もう書かない。いや、何年後かに生きていたら書くかもしれない。 22年間の復習。これを読んでいる人へ、これだけは伝えたいこと。 4つの命題を示すが、どれも当たり前のことである。具体的な問題への解決策にはなり得ないが、抽象的には全体の問題の解決をカバーできていると思う。 動きすぎてはいけない この2つが結局は重要になってくる。 1.既存の制度、及び既得権益に逆らわないこと。 2.小さなコミュニティ内で自分の存在を確認し合えるような、自

    • 第4章 ある未完の草稿のエクリチュール

      未完のアイデアを、公開する。それは詩的なものによって誤魔化すことを意味する。いずれ消したり、修正して再公開するかも。 起源としての叫びと、複製された音と光 四肢や胴体という器官(ジェスチャー)や声、そして光の全方位的な共有-太陽による視覚の共有、それらはいずれも光と音を主とする媒介-メディアが中心を占め、象形文字やオノマトペ的なコードが構造を為していた。コードの根源とは何か?それは「叫び」である。コードは媒介-メディアの変化と共に拡張する。技能とは技術であり技術とは技能を

      • 第3章 一人称エコノミー ポスト.インターネット宣言

        初めに.「告白」 私はメタバースという言葉が生まれる前から、人類は仮想空間-マトリックス、つまり一人称世界に閉じこもることで世界は平和になる、という構想を考えていた。 第1章ではこの構想の全体像を社会.政治.経済.家族.テクノロジーに分けて、さらっと紹介する。 第2章では経済に絞って、もう少し具体的にこの構想を説明していく。 最後に、まだ未完の構想であることは強調しておこう。 第1章.「全体像」 一人称世界とは新しい時空を創造することで、共同体を止揚することを目的とする

        • 第2章 境界と全体 固有名から離れて

          唯物論-観念論の闘争 唯物論と観念論は基本的に認識論の次元に属すが、それが社会思想に反映されると、ホッブスとヘーゲルの対立に相当する、と「西洋政治思想史」に、特に強調するわけでもなく書いてあったのだが、私はそれ以前から唯物論みたいな人と観念論みたいな人、いるよね、という思念がその頃(去年ぐらい)渦巻いていて、それはもしかしたら、左翼と右翼とかもその図式に適応可能なのかもとか思っていた。 唯物論は物を信じ、観念論は観念を信じる。柄谷行人の本に「ヒューモアとしての唯物論」という

        第5章 22歳ニートの叫び 

          第1章 自己への吟味 アントナン・アルトーの幽閉

          「裁き」の源泉 呪術から宗教から王から国家へと、「鏡像フィードバックシステム」による、オブジェクトへのメタレヴェルな憑依、つまり人格化された中心-超自我への負い目.負債から、善悪システムによる「裁き」が生じる。 「鏡像フィードバックシステム」は相手に意識があるのであれば、という無限の相互抑圧的な、自然状態=万人の万人に対する闘争、から呪術.宗教.王.国家を作り出した。国家が生まれ、それはある国=主権に対して、対外的に、敵を作り出すことによって、他の国家が螺旋状に広がっていく

          第1章 自己への吟味 アントナン・アルトーの幽閉

          序章 分裂と鏡像

          「今日までのあらゆる社会の歴史は階級闘争の歴史である」 と、マルクスは言った。同書の最後はこう締めくくられている。 「万国のプロレタリア(労働者)団結せよ!」 カント「永遠平和のために」の最後はこうだ。 「たとえ限りなく前進しながら近づくしかないとしても、公法の状態を実現することが義務であり、実現の希望にも根拠があるとすると、これまで誤ってそう呼ばれてきた平和条約(これは実は休戦に過ぎない)の後に続く真の永遠平和は、決して空虚な理念ではなくて、われわれに課せられた課題である。

          序章 分裂と鏡像