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会計の本「風船会計メソッド」を読んで。

1、豚に感動した。

風船会計メソッド 松本めぐみ著


バリバリの工学部だった私が、ひょんな流れで工学部とは全く関係ない中小零細企業に就職し、会計業務にも携わることになった。

だが、もちろん会計を専門的に学んできたわけではない私は全くの会計素人。それでも毎月の帳簿入力と税理士さんとのミーティングを10年ほど続け、独学で会計の本を読み漁り、会社のお金についてだいたいは理解してきたつもりであった。

しかし、「じゃあ会計について詳しく説明して」と言われると、人の腑に落とせるほど、会計について自分が理解しきれていない感覚がずっとあった。
経営に携わる身としては、理解していると自信を持って言い切りたいわけだが、恥ずかしながら自信がない状態を続けていました。

そんな中、この豚さんの本「風船会計メソッド 松本めぐみ先生著」をyoutubeの番組「Pivot」で知り、amazonでポチり。
ポストに届いて本を開封し、どんなもんかなとパラパラめくり出すと、もう止まらない。会計の本なのに。

ちょうど良いツボを押してくれる本が豚さんの本だったとは思っても見なかったが、コレは買ってよかった。


2、豚さんの何がいいかって

この本は一般的な会計本とは違い、数字やテキスト重視の内容ではなく、豚さんの絵が中心の本です。

今まで自分の腑に落ちていなかった部分がスルスルと入っていき、一気に読破してしまった。漫画好きの私が漫画を読むスピードより早かったわけで。

誰にオススメしたい本かというと、それは「誰にでも」という話だが、
一番進めたいのは「独学で会計を学んできたけど、どうも理解しきれていない自分がいる」という方。
逆に、会計を専門として学んできた方には、基本の基をビジュアル化した豚さんの本なので、逆にすんなり入ってこないのかも。どうだろう。

なんと言うか、会計の専門用語の意味はわかっているんだけど、イメージとして頭にくっきりしない感覚が、ハッキリビジュアル化された感じ。
自分で言っててよく分からんが、とにかくモヤモヤがスッとした。

2023年下半期に入ったばかりですが、これが今年のNo.1 bookに選ばれました。


3、会社の数字を社員に伝える方法の正解がコレ

自分もそうだったように、「会計は数字を読むこと」というのが当たり前になっていた。
しかし普段会計に触れていない一般社員に、数字で伝えて理解して行動しろってことが、だいぶ遠回りなのである。

ではどうやって会社の会計を社員に伝えようかと、ずーっと考えていた。説明しても伝えきれないんだろうなーとか、変な誤解を生みそうだなーとか、もう半ば諦めてもいた。

が、この本を読んで反省し、社員に伝える時はできる限り「絵」や「グラフ」で伝えることを意識しまくることにした。
数字を読んで理解してもらうのではなく、ビジュアルで感覚的に掴んでもらうのが一番早いし、説明も楽。

そして会計が伝われば、社員の無駄な不安が無くなり、この本の著者が言う「自分らしくいられる調和の取れた組織」を実現することができるし、「社員の個性を伸ばすことに注力」ができる。

会計だけでなく、その先にも希望が持てる本でした。
トップダウン型のヒエラルキー組織から、フラット共創型組織への転換を目指す方に是非。


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