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小学校入学前日譚

タイトル画像は幼稚園時代の夏祭りの様子。またも女の子二人をはべらせていますね。まさかモテていたのか?そんなわけはない。
さて、驕り高ぶった幼稚園も卒園すると、いよいよ義務教育の始まりです。
小学校時代へと突入していきます。

小学校の入学式。式自体は全く覚えておりませんが、その前日譚はよく覚えています。
入学に際してお話を聞くんだか書類を提出するんだかで一度、入学の前に小学校に行く機会がありました。
母が「すぐ戻るから」と一人で学舎に入っていくと、車の中に一人残された私は、すぐさま助手席を降りて運転席に飛び移りました。ハンドルを回して遊びたかったのだと思います。

余談ですが一歳になる我が子も最近全く同じ行動を取ります。

さて、エンジンも切られ、キーも抜かれた車のハンドルで遊ぶと何が起こるか皆さんご存じでしょうか?


ハンドルロックです。


子供の私にとってこれはもう大パニック!
何が何だか分からず、必死になって無理やりハンドルを動かそうとするも全然びくともしない。
お母さんに見付かったら怒られる!でも全然何でこうなったのかも分からない!誰か助けてー!と泣き叫びそうになっていると遠くにお母さんが戻ってくるのが見えました。

知らない男の人を連れて。

前の記事でもお話しましたが、この頃の私はマザコン真っただ中であり、そして母に近づく男はみんな敵視していた傾向がありました。
そんな私が、ハンドルロックにパニくり、母の姿を見付けたと思ったら知らない男の人と一緒で、ああぁもうどうしたら良いの?となり、まぁ最終的には泣きました。盛大に。泣き叫びました。

戻ってくるなり泣き叫んでいる息子を見、母も一緒にいた男の人も大層驚いたことでしょう。話を聞くとこの知らない男の人は小学校に入ってからの担任の先生とのことでした。

K先生はがっちり体型の男前で、そんな見た目によらず女性の様な名前(←偏見)に温厚で優しい性格というギャップを持ち合わすナイスガイでした。

しかしこの頃はそんな事などつゆ知らず、ひたすらパニくり泣き叫ぶばかり。
K先生は優しく私を運転席から抱きかかえると、慣れた様子でハンドルロックを解除し、「もう大丈夫だよ」と微笑んでくれたのでした。

これには私もK先生を認めざるを得ませんでした。
この先生が居れば、間もなく始まる六年間の小学校生活も安心して通って行けると。

まぁ翌年には異動になってしまったので、普通に一年でお別れだったんですけどね。

というわけで今回は小学校入学の前日譚でした。次回は「挫折と初恋」をお送りいたします。暇な人はどうぞ見てやって下さい。よろしくお願いします。

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