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【読書メモ】『税金で買った本(2)』
基本情報
タイトル:『税金で買った本(2)』
著者:ずいの(原作)、系山冏(漫画)
読了日:2024年7月18日
メモ:図書館から
好きなセリフ書き出し
石平:
うわ出た 教訓
おしつけがましーんだよなァ
教育してやろうって大人の都合が
透けてみえるっつーか
(中略)
あー おもしろかった~って
そんだけの話でも別にいーじゃん
石平:
遠い町を旅できたら スゲー「自由」だろなって
学校みてェな きまりのある場所なんかサボって
自由に遊べたら楽しいと思ってたけど
実際はさ
きまりのない世界は 暗黙のルールがやたらあって
全然 自由じゃねェなって
(中略)
暗黙のルールを破ると歯が飛ぶ 自由な世界より
理由があって弁償できる きまりのある世界のがラクだし
「バカのくせに本読んでたらカッコ悪い」とか
見栄とか
意地とか
脱いだ方が身軽で「自由」じゃねーかって
石平:
どこに行っても「自由」なんてねェから
どこでも自由にやれるくらい
気持ちが強くねェとダメなんだろうな
全体まとめ
今回の「好きなセリフ」は、主人公である石平少年のセリフばかりになってしまった。
自分で考え、学び、意見が言える。
賢い子である。
かっこいいセリフが多いわけだ。
*********
話題を変えて、2巻で印象深かったストーリーについて語りたい。
8話目『おすそわけの魔法』。
寄贈本のお話だ。
わたし自身、1度だけ地元の図書館に本を寄贈したことがある。
引っ越しのために大量の本を処分した時だ。
わが家は、母方の家系がみんな読書家だ。
漫画、小説、料理本、百科事典、etc.
収集癖でもあるのか、と言いたくなるほどの本があった。
それでも足らぬと言わんばかりに本を買うものだから、定期的に間引いてはいた。
普段であればBOOK-OFFやマンガ倉庫へ売りに行っていた。
けれどその日、わたしは「この本を売りたくない」と思った。
理由は単純。
その本、そのシリーズは、わたしが初めてお小遣いで買った小説だった。
NHKドラマ『双子探偵』の原作でもある。
毎週楽しみに見ていたのを覚えている。
1巻から14巻まで出ている、結構ふるいシリーズだ。
古本屋へ持っていっても廃棄してもらうか、よくて数円~数十円。
勿体ないな。
誰かに読んでもらいたいな。
図書館なら、子ども達が読んでくれるかな。
初めてそう思った。
そこからはさんざん悩んだ。
ネットでたくさん寄贈方法を検索した。
悩んで、悩んで、それでも気持ちは消えなかった。
だから『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズ以外もいくつかの本を用意して、やっとの思いで図書館に電話した。
電話嫌いのわたしからしたら「清水の舞台から飛び降りる」気持ちだったのを覚えている。
結果は、『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズ以外の本はすべて寄贈を断られてしまった。
大ショック!
他の本だって良書を選んだつもりだったから、ガチ凹みした。
(小説版デスノートとか。ダメですかね?)
当初の目的である『事件ノート』シリーズはすべて受け取ってもらえる事になったからいいのだが・・・
寄贈を断られた時、こう説明を受けた。
①基本的に新刊~発行5年(うろ覚え)以内の本しか受け取らない。
②児童書は万年不足なので①の限りではない。
そう!②!!
『事件ノート』シリーズは児童書だから受け取ってもらえたのだ。
児童書じゃなければ「寄贈成功率ゼロ」じゃないか~とか。
ルール厳しすぎん?とか。
ちょっとモヤっとした寄贈体験だった。
*********
『税金で買った本(2)』では寄贈本の話のほかに児童書関連の話もあった。
その話で児童書が如何に破損・紛失しやすいか理解した。
寄贈本の話では、受け取りたい気持ちと本棚のスペースとの兼ね合い、という図書館側の葛藤を知った。
今まで知らなかった図書館の裏側を知って、10年来の心のモヤが薄れた気がした。
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