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QGISのAIプラグインがマジで未来だった

どうも、こんにちは。岩淵です。皆さん、お元気でしょうか?
毎月投稿する予定だったのに、気づけば2ヶ月経ってました。すんません。

初めましての方に簡単に自己紹介をすると、僕は現在、大学院博士課程で都市計画・建築分野で研究しながら、URBANIX株式会社という会社を経営している27歳です。

今日はニッチで専門性が高い話なのですが、どうしても皆さんと共有したかったことがありnoteを書きました。それは「都市分析へのAIの活用」です。個人的にめっちゃワクワクしてます。

早速ですが、地理情報システム(GIS)をご存知でしょうか?一言で説明すると、都市のデータを使って経済や社会、まちのことを分析できるシステムです。都市プランナーや都市デザイナー、都市分野の研究者がよく使う分析ツールです。有料版のArcGISというものもあれば、無料で使えるQGISというのもあり、PCさえあれば誰もがデータを用いて都市について分析することができます。僕は、研究活動の中で使っています。

このGISというツールでどのようなことができるかというと、例えば、ある地域の人口密度を視覚化して、どこに人が集中して住んでいるかを確認することができます。また、交通事故の発生場所をマッピングすることで、危険な交差点や通りを特定し、改善策を考える手助けをすることもできます。さらに、商業施設の立地条件を分析して、どのエリアが新たな店舗開設に適しているかを見極めることも可能です。結構重要で画期的なツールなのです。

地理情報システムを使えば、単なる地図の作成にとどまらず、さまざまなデータを重ね合わせて分析することで、都市の問題点を可視化し、解決策を検討するための強力なツールとなります。例えば、環境保護の観点からは、緑地や公園の分布を分析し、都市のどの部分に新たな緑地が必要かを判断することができます。災害対策の分野では、過去の災害データを用いて、どの地域が災害に対して脆弱かを分析し、避難計画の策定に役立てることもできます。そう、使い方さえわかればマジで便利なツールなのです。

一方で、地理情報システムを活用する際には、いくつかの制約があります。まず、データの取得が限られている場合が多いことです。すべてのデータがオープンデータとして公開されているわけではなく、特定のデータは行政機関や民間企業が所有しているため、利用するためには許可が必要だったり、購入しなければならないこともあります。また、データが古くなっている場合もあり、最新の情報に基づいた分析が難しくなることもあります。

さらに、データのインプットが難しい場合もあります。たとえば、紙媒体やPDF形式で提供されるデータをデジタル化してGISにインポートするには、手作業での入力や特別なソフトウェアが必要になることがあります。また、異なるフォーマットのデータを統合する際には、データの互換性や正確性を保つために多くの時間と労力がかかります。

そんな中、大変なその労力を吹き飛ばしてくれる可能性のあるQGISのプラグインを見つけてしまいました。その名も「Aino AI」(引用元URL 参照)です。

Aino AIに関する記事

これ、今話題のAIを活用したプラグインなのですが、これを使えば全世界の都市データを一発でGIS上に反映することができます。これまでQGISに使えるデータを探す時には、地域別に管理が違うのでわざわざ該当の都市情報を入手して反映させる必要がありました。でもこのPluginを使うと「Parks in Fukuoka City」(福岡の公園)と打ち込むだけで、勝手にQGIS上にデータが反映されるんです。つまり、言葉の指示だけで、誰もが都市の分析できるようになっちゃうんです。やばくないですか。まじ楽すぎて笑ってしもうた。私が使ってみた様子を一部共有します。

1. Aino AIをPluginでインストールする

2. Parks in Fukuoka Cityとプロンプトを打ち込む

人間の言語を使って指示を出す

2. QGIS上にデータが挿入される

一発でドン!

後は解析するだけ!最高かよ!愛してる!

これから何ができるようになるのか

まだまだ入手できるデータの制約はあるものの、既に一定のデータについては、国内外の都市データを用いて分析することができます。さらに、これらのデータは分析に活用できる形式で提供されるため、データセットを一から準備する必要もありません。これからAIの活用の幅が広がり、扱えるデータの種類が増えていけば、誰もが「~を分析して」や「~が知りたい」といった言葉による指示でデータを簡単に分析できるようになります。まさに、誰もがデータを手軽に分析できる、夢が広がる時代です。

例えば、これまで僕らがテナント選びやオフィス選び、住居選びをする際に、直感や不動産担当者のおすすめに頼って決定していた場面を思い出してください。その結果、契約してみたらあまり好きなエリアではなかったり、生活や仕事に不便を感じて後悔したりすることがありましたよね?こうした悩みが、AIとGISの進化によって解消されるかもしれません。

具体的には、AIが個々のニーズやライフスタイルに基づいて最適な物件やエリアを提案してくれるようになります。例えば、あなたの嗜好や生活パターンに基づいたデータをAIが解析し、最適な居住地やオフィスを自動的にリコメンドしてくれたりするかもしれません。これにより、より満足度の高い選択が可能になりますし、不動産選びの失敗を減らすことができます。

さらに、今後、宇宙ビジネスが発展すれば、都市のデータ入手が一般化し、その恩恵はさらに広がります。衛星データやリモートセンシング技術の進歩により、リアルタイムで詳細な都市データを取得できるようになるでしょう。これにより、住む場所や働く場所を自分のスタイルに合わせてパーソナライズして探すことができるだけでなく、旅行先も従来の観光ブックに頼らず、あなたの興味や関心に基づいて最適な場所を見つけることができるようになるかもしれません。もちろんリスクなどもありますが、可能性は間違いなく広がっていくはずです。

僕もAIやGISの進化にキャッチアップしながら、皆さんにお届けできたらと思っていますので、フォローといいね!のほど、よろしくお願いいたします🙌

それでは、また来月!!!ありがとうございました。

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