見出し画像

【管理職必見】早急に手を打たないと手遅れになる、『静かな退職』について、部下目線でまとめました。

【働きがいのある会社】に関する調査・分析を行うGreat Place To Work® Institute Japanは、2024年1月、企業に勤める20~59歳の男女6,998名を対象に、静かな退職に関する調査を実施しました。

「若い人はやる気がない」
「表面的な仕事しかしてくれない」
「定時で上がるから仕事を任せられない」
など、会社を動かす立場である管理職がこのような愚痴を呟いていたり、聞いたことはありませんか?

『静かな退職』の対策を早急に取らないと会社の存続にかかわるかもしれないほどの深刻な問題になるかもしれません。

そもそも、『静かな退職』とは何を指しているのでしょうか。
『静かな退職』とは、一言でまとめると、
【仕事に全力投球せず、退職・転職はしないものの、ワークライフバランスを重視するため、積極的に仕事に異議を見出さない状態】を指します。

仕事は一応するので、会社側はクビにすることもできず、戦力にすることもできません。
若手(34歳以下)の『静かな退職』の割合が約3割と1番多く、バリバリ稼ぐ40~50代がまだいるため企業は何とかやれているかもしれませんが、今後、『静かな退職』の割合が増加する可能性があります。

そもそも、『静かな退職』が厄介なのは、社員自らが、『静かな退職』を選択をすることです。
しかも、働き始めてから『静かな退職』を選択するようになった人は全体で7割もいます。
面接時には問題ないと思っていた人も、勤めることで『静かな退職』を選択してしまうリスクがあるのです。
そして、『静かな退職』を選択してしまった人の約4割は、勤め先の環境で変化があっても、働き方は変わらないと回答しました。

「若者は根性がない」
「社会人なんて理不尽なんだから歯食いしばって頑張って考えて働けよ」
と、𠮟咤激励をする管理職もいるかもしれません。
ただ、ちょっと待ってください。
『静かな退職』の根本的な原因はどこにあるのでしょうか。
ヒントは、先ほどの【働き始めてから『静かな退職』を選択するようになった】にあると私は考えています。

先に、管理職の方達に問います。
今も感覚で仕事をしていませんか?
理不尽なことを、ちゃんと説明せず、「そういうものだから」と部下に適当に答えていませんか?
部下に向き合っていますか?
話を聞いていますか?
成功したことをしっかり褒めて、部下に存在意義を見つけさせていますか?

正直、あまりできていないと思います。
何故か、それは、今まで感覚で仕事をしてきた人の元で仕事のやり方を学んだことと、日本特有の年功序列に問題があると考えます。

まず、感覚で働くと、自分で仕事を言語化できません。そうなると、例えば部下に仕事をやって欲しいと依頼した時、部下は「なぜそれをするのか」という意見を持ったので質問したところ、「いいから、そういうもんだからやってよ」など説明ができない事態になります。
そのような些細なやり取りの積み重ねで会話を怠ってしまうと、部下に「静かな退職」への選択を取らせてしまっているのではないでしょうか。
次に、年功序列によくあるのが、管理職など【上司が言ったからやらなければいけない】という理不尽が発生してしまうことです。たとえそれがおかしくても、上が威張っている職場では、下の者は何も言えなくなってしまいます。
その理不尽な上下関係も、この問題を加速させてしまっているのではないでしょうか。

では、この問題を解決させるには、どうすればいいのか。
変えることは非常に大変ですが、2つ方法があると思っています。
まず1つ目は、褒め合うことです。
どこが良かった、何が助かった、など、相手を具体的に褒めて、認めることが出発地点ではないでしょうか。
若者は、学生まで、やったことに対して褒められることがあっても、社会人になってから、褒められることが極端に少なくなります。
「甘いこと言ってんじゃないよ」と思われたとしても、そんな初歩的なことから変えていかないと、この問題を根本から解決できません。
2つ目は、よく(雑談レベルで)話し合うことです。
自分がどんな人間で、相手がどのような人間なのか、よーく知る必要があります。相手のことが分からないと、マイナスな印象になってしまうリスクが常に発生するからです。ただ、コミュニケーションをしっかり取り合う中だと、「○○さんだからいっか」となり、問題になりにくくなります。

上記の2つに関係していることは【他人から認められる】ことです。
「たったこれだけ?」と思われるかもしれませんが、これが非常に大切です。
人はコミュニティの中で生きていく生き物です。
そのコミュニティの地盤をどれだけしっかり作れるかが、今後の企業の命運を分けるのではないでしょうか。

私はコミュニケーションを大切にして、常に誰かと雑談をしようと準備をしています。
時には、自分から話しかけに行っています。
待っていても、来ない人は来ませんからね。
そうやって、少しずつ関係を構築しようと頑張っています。
是非、皆さんも実践してみてください。
雰囲気、良くなりますよ。

◆参考

KYODO NEWS PRWIRE
「静かな退職」選択のきっかけは企業にあり、7割が「働き始めてから静かな退職を選択した」と回答


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?