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詩64 旅は肌で感じるものさ

旅は肌で感じるものだ
気温や湿度のことじゃない
ホモサピエンスが世界を歩いたように
未開の地に冒険することを
人間の化学反応の軌跡と呼ぶ
素晴らしい創作は生と死の狭間で
踠き苦しむ美しい魂の饗宴である
嗚呼ゲーテは恋に狂ったピエロだ
嗚呼李白は酒に溺れた異端者だ
嗚呼松尾芭蕉は旅に病んだ彷徨い人だ
天才が遺した奇跡を我々は理解できない
相対性理論や涅槃仏のように難解だ
その答えは旅人よ身体に聴くのさ
あなたの瞳でその手でその脚で踊るのさ
1日の終わりに黄昏の一時を楽しめ
そうすれば退屈な今日も少しは慰められるさ

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