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こもれびよりVol.3~数学は言葉

2018年10月27日(土)は、語学塾こもれびのイベント「こもれびよりVol.3」の日。第1回から皆勤賞で参加できている私である。公式なレポートはいずれこもれびさんのWebサイトで公開されることと思うので、ここでは非公式なレポートを(話に夢中でメモをとるのを忘れたので、記憶を頼りに)。

今回のテーマは「数学は言葉」。数学が苦手な私にとって、苦手だからこそ一周回って興味深いテーマだ。
先生がフランス語で発話したある文章について、聞いただけではまったく意味が分からなかったが、話しながら所々で「2018」「1994」「24」という数字を書き出してもらうことで、「あ、これは先生の年齢の話だ」ということが分かる、という体験から講義がスタート。途中では生徒さんのひらめきでピコ太郎が飛び出すなど笑いを交えながら、1時間という時間があっという間に過ぎていった。

やはり、「数学の言葉」=「論理」なのである。論理がしっかりとしたものを書きたいならば、数学は不可欠だということを改めて認識する。
私の頭では、「Aくんが出発した○分後にBくんが出発して…」という文章題を目にした時、歩いているAくんとBくんの姿ははっきりと思い浮かぶのだが、残念がらそれが鉛筆を握った手を動かす原動力になってくれない。何かを乗り越えれば、想像力を解答につなげるられるようにも思うのだが…。
いずれにせよ、今回の話を聞いたことで改めて数学をやり直してみようと思えたので、それだけでも大きな学びが得られたイベントだった。

ちなみに個人的な話を一つ。
今回のイベントのテーマが「数学は言葉」だと聞いた時、何かのヒントになればと思い、お話しされる先生に我が家にある数学に関する本をありったけお貸しした。
そうしたところ、そのうちの1冊から強いインスピレーションを得ていただけたようで、講義ではその本を下敷きに話を広げてくださった。

このことが私はとても嬉しかったのだ。
思い出したのは、新卒で就職活動をしていた時にある会社の説明会で聞いた、出版社の社員の話。週刊誌の編集者で、表紙の絵を描いている先生の担当とのことだった。
その方が話していたのは、「24時間が仕事のようなもの。街を歩いていて素敵な花などを見かけると『この花を先生に贈れば、何かしらのインスピレーションとなって良い絵を描いてもらえるかもしれない』などと考える」ということ。これを聞いた秋本青年は、「編集者というのは二人三脚で作品を作り上げる、素敵な仕事だなぁ」と思ったのだ。

今回のイベントに私がお貸しした本を使っていただけたことは、このエピソードで語られていることと少しだけ似ている気がする。「編集者」としての関わり方ではないが、裏方として「講義」という作品作りにほんのわずかでもお力添えをできたことに喜びを感じた。
そう考えると、私はやはり、編集者が向いているのかもしれない。

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