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いま美容師が考えなきゃいけないこと。

前回記事がプチバズりました。


noteの「もっとも多くスキされた記事の1つ」にも選んでいただけました。光栄です!(まだの人はぜひ。)

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SNSでめちゃくちゃシェアされたからだと思うのですが、直接相談のLINEやDMが多数寄せられました。

なのでこの記事を書こうかなと思ったわけです。
みなさんのこれからの何かヒントになればいいなと。

今回の記事は特に美容師アシスタントに読んでほしい。
これから起こり得ること、そしてそれは上の人は教えてくれないことなので、代わりに伝えます。


さて、今は恐らく美容室に限らずどこのお店も大変です。
終わりの見えない状況が続いています。

潰れるお店も増えてきましたが、これからさらに増えます。
ある意味「必要なお店は残り、不必要なお店はなくなる。」そんなタイミングかもしれません。美容室なんて元々数が多すぎるので、不必要な分はなくなります。

もちろん皆さんの働いている美容室も例外ではないと思います。
過去記事の「コロナに対して美容師・美容室ができること」でも書きましたが、美容室は固定費が高すぎるので、売上がないと本当にアウトです。

今はまだ給料が補償されていたり、少しだけでもお客様が来ているからそんなに深く考えてないかもしれません。
でもこれがまだまだ続くので、当然ずっとは補償してくれません。

そうなるとどうするか?
考えたらわかることですが、人件費のカットです。解雇です。
売上を生めないアシスタントから確実に切られます。

自分のお店はそんな残酷なことしないと思いますか?
そりゃ誰もしたくないです。

でもそうしないと、お店が潰れて全員守れないので考えるまでもないです。
「せめて数人のスタッフとお店を守るか、お店も誰も守らないか。」

他業界ではそんなこと起こりまくってます。美容業界にもすぐきます。
(誤解を生まないために言っておきますが、毎度書いてるのは自店のことではなく、業界全体としてのことということをご理解ください。)

アシスタントだから危ない、スタイリストは大丈夫とか、そういう意味ではありません。
こんなことわざわざ上の人は言ってくれないので、「もしものとき」のために何か準備はしておいた方が良いと思います。
もちろんスタイリストも同じです。これからは確実に「個人の時代」なので、一人で戦える準備は必須です。

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この記事を読んでるアナタは少なからず、こういうことを考えている人ですよね?

「このままでいいのか?」
「何か始めなければいけない、、、」
「美容師のあり方を考え直している」

でしたら、答えを用意しました。



美容師を再定義する。


お店が休業中、もしくは再開したけど予約が入らないこの状況で、「美容師の無力さ」を感じたと思います。
「何かやらなきゃ。」って思った人は、何かしらの行動をしてみたと思います。

・応急処置の前髪カット動画を上げてみる?
・自分でカラーする方法をアップしてみる?

行動してるだけ素晴らしいです。
でも何かにつながりましたか?

「お客様が喜んでくれた。」
シンプルに素晴らしいことです。

でも次回来店までの応急処置でしかないので、結局は「いつ来るかわからない次回」に売り上げが立つわけですね。
残念ながら考えるべきはそこではありません。

何が言いたいかというと、

美容師 = 髪を切る

ことを商品にしている以上、これは仕方ないことです。
お客様が来て、初めて成り立つ。

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でもハッキリ言います。
これを機に、その方程式は忘れてください。


ちなみに僕はそんなつもりは初めから1ミリもありませんでした。

美容師ってのは「労働収入」です。
「労働収入ってのは、働いてお金がもらえること。」
飲食店とか、サラリーマンとか大半がそうです。

自分の時間を使って働いて、対価として報酬を得ること。
労働収入は、自分の時間が商品です。

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つまり、労働収入には必ず限界があります。
自分の時間、身体は限りがありますからね。
365日24時間働くのがMAXです。(現実的に無理ですが。)


僕は平均的な美容師さんよりは、お給料をもらっていると思います。
美容師は大体歩合制なので、お客様が多いほどお給料に反映されます。

これからまだ増えると思いますが、MAXは大体想像つきます。
自分が働けるだけ働いて、できるMAX人数までお客様をやればそれが限界です。

つまりやらなくても限界が見えるわけですね。
いくらお給料を上げたくても、限界があります。100万とか200万とかならいけると思います。

でも今回、働けなくなってどうですか?

労働収入ってのは自分が働く時間が商品です。つまり商品がなくなる。
言い方を変えれば、それが奪われると価値がなくなるわけです。

働けない美容師に1円の価値も生まれないわけです。
これはメチャクチャもったいない。


美容師なら誰しもが、SNSやブログで発信をしていると思います。

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何のためですか?

お客様を呼ぶためですよね。
当たり前ですが「集客」です。

あなたのSNSを見つけて、興味を持って、予約につながる。
「来店して施術」して初めて対価としてお金をいただく。

ここで初めて「マネタイズ」ができるわけです。
マネタイズってのは利益が生まれるところ。

インスタ → 集客
ブログ → 集客
Youtube → 集客
ホームページ → 集客
ホットペッパー → 集客

この一方通行なわけですね。
どれだけ頑張って発信しても、お客様が来ないと無価値。
そしてこういう自分の力ではどうにもできない状況だと、もちろん価値を生まなくなります。

全部「来店」をマネタイズにしているから、こういうときに困るってことです。

美容師 = 髪を切る

しかないと思っているから、全部のゴールを来店につなげようとする。
インスタのフォロワー10万人で、youtubeの登録者数10万人でブログも10万PVだったら、たぶんお客様に困りませんよね。

でもそうなると、もう自分が担当できるお客様のMAXを超えます。
そこからいくら発信してフォロワーが増えようが、どれだけ技術が上手くなろうが、もう担当できないわけです。もちろんお客様は増えませんし、お給料も上がりません。

SNSでよく見る、メチャクチャ売れてる美容師さんはどのような発信をしていますか?
予約がいっぱいで、これ以上お客様を担当できない人。

発信をお客様向けから、美容師向けに変えてますよね。
マネタイズを集客じゃない方へシフトしている。
コンサル、オンラインサロン、セミナー、技術配信など。

なんとなく、すごい人だから美容師にも発信してるなーぐらいに思ってました?
でもこの人たちもきっと、そういう域になったから気付けたはずです。

今これを読んでいるアナタは、その前に知れてラッキーです。
これを機に、美容師の在り方を再定義しましょう。


過去バズった「コロナに対して美容師・美容室ができること」という記事でも少し触れましたが、美容師は髪を切ること以外にもできることがあります。

そのできること全てを使って、マネタイズを「来店して施術」にしているのがすごくもったいないということです。こういうときにメチャクチャ困ります。

例えば僕は、

インスタ → 集客
ブログ → 集客、商品の紹介(アフィリエイト)
note → 美容師さん向けコンテンツ販売(施術マニュアル、定期購読マガジン)
ココナラ → オンラインカウンセリングサービス

「美容師として」だとここをマネタイズにしています。
最近美容メディアのライターもやる話もしたのですが、ギャラが安すぎたのでお断りしました。(割に合わない仕事はしません。)
契約セミナーのお話などもあったのですが、今回のコロナで延期になりました。
あとは単発でいただくお仕事とかですね。

僕は美容師という仕事だけで、これだけのことをやっています。
施術以外にも収入源があって、もちろんコロナでも影響はありません。

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ハサミを持たなくても美容師としてやっていけてるわけです。
ちなみにこれは前々から、そういうことに気付いて僕がやってきたことなので、真似してもすぐはできないと思いますが、今考えないとこれからの時代、確実に取り残されます。

ちなみにこのブログやnoteは労働収入と逆で、「権利収入や不労所得」と言います。(この2つの意味は厳密には少し違います。)

働かなくてもいい、自分の時間を商品にしなくても入ってくる収入ということです。最初にコンテンツを作っただけであとは何もしてません。

冒頭にも書きましたが、
美容師 = 髪を切る

という方程式を全員が組み直すタイミングだと思います。

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今のところ、お金の話ばっかりしてますが、僕は正直そこまでお金に興味があるわけではありません。スタッフやお客様ならわかると思いますが、売上にもそこまで興味はないです。単価UPのために無駄なメニューを追加したことも一度もありません。むしろ削ります。

「お金」っていうと、途端に嫌な奴に聞こえますが、知らない奴の方が損をします。綺麗事ばっかり言ってると、今みたいな状況で苦しみます。どう考えてもお金がないと生きていけないですからね。

僕はお金を稼ぐことには興味ありませんが、お金を生むことにはとても興味があります。(新しいことを始めること。)


あと10年、同じスタンスで髪を切れるか?


営業再開して、「美容師の楽しさを改めて感じれた!!」

って人、たくさんいますよね? もちろん僕もその一人。
髪を切る、お客様とお話しする、最高ですよね。

でも本気でその感情だけしかなかったら、正直やばい。
同時に「美容師の弱さ」に気づくべきです。

そのスタンス、あと何年も続きますか?
もっと歳をとって、同じような発信をしたまま、「これから出てくる若い世代」よりお客様を集め続けられますか?毎日何時間も働き続けられますか?僕は無理です。そんなことするつもりもありません。

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「これからの美容師に求められるもの。」
この記事でも書きましたが、技術、発信のレベル、全てが若い子に一瞬で追い抜かれます。当たり前です。(詳しくは前回記事を見てください。)


だから、美容師 = 〇〇
を自分に置き換えて、考え直す時期です。

僕がお話した内容は、わかりやすくするために美容師の話に限定しました。
もちろん美容師以外のことをやってもいいんです。

ちなみに自分の今やっていることをそのままオンラインにするのは無しです。
それだと最適化された形が縮小されるだけなので、価値がなくなります。

安易な考えで、みんながよくやるのは「zoomで乾かし方教えます!」とか、「アレンジの仕方オンラインで教えます!」とか。
「いやいや今はできないにしても、オフラインの方が良いに決まってるでしょ。」ってやつですね。どう考えても超縮小版なので。

これは今だから需要ありそうに見えますか? 残念ながら無いです。

「今だからできそうなこと」でもなく、「今だから始められること」でもなく、「今だから気付けた価値を提供」するべきです。

そして、今ならなんでも始めやすいです。
普段なら周りの目を気にしそうなことでも、今は周りの目が寛容です。

飲食店がテイクアウト始めても、店舗がオンラインで何か始めても、新しいサービスが生まれても、今なら周りが受け入れてくれやすいです。そして応援されやすい。

考え直すなら今しかないですね。


美容師の価値。


美容師のメインはあくまで髪を切ることです。
それは絶対にオフラインではできません。

こういう時代だからこそ、人と人とが関わるオフラインには価値があります。
僕はそんな美容師が大好きなので、一生続けるつもりです。

「一生続ける」つもりだからこそ、「一生続けれる」働き方を考えています。

美容師 = 髪を切る だけじゃない。ということがわかりました。

そして「髪を切る」を続けたいなら、「髪を切る以外」に目を向けなきゃ続けられないよ。ということです。

美容師を否定しているわけではありません。美容師ってなんだか大変そうに思えてきましたか?
実はむしろ逆です。

これから色んな仕事がAIに変わっていき、コロナの影響でオンラインビジネスは加速します。そんな中でもオフラインしかできないことはあります。

「やっぱり対人がいいなぁ。」という部分ですね。
どれだけzoom呑みが浸透しても、落ち着いたら居酒屋に人は殺到します。やっぱり面と向かって話したいもんね。
美容師は、何ヶ月に一回は必ず会う。そんな職業他にないと思います。

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つまりこれからの時代、美容師は最強なわけです。

前回記事「これからの美容師に求められるもの。」では「ファンをつくる」ことの大事さ。
そして、今回の記事の「美容師を再定義する。」

この2つの考え方を理解できれば、これからの時代生き残れます。

美容師は割と自由でなんでもできることと、メインがオフラインでのファンビジネスなので、何と掛け合わせても最強です。

理解しやすいように美容師に関係あることだけに絞って話しましたが、全然関係ないことでも大アリです。
一歩先の未来のお話をしました。(お先に僕は一歩半先にいってます。)

ぜひ、最強な美容師時代をつくりましょう。


美容師さんはもちろん、他の業界の方の意見も教えてほしいです!
色んな業界で考え方や価値観シェアしましょう!




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