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”本当に”ゲームや動画が好きで,そればっかりなの?【ゲーム・動画への依存を考える】

 こんにちは,umenoです.

 当たり前ですが,ゲームや動画視聴をする子どもは多いですね.ただ,療育の現場では「時間を決めてもやめられない」「一日中ゲームしている」といった相談も多いです.

 しかし,”本当にその子はゲームや動画視聴が好きでやっているのか”という疑問はいつもあります.

 つまり,”それ以外ができない,知らないのでは?”ということです.この点どのように分析し,どう対応すべきか,私の経験と考えをまとめていきたいと思います.幼児期,学齢期のお子さんをもつ親御さん,教育や療育の関係者の皆さまにとって少しでも参考になれば幸いです.

①ゲームや動画視聴以外ができないと感じた背景


 見出しにある内容に至るまでには,2つの経験があります.1つはゲームや動画視聴ばかりしてしまうお子さんの親御さんから「ゲーム(動画視聴)をしていても楽しそうにはしていない」というお話が度々あること.

 2つ目は,ゲームに囲まれた生活をしていても,ゲームに固執していないお子さんに「ゲームをたくさんやりたくないの?」と聴くと,「他にもやりたいことが沢山あるから」と答えていたことです.

②”他にやることが無い”をどう分析すべきか


 大切なのはお子さんの分析です.
 
 まず,”やれない”,”やらない”,”知らない”のどれか分析する必要があります.”やれない”や”やらない”ならその背景は不器用さなのか,認知特性なのか,感覚の過敏性の影響なのか,環境的な問題なのか,二次的に嫌になったのか考えます.
 
 ”知らない”のは経験不足なので,今までどんなことに触れてきたのか分析します.

③ではどうするの?


 ゲームや動画視聴以外のやれることを増やします.基本,なんでもよいです.ただ大切なのは,ほおっておかず「こうすると楽しいね」と近くの大人が一緒に経験をすることです.例えば不器用さがあり,お絵かきや工作をしないのであれば,太めのペンを用意したり,多くの色で表現するような絵にしたりなど,先ほどの分析をもとに環境を調整し,スモールステップで出来ることを増やしてください.

 また,”お手伝い”はとてもよい印象があります.家事の一部を担ったりすることで,本人は感謝されることもたくさん経験できるようになり,それは自己肯定感にもつながります.

④まとめ


 もちろん,こういった背景だけでは全てのゲームや動画への依存は説明できません.ただ,下記の資料にもある通り,ゲームや動画視聴をゼロにするといったことは現実的ではありません.それらから学ぶことも多いということもあります.私としては,それだけにならず,多くの物事に触れる機会を保障してあげることは大切にしていきたいと考えています.


第2回ゲーム依存症対策関係者連絡会議 インターネット・ゲ一ム障害

https://www.mhlw.go.jp/content/12205250/000759249.pdf


本日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました.

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