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母の日の白い花束と花の名前

母の日の前に、花をプレゼントする。
そんなゴールデンウィークがこの何年か続いている。

「華を奏でる母親は凄い」などと絶賛することをたくさん書けば、ただのマザコンに思われてしまうかも知れないが、私の母親は花とともに生きてきた。
あれこれ言いたい事はあるのだが、花に関しては、本当に凄い人だと思う。

専門学校時代にアートフラワーを学び、確か山上るい先生に師事していたのだと思う。そこで布花の技術を身に着けた。

その才能は開花して、全盛期には大阪梅田のマルビルで個展を開催するレベルまでになった。

その後、仕事が殺到したそうだが、徐々にマイペースでコツコツとアートフラワーを楽しむ事に専念したそうだ。

私自身、母の日には毎年いつも紫陽花(アジサイ)をプレゼントすることにしているのだが、今年は少し趣向を変えて、花束を贈ることにしたのだ。

紫陽花なら母の好みがわかるので、すぐに選ぶことが出来るのだが、花束になるとハードルがあがり、一気に難しくなる。

特に、花には特別に精通した母親である。
花の名前にはかなり詳しいので、店員におまかせしてチョイスさせることもできない。

万が一そんな事をしたら、一日中店の花屋の店員に対して文句を垂れてしまうの姿を私は小さな頃から何度も見て育ってきた。
プレゼントされたものに対して、どうしてケチを付けるのかと思うが、花に対しては特にうるさい。

こんな考え方の遺伝子を持った私はどうなるのだと困惑することもあり、この事を考えると気が重ってしまう私であるが、今年もいつもの信頼できる花屋に足を運ぶことにした。

今の時期だと、カーネーションである。
ところが、カーネーションは基本的に、赤いものがポピュラー。
なので、白い花が好きな母に対して、母の日にカーネーションを選んだことは一度もなかったりする。

ちなみに余談だが、今年2021年、カーネーションの鉢植えは天候不順の理由で、出荷数が例年よりも少ないそうだ。
なので、カーネーションを選ぶ方は、予約は早めにしておくことをおすすめしておく。

花屋を探しながら、グラジオラスやユリなんかをベースに作ることを考えたが、うまくまとめるのが難しい。
そういった理由で、落ち着きつつも存在感のある白いトルコキキョウをメインの花に選ぶことにした。

メインの花は決まったので、後は一緒にまとめる花たちを選ぶ。
いくつかの花を眺めながら、最終的にはアナスタシアやグリーンボールなどを選び、何とかまとめることが出来た。
ちなみに白いバラも気になったが、バラが華やかすぎて、うまくまとまらなかった。

そして出来たのが、冒頭の花束である。

花屋に行くといつも考えることがある。
それは、私は花の名前をなかなか覚える事ができないと言うことだ。
今日もトルコキキョウを見て「あ、そうだった」と言うレベルである。
華を奏でる母親の息子としては失格レベルなのであるが、私の能力や記憶力からするとそんなものである。

では、どうしたら花の名前を覚えるのだろうか?と考えた。
私なりに出した答えは、花の名前は、自分で買ったりアレンジしたりすることで、覚えていくのかなと言う気がしている。

例えば、私の友人から「この花はグラジオラスよ」と聞いても、私がその後にしっかり覚える作業をしないので、覚えていないのだ。

だから、自分で興味を持ちながら花に触れたり、花屋で自分なりにアレンジを考えてみたりする事が、覚えるきっかけになるのかな。そう言う気がしている。

そんな私であるが、最近は外出先で花を見て、花の名前を言えると何となく優しい気持ちになれる気がすることを、感じるようになってきた。
男子だけれども。

だから、少しは花の名前を覚えて行くのも良いな。
そう言う風に感じたのだ。

別に花の名前を覚えなくても生きていけるのだが、心を癒やしてくれる存在に対して声をかけてあげることができれば、きっと自分なりに花を奏でることになるのかなと言う風に感じた時間となった。

最後に月並みですが、日頃の感謝の気持ちを書いておきます。

おかあさん、ありがとう。

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