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第34回 元公務員による今が試験に合格可能性が高いと考える2つの理由〜令和6年度特別区筆記試験の倍率より〜

こんにちは。
たろ坊です。

ふと特別区の筆記試験の倍率の話を聞いたので、その内容と昨今の傾向から考える公務員試験に思うことを書こうと思います。


1.公務員試験と日本の景気の相関関係

今回の特別区の筆記試験と私が受けた平成29年試験の比較をしたみたいと思います。

現在、日経平均株価は40000円台を超え、大企業の初任給の賃金アップも起こり、大手民間企業に就職しようとする大学生が増えてることが予想されます。

民間思考の学生が多くなればなるほど公務員になろうとする学生は減ってしまいます。そうなると優秀な人材は民間企業に流れてしまい公共サービスの担い手の人材の質が変化します。

そこでここ数年は公務員試験においても一般的な試験の形である教養試験と専門試験に変えてSPI試験を実施する自治体が増えてきました。

今回の特別区試験においては下記のデータからわかる通り筆記試験の通過率を極端に上げており門戸を広くして民間企業志望者を取り込もうとしているのがわかります(実質筆記試験はほぼ通過に近い)

そもそもの今年度応募者数(約7500人)は私の年度(約15000人)と比べると半減をしており、特別区公務員志願者の母数が減っています。民間志向の学生を確保しようした結果、一次筆記試験の競争をほとんどの人がスルーできてしまうのは試験としてどうなのかと疑問に思います。


平成29年度試験 筆記通過率33%
令和6年度 筆記試験通過率93%

2.なぜ公務員になろうとする人が減るのか

私の同期は50名程度いました。
「公務員は安定している。民間企業ほど激務ではない」と世間や私の親の世代からは思われがちです。

しかしながら、令和の時代で働き方が変わった現代でも良くも悪くも日本型の社会の特徴である年功序列型が残っていることや、官僚の残業のイメージなどから若手の給料が民間企業と比べてブラックな雰囲気と思われてるかもしれません。

国家公務員総合職や難易度の高い公務員試験を合格できる力がある人なら民間企業のほうが魅力があり、公務員は相対的に魅力のある仕事ではなくなっているのかもしれません。

また今はジョブ型採用として自分のスキルをあげて、何かあった時のために転職を考える学生が増えたことや時代にあった働き方が注目されています。公務員の場合は様々な部署を3年程度で移動するため、専門的な知識は身につかず、内部での調整力などが養われる傾向があるため、公務員は今の働き方の流れには合っていないのかもしれません。

3.おわりに

現在はバブル期を超えるような景気になっており、民間企業志望の学生が増加しています。給与面、働き方、仕事の専門性、転職どれをとっても公務員より民間企業のほうが現在はいい面があります。

国家公務員の場合は夜通し行われる国会答弁の作成や、地方公務員であればカスハラなど公務員の待遇面を改善する必要があるのではないかと思います。

これからの自分たちの生活や公共サービスの担い手がより魅力的で学生が「なりたい」と思えるよう各自治体が工夫をしていく必要があるのではないかと思うところでした。

本日もありがとうございました。

2024.6.24 たろ坊



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