第41回 元会計士受験生が簿記1級の勉強をこれからもしない理由
こんにちは。
たろ坊です。
本日は日商簿記検定の最難関資格である簿記1級についての私の考えと、私が簿記1級に挑戦しないことについての理由をお話しします。(この記事は1700字あります)
1.経理職に必要なことは「資格」ではなく「経験」のため
これは転職の時にも言われた言葉です。
私は転職時に上場会社の経理(管理部門としての子会社)、中小企業経理、団体職員経理などさまざまな会社から未経験での経理の内定を頂きました。
当時転職活動(再就職)中の私の履歴書には簿記2.3級が資格のみが取得欄に書かれていました。無職での2年間の公認会計士の受験勉強をしていたことは加味された可能性はありますが、経理への転職は2級で十分戦えるというのが体感としてあります。
1つ私の体験談を話します。
経理職として必要なのは資格よりはむしろ『実務経験』だと私は考えます。上場会社の面接官(経理課長)に言われたことは「私も含めて多くの若手社員は上場会社で経理をするという経験を買っている。それは次の転職のためです。」と役員面接の後に現場の本音を聞く機会がありました。
簿記1級の資格はすごいです。
しかしながら、資格取得より『どの』業界の『どれだけの』規模の会社で経理をするかが、これからのキャリア(転職をし続ける人)には必要だと感じました。
このことは経理の転職での応募要件で「実務経験〇〇年以上」という条件も多く見られたことからも納得がいきます。
2.簿記1級がそもそも難しすぎること&オーバースペックのため
わたしは公認会計士の短答式試験試験の勉強をしていました。多くの短答式試験受験者は力試しに簿記1級に挑戦します。
しかしながら、範囲が若干異なることや簿記1級の方が深い論点もあり会計士受験生だから受かる簡単なものでは決してない試験といわれています。
特に管理会計は私の苦手分野でした。
これから苦手を克服して合格率が10%の試験を会計士受験や税理士試験を望む人と戦う気持ちが私にはもうありません。
すでに簿記1級に挑戦している方は本当にすごいです。(尊敬しています)
ちなみに私のいる会社は大企業でもそれに関わる子会社でもありません。
そのため、簿記2級ででてくる連結会計や私が公認会計士試験の時に学習した会計処理の「理論」的な背景までは求められません。
簿記より求められるのはむしろ消費税やインボイスなどの税務の知識はほんの少し今求められています。その本をプラスαでやれば十分で、今の仕事では簿記3級で十分すぎると考えられるためです。
3.簿記の資格勉強よりも求められる「知識」があるため
私の会社は多くの企業の関係者や財界人が出入りする場であり、そこで求められるのは簿記の知識より『一般教養』です。
特に日本の政治や経済などの全般の広い教養がこれからも必要と考えています。
余談ですが、現在の大学でも専攻の専門知識より一般教養(リベラルアーツ)を授業に多く取り入れている大学も増えています。多くの海外の有名大学でも一般教養の重要性は早くから話題になっています。
そのため、簿記の知識よりも多くのジャンルの著書を読むことで自分の教養を深めることを今しています。(週に2冊、月8冊程度今は読書しています)
余談ですが、私は毎月「文藝春秋」を買っています。これは祖父、父からの教えです。ここには現在の政治経済や話題のトピックが書かれています。
それと今読んでいる「安倍晋三回顧禄」と安倍晋三暗殺事件をもとにした小説「暗殺者」を読んでいます。それぞれの本の内容は独立しているようで絡み合っていることを複数の本を読むことでわかって気がします。
このような積み重ねが教養として身に宿るのかと私は今では思います。
4.おわりに
大学生、社会人など今資格試験に挑戦している方は本当に尊敬します。
資格は何かを始めるスタートであり、ゴールではありません。資格試験の「継続」や「撤退」どちらも正解だと思います。
人生100年ですので、死ぬ気で頑張った2年は他人が経験できない貴重な経験だと思います。(試験撤退の後悔は全くありません)また、私は無職でお金がどんどん無くなる恐怖も体験できました。笑
私は簿記1級に挑戦はしませんが、自己研鑽は続けていきたいと思っています。
本日もありがとうございました。
2024.7.18 たろ坊
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