見出し画像

完璧主義は誰のためなのか。

自分は完璧主義だ。
この悩みを持っている人は、少なくないのではないでしょうか?

完璧主義には、善し悪しが存在します。
全力を尽くし、全ての仕事において完璧を求めることは、自分自身の成長や満足感につながります。

その反面、自分の軸だけでの完璧を求めている場合は、周囲が求めていない部分まで追求して無駄な時間を使ってしまう場合もあります。

このように、完璧主義は必ずしも全ての場面で他者にとって価値があるとは限りません。

自己中心的な完璧主義ではないか?

完璧主義とは自身のこだわりの現れであり、自分自身に対する高い期待値から生まれます。しかし、そこから生み出される価値は自分自身にとっての価値であり、他者が同じものさしで価値を計るとは限りません。

他者がその完璧さを欲していない場合、あるいは必要としていない場合、それは、無駄なものになる可能性もあります。ただの自己満足になりかねません。

また、完璧主義だと思っている人は、そのことにストレスを感じやすい傾向にあります。その完璧主義がもたらす過度なストレスは、創造性や柔軟性を損なってしまう可能性もあります。

自分自身の思いで判断してしまうことによって、1つの視点でしか物事が見れないことも少なくありません。その上、あまりに細部にこだわりすぎて、全体の目的やビジョンを見失ってしまい、支離滅裂な成果になってしまう恐れもあります。


相手は何を求めているのか?

仕事は1人で行うものではありません。

そこにはチームがあり、会社があり、その先に取引先やエンドユーザがいます。つまり、仕事は誰かのために行うものであるということ。

そうなれば、他者が何を欲しているのかを理解し、それに対応することが重要です。
顧客が何を求めているのか、どんな問題を解決したいのか、自分はどんな成果を出せば良いのか。まずはこれらを理解することが最優先なはずです。

ビジネスシーンにおいては、自身の所属する組織や顧客が求めることに対して、適切に成果を出さなければ、たとえ素晴らしいものを提供していたとしても、却下されてしまう場合もあります。


エネルギーを他者に向けられた時、一気に開花する。

これまでは、完璧主義に対して否定的な意見を述べてきましたが、その主義を正しい方向へ向けられればとてつもない効果を発揮する可能性を秘めています。

私は、完璧主義とは真逆で、大抵は2割程度のレベルで一旦共有をして、方向性や認識違いを防ぎます。そこからも、タイミングを見計らって都度相手と議論を交わしながらより良いものを作り上げていきます。

そこには、自身のこだわりはあまり入れないようにしています。言ってしまえば、他人任せな部分があります。

その点、完璧主義の人が持つこだわりや責任感の強さがゆえの全力で取り組む姿勢はとても大切です。成長は全力でやってこそ、その効果を最大限に発揮するものです。全力投球で物事に取り組める姿勢は、誇れるものであり、自身を否定すべきものではありません。

自分にとっての理想を追求することが、完璧主義だと捉えがちですが、そのベクトルを他者(組織や顧客のため)に向けられれば、とてつもない効果を発揮できるでしょう。顧客のニーズを満たすことに対して完璧主義の意識を向けられれば、相手の求める成果に繋がるはずです。

また、その視点を個人から組織へ、組織から社会全体へと広げられれば、自己成長と共に他者への貢献や社会的成功への道を開く鍵となります。そうなった時、それは完璧主義ではなく、社会貢献です。

完璧主義のベクトルを少しずつで良いので、外へ向けていきましょう。そうすれば、自ずとチャンスに恵まれ、自他共により良い結末が待っていることでしょう。

完璧主義には、ポテンシャルが隠されていることを忘れずに、日々の仕事に向き合っていきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?