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次代を創る「スマートビル・スマートシティ」:その11「5.4. 案内・コミュニケーションロボット(受付、アバター用)」

5.4. 案内・コミュニケーションロボット(受付、アバター用)


 人間の業務を代行する手段のひとつに、ホテルにおけるパーソナルアシスタントとしてスマートスピーカーの活用が進んでいる。しかし、プライベートな空間であるホテル居室内において、スマートスピーカーやロボットが、自発的に利用者へ対話やサービス提供を行うことが、はたして利用者にどのような影響・印象を与えるのか、これまで調査されてこなかった。
 2019年9月、サイバーエージェント、大阪大学、東急不動産ホールディングスらが、東急リゾーツ&ステイ株式会社が運営する、東急ステイ門前仲町の居室にて実証実験を実施。居室内に、パーソナルアシスタントとして「スマートスピーカー」または「ヒューマノイドロボット」を設置し、あらかじめ実験参加許諾を得たホテル利用者60名に対して対話サービスを提供した。  
 主な実験結果として、ヒューマノイドロボットが圧勝。また、下記の差異が確認できたとしている。

・ヒューマノイドロボット条件の方が、全体の会話量が多く、中でも短い雑談や周辺情報に関する会話が多い。サービスに対する満足度(再び利用したい意向や他者に勧めたい意向)が高い。あたたかさや楽しさに加え、寂しくないと感じる人が多い。アシスタントが推薦した周辺の店舗に「実際に行った・行きたいと思った」と回答する割合が多い傾向がある。
・スピーカー条件の利用者の50%は、アシスタントの自発的な発話を禁止する(ヒューマノイドロボット条件では13%)。

5.4.1. SUZHOU PANGOLIN ROBOT CORP.(中) Amy Plus

中国のスマートレストランの先駆者であるSUZHOU PANGOLIN ROBOTにより開発。国内の業者にヒアリングしたところ、故障率が高いとの話しありJR東日本による実証実験でも評価は低い。

図 43  SUZHOU PANGOLIN ROBOT CORP.(中) Amy Plus

本体サイズ (幅×全長×全高) 560×650×1,500㎜
重量 60kg
連続稼働時間 最大10時間
走行速度 最高2.5km/h
充電時間 約10時間
自動充電 ×
登坂能力 最大3度
段差通過能力 最大1.5㎝
巡回ルート作成方式 メーカー作業
巡回ルート登録数 1パターン
実装機能 タッチパネル式液晶表示機能(23.8型)、会話機能、案内機能、自走機能、顔認識機能
安全機能 障害物検知
通信機能 Wi-Fi通信
本体価格(税抜) 180万円
保守費等(税抜) -
備考 株式会社菊池ハイテクサプライが取り扱い

5.4.2. 日本ユニシス株式会社 Siriusbot

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターが開発した「自律移動型案内ロボット「Libra」をベースに、日本ユニシス、08ワークス、パルコが共同開発。現時点で販売の予定なし。

図 44 日本ユニシス株式会社 Siriusbot

本体サイズ (幅×全長×全高) 553×630×939㎜
重量 35kg
連続稼働時間 最大3時間
走行速度 最高6km/h
充電時間 約2時間
自動充電 ×
登坂能力 最大7度
段差通過能力 なし
巡回ルート作成方式 メーカー作業
巡回ルート登録数 100パターン
実装機能 案内機能(外国語含む)、自走機能、会話機能、液晶表示機能、遠隔監視機能、在庫管理機能(RFID)
安全機能 障害物検知
通信機能 Wi-Fi通信
本体価格(税抜) -
保守費等(税抜) -
備考

5.4.3. UBTECH Robotics CRUZR(中)


AIの研究開発、製品化で世界をリードするUBTECH Roboticsが開発。クラウドベースのAIシステムを生かし高い知能を持つヒューマノイドロボット。カスタマイズも容易に出き、活用シーンにあわせた運用が可能。

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