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【独立会計士のリアル#02】監査法人を辞めてベンチャーに転職したのはなぜ?

こんにちは!フリーランス会計士たろうです。

昨日公開した記事には想像を超えるたくさんのアクセスをいただきまして、ありがとうございました。

今日の記事では、ぼくがシニアマネージャーまで勤めた監査法人を辞めて、ベンチャーに転職するに至った理由について書いてみようと思います。

監査法人に対しては感謝の気持ちしかない

ぼくは公認会計士試験に合格した後、大手の監査法人で働いていました。

居心地は大変良く、非常に充実した毎日を送っていたと思います。
他の会計士との差別化を図るため、金融と英語という2軸を基本軸に据え、目の前の仕事に一生懸命取り組んできました。

海外勤務を含め、それはそれは今振り返ってみてもかけがえのない経験が多かったですし、一生付き合っていける素晴らしい同僚にも恵まれたと思います。

今振り返ってみても、監査法人に対しては感謝の気持ちしかありません。

それでも湧いてきた自分の中の違和感

にもかかわらず、在籍年数が10年を越えたあたりから、だんだん自分の中にモヤモヤしたものが生まれてきてしまったのです。

確かに居心地はいいんだけど、このまま定年まで監査というものを自分の中でのメインに据えてやっていきたいのだろうか?

また、自分で選んだ金融と英語という軸であったわけですが、英語と金融というテーマは本当に自分が会計士として一生かけて心から取り組みたいものなのだろうか?

こう自分自身に問うた時に、何か違和感のようなものが湧いてきてしまったのです。
監査法人に入った当初は監査をやっていくつもりでいたし、英語と金融という目標設定も良かったと思うのですが、10年以上たって微妙にずれてきてしまったというか。

当時のぼくは、監査法人でニッチな分野に特化してやってきたことに対して少し失敗したかな、という感覚を持っていました。
いま振り返ると、偶然にも当時のスキルを活かした仕事もいただいているので、決してそんなことはないのですが。

ただ、自分が仕事で使うスキルの中心を「金融・英語」から事業会社に転職してもやっていけるようなスキルへとシフトさせていきたい、という希望は自分の中にあったような気がします。

一方で自分が置かれている環境を振り返ると、当時は監査法人の中でも有数の金融系の大規模なチームでシニアマネージャーとして働いており、期待される役割は当然監査業務のマネジメントでありました。

ですから、このまま監査法人にいれば基本的には金融系の大きな監査チームをマネージャーなりパートナーとして回すという同じような役割が期待されていくわけで、自分が思うようなスキルを活かすようにシフトすることは難しいと感じていました。

どこかで環境を変えてこのサイクルを断ち切る必要があるのではないか。
そんな思いが徐々に自分を支配するようになっていったと思います。

パートナーになってしまったらますますこの状況を変えるのが難しくなってしまう。
環境を変えるならパートナーに上がる前の今しかない!

様々な葛藤があった末に自分が導き出した答えは「年収が下がってもいいからベンチャーに転職する」というものでした。

なぜ年収を下げてまでベンチャーに転職したのか?

以上が監査法人を辞めるまでの経緯ですが、なぜいろいろな選択肢がある中から年収を下げてまでベンチャーに転職するという道を選んだのか?

それは、一言でいうと、ベンチャーに行くのが一番成長スピードが速いと考えたからです。

監査法人を辞める時点で40歳目前でしたので、この段階から劇的に成長するためにはベンチャーに行くしかないだろうと。

ベンチャーに行って、財務経理だけでなく管理部門全般を幅広く経験することにより自分が大きく成長できることに賭けたい。
管理部門以外のことだってやったっていい。
年収が下がったとしてもそれはある意味研修費用だ。

そう思うと監査法人を辞めるということは徐々に怖くなくなっていった感じでした。

おわりに

監査法人を辞めるまでの心の動き、いかがでしたでしょうか。

いざベンチャーに行ってからは苦労の連続だったわけですが、ベンチャーでの経験から独立に至るまでの話については別の機会で書いてみたいと思います。

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