いきること・活かすこと

自分をいかして生きるとはどういうことを指すのか?
先日読み終えた本が秀逸で、心をずっと掴んでいる。

実はずっと前に読み始めたのだけれど、1行目から心を掴まれて、掴まれすぎてスラスラと読めず、ゆっくり読みたいと思っている間に時間が経ってしまった。

時間が経って、ちょうど良いタイミングで読めたような気もするし、これから何回も繰り返し読みたいと思える一冊。

〈仕事〉は〈人生〉と、〈働き方〉は〈生き方〉と背中合わせで、ほなの誰も肩代わりすることができない一人ひとりの生に直結している。
「生き生き」という言葉には「生」が2度登場する。生きている時間の上で、さらに生きる。あるいは新しく生まれ直すような瞬間を、わたしたちはこんな言葉づかいで捉える。
同じように、働くことはできる。ただ、働くことは。でもその中に<生>の充実があるか。その仕事を通じて、自分自身が生きている実感を得られているかどうか。
 -『自分をいかして生きる』西村佳朗哲/著-

活かす?生かす?

「自分をいかす」と聞くと「活かす」をイメージし、社会で活躍することを考えてしまう。

筆者のいう”生き生き”は、生きて社会的な活躍をすることとは少し違っていて、肉体的に生きた上で、精神的にも生きていると実感すること。

相対的な評価ではなく自己評価を追求している状態…自分の人生に納得しながら、自分が自分に誠実であることなのかもしれない。

活躍したい人ばかりじゃない

”自分をどういかすか”とは少し論点がずれるのだけれど、マネージャーになりたての頃にメンバーに活躍してほしいと思うがあまり、追い詰めてしまった経験がある。

店長としてブランド異動したのだけれど、配属されてみると副店長は元店長だったときのこと。

元店長は、ヒトのマネジメントがうまくいかずすっかり自信をなくしていたのでけれど、ブランドのことを誰より理解していたし、商品に顧客ニーズを反映させる意見を内に持っていたし、ビジュアル(VMD)のことでは彼女なしでは私は店舗を作れなかった。

彼女が店長を辞めたいと思ったのは、能力の問題というよりは環境の問題が大きかいと感じたし、マネジメント以外でも活躍できるヒト。

だからこそ、”楽しい”を取り戻し”活躍して欲しい”と強く思っていた。

だから本部の人に会う度に、彼女の”モノ”に対するスキルがとても高くいですよ!とか。商品の分析・提案会議に参加させてくださいとか、とか売りまくっていた。

店舗経験だけでなく外の世界も見て欲しい。本社の人にも店長をギブアップしたヒトという印象を消して、彼女の良さをわかってほしい。

そんなこともあり、彼女は本部の企画会議にも参加するようになっていたのだけれど、、ある日言われてしまう。。

和子さんは活躍して欲しいって言うけど、私、活躍したいと思っていないです。

と、泣きながら、、、。

え!!!そんなひといるのーーーー???そして、悲しい。

私は、彼女の今までの頑張りが評価され、1回店長を降りたからといって埋もれて欲しくない一心だったのに。。。

(今は笑い話だけれど、)バックヤードふたりで号泣。

あの時は、自分と違う価値観に戸惑ったけれど、。。わたしは、彼女を活かしたいと思うがあまり、彼女らしく生きるペースを乱していたのだと思う。


マネージャーとして、まずその人らしく輝かせたい

どのスレッチ強度が心地いいのかは、その人にしかわからない。
私の心地よいペースも、仕事への向き合い方も私にしかわからないように。

イキイキ活る場所を探すことはやはり本人しかわからないのかもしれない。

けれども、やっぱり素敵な人をみると輝いて欲しいと思ってしまうし、”あ、この人ここで輝くわ!”って発見して、輝く瞬間に立ち会うことが、わたしの生き生きする瞬間でもあるので、私はこのジレンマを抱えながら、自分のらしさと相手のらしさの中庸を見つけることが大切なんだと思う。


副店長の気持ちを考えず、推しまくって傷つけるという苦い経験をしたわけですが、私が異動するときに彼女からもらったメッセージ。

たくさん反抗しましたけど、なんだかんだいって尊敬してるんですよ。
いつも私以上に私のこと信じてくれて嬉しかったです。

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この本の内容とは少しずれた話になりましたが、素敵な本なので読んでみてください!

人や本と出会いは、自分との出会いだなって感じます。







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