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チーム内の「いざこざ」は成長の前兆

多くのリーダーが、自分のチームのメンバー同士がぶつかり合った時、危機的状況と感じるのではないでしょうか?

私は、「おっ、ついに良い方向に向かい始めたな!これから成果が出るぞ〜!」とワクワクします。もちろん、いじめとかはダメですが、各々の理想があってもめているというのはとても素晴らしいことなのです。

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集団とチーム


まず前提として、なんとなく集まった「集団」と目的を持って集まった「チーム」は見た目には同じでも全く別物です。

チームは集団の一形態であるが、 構成員の責任範囲と成果において、通常の集団とは異なる特徴を持っている。
集団の構成員は通常、自分の責任範囲内で業務を遂行する。したがって、集団の成果は各構成員の業績達成能力の総和以上にはならない。
これに対して、チームの構成員は個人責任と相互責任を担っており、その活動は個人の責任範囲にとどまらない。つまり、自分の業務を遂行するためだけではなく、チーム全体の活動を最大化させるために、積極的に情報の共有や意思決定を行う。その結果、チームの成果は各構成員の業績達成能力の総和よりも大きくか。こうしたプラスアルファの成果の有無が、集団とチームとの最大の違いである。
『MBAマネジメントブック P198』

つまり、1+1=2なのは集団で、1+1=2以上になるのがチーム。
なので、個人を超えて、相手やチームのことを考え出した地点でとても良い傾向なのです。

しかし、その状況をリーダーがどうマネジメントを行うのかがキーになってくるのです。「揉めている」状況をポジティブな方向に導いて成果を出し、ただの集団ではなく最高のチームにすることが大切です。

集団がチームに発展するプロセス

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チームも、集まった段階ではただの集団です。そこから5つのプロセスを経て、集団からチームになっていきます。まずは、この段階を覚えておきましょう。

形成期(Forming) :集団が結成される
集団結成が明示され、構成員が顔合わせする段階。人は集まったものの、集団としての機能は形成されていない状態にある。集団の目的や規策も共有されていない。
激動期(Storming) :議論、緊張、衝突の生まれる
構成員間で互いに自分の考えを披遷しあい、 コミュニケーションを図ることにより、集団内における自分の役割や地位についてイメージを形づくっていく。
規範形成期(Norming) :構成員が規範をつくり出す
「激動期」の結果を踏まえて、集団の目標や各自の役割を明確にし、それらを全構成員が理解し共有する。
実現期(Performing) :特定の目的を持った集団として構成員が統合され、チームとして機能。ただし、あらゆる集団が自動的に実現期に至るわけではない。マネ
ジメントの巧拙によっては、実現期に至らないまま解散することもある。
終了期(Adjouming) :集団の目的達成、目的の分化などの理由により集団が解散

人と人が出会って、きちんと向き合い、チームの目的や規範を作って成果を出していくプロセスです。

なんとなく、イメージできるのではないでしょうか?


ここで大切なのは、リーダーがそ段階にあったアプローチをチームに向けて行うことなのです。チームが今どの段階なのかを理解して、指導や解決の場、役割の任命や、個人コーチングなど、チームとメンバー個人に対して適切なマネジメントを行う必要があるのです。

多くの崩壊しチームは、激動期にも入らない、もしくは激動期からリーダーが逃げてしまう、ということを多く見られます。

集団形成とコミュニケーション

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リーダーは2つのことを明確にしていくことが大切です。
「規範の標準化」と「役割の構造化」。

「規範の標準化」
・共通の目的をチームで話し合う
・その目的を達成するための規範をチームで作る
ポイントはチームのメンバーと一緒に作ることです。メンバーを参加させることで、メンバーのコミットメントが高まります。
また、目標を明確にし、【標準化】すると、「メンバーの態度と行動が似てくる
」「メンバーの行動がお互いに予測できるようになる」というメリットが生まれ、
結果として、チーム文化が形成されていくのです。

「役割の構造化」
・メンバーの能力にあった役割を渡す
・それぞれに小さくても権限委譲
以上によって、集団の安定と効率が高めます。
ポイントは、能力にあった役割を渡すことです。目的は、チームで成果を出すことなので、サブだからとか、新人だからではなく、チームとして個人のパフォーマンスが最大になる役割を見極めることが大切なのです。

また、役割はマンネリする前に交代させることも重要です。
役割の固定は行動も固定し、思考も均質化します。刺激もないし、コミュニケーションネットワークが固定し…情報も固定していく…外部状況や情報から疎遠になり、メンバーの関心が外部から内部活動に狭まっていく…という悪循環。

なので、同じメンバーと同じチームで成果を出し続けるのは結構ハードルが高いのです。小売店舗だと異動はこの起爆剤として行っていたりするんですよね。

まとめ

チームに新しい人が入ってきたときは、メンバー同士が揉めるのは当たり前で良い形とも言えます。お互いに理想の形があるからこそ主張があるので。

ぜひ、リーダーは1+1=2の集団から、2以上の成果を出せるチームとして機能させるためにも、チームの段階を理解して最適なアプローチをしていきましょう!
どちらが正しいか?ではなく、第3のチームの規範を作ることが大切です。

チームマネジメントについてもまた、note書きます!
でも、接客と同じで「アプローチ+内省+FBを何回繰り返すか?」が経験となり、成果につながるので、純粋な気持ちでチームのメンバーと向き合うことが一番重要です!

今はしんどいと思いますが、接客で残虐に振られて傷ついていたあの頃と今は違うはず。今しか感じない心の動きも大切に味わって、リーダーという役割を楽しんで欲しいなと思います。

ともに、メンバーと一緒に成長しましょう!




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