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ノンときめきな職場


現職はお役所みたいで、周囲の人も平和で穏やかそうな人が多い。でも意外とこういう所に勤めてる人の方が、変態度が濃ゆかったりもする。


有楽町→秋葉原→汐留→六本木→丸の内→渋谷と色んな職場を漂流しまくった私だが、今の駅がいちばん落ち着く。散歩とかも楽しいし、華やかさはないけど居心地が良い。


元カレと別れて早2か月。


緊急事態宣言の影響もあって、色々交流しているメンズたちとはLINEのみで交流している。宣言解除されたら会うかも?いや、どうだろう。会うかな?


なんだか、体内の恋愛欲が激減している感じが否めない。新しい職場で誰か見つけなきゃ!みたいな野心も全く湧いてこないし。直近の元カレにむしり取られたのだろうか。

ヤダー!


私の最近の恋愛はだいたいが職場恋愛か、ライターの取材先で知り合った人ばかりなのだが、なにかの呪いなのかだいたいが巣立つ。


秋葉原の彼は歌手になるために会社を退職、カナダへ飛び立ち、六本木の彼はパイロットになるために退職し航空大学へ入学、本当にパイロットになってしまった。ライターのイベント取材で知り合った彼は、家の都合で三重県に移住し公務員となった。


S君と直近の元カレは関東圏を飛び立ってはいないが、S君は遠いはるかかなたの向こう岸に行き、元カレは自由な世界へと消えた。


そんなことをしみじみと考えながら食堂でメニューを睨んでいたら、軽そうな、毛先を強引に遊ばせた社員に声をかけられた。「〇〇部の人ですよね?注文の仕方分かります?」と親切風


子供じゃないからわかるよ、と言いたいのをこらえ、「大丈夫ですう」と愛想笑いをしてその場を去った。


部署を把握されてるのってなんかキモい。まだ入社して2週間も経過してないというのに


でも、ただの親切な人だったのかもしれないじゃん、悪い目で見てはいけない、と思い直してフロアへ戻ると、机の上にBOXが置いてあった。


片付けようと保管先を探していると、背後に嫌ーな気配を感じた。気配の主は初見から苦手意識を感じたおじさん社員だった。


おじさん社員は「どうしたの?」と声をかけてくれたが、BOXの保管先は分からないようだった。分からないなら声をかけてくれなくてもいいのよ・・放っといてくれて構わないのよ・・


そんなこんなで2週目に突入したが、職場はノンときめきで何の争いも起こらなそうである。このまま平和に突き進んでいきたい。
































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