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「"コロナ禍"後の現代において、何をデザインすればいいのか?」 僕の、今シーズン最初で最後の東京コレクション記−2

文責/平川武治。
初稿/2023年03月21日。

 プロローグ/ 
 
これからの若い世代のデザイナーたちやモードそのものを
より、素晴らしい世界へ昇華させるためには、
 「"コロナ禍"後の現代において、ファッションデザイナーは
何をデザインすればいいのか?
 今の時代における、ファッションが持つべき”機能性”とは、何なのか?」

 今の時代性をどのように自分の大事な服の上に表現するか?
これが自分のコレクションを作るための根幹である。

あるいは、現代社会の気分または、雰囲気をどのように自分の世界観に
表現させるか?

これが、クリエーションであり、デザインと呼ばれる世界であり、
これは創造の世界においては普遍な持たなければならない眼差しである。

この差し出されたコレクションのそれぞれに"作り手"の世界から、
どのような「感情、美意識、精神の自由さとこゝろの想い」を感じ取れるか。

これが僕の40年ほどのモードとの関係性と経験から得られた、
"SUPER COOL !"
「すばらしいコレクション!」あるいは、「印象に深く残るコレクション!!」の絶対的なアイデンティティである。

 では、最近の"パンデミック"以降あるいは、"3.11"以降もっと遡れば、
"リーマン"以降から変革し始めたそして、現代では「ウクライナ紛争」によって、変革してしまった「ポスト近代社会」の"パラダイム"の根幹とは、
人間が、人間であるために持たなければならない「倫理観」です。

この「倫理観」の根幹は、
「他者のために他者を想いあうこゝろ」でなのです。

 「バリア フリー」「ジェンダーフリー」に端を発し、「SDGs」であり、
「サスティナブル」そして、「人新世」という新たな地球構造とその環境を考慮、再思考するまでに及ぶ新たなパラダイムとは、至って、単純です。
「他者のために他者を想いあうこゝろ」からしか発せられない
それぞれの"こゝろの有り様"が根幹なのです。

 ここでは、「新・自由主義者」という無知と過ちから自らが目覚めなければならない世界が時代性です。
 そのための「愛と自由と勇気」の使いようが次世代の"新しさ"という
「機能」でしょう。

 従って、今の僕が感じる、"SUPER COOL! COLLECTION !!"は、
ただ、「特異性や特殊性、自己満足や自己確認」を表層化しただけの世界観では全くもって、不満足であり、いや、不愉快であり、
ただ、作り手の"ノイズ"しか感じられないのです。

 「思い合い」「繋がり」「共生社会」「サスティナブル」などはこの
「倫理観」としての、「他者のために他者を想いあうこゝろ」
全ての根幹でしょう。
 今までのファッションの実世界で一番欠如していたのが、「倫理観」。
「他人をも思い合う」
ための機能としてのファッションデザインとは?

文責/平川武治。
初稿/2023年03月21日。

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