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「大人のお絵描き教室」とたける先生

(⭐︎これは私が一方的に感じたたける先生記ですので、もしかしたら実在のたける先生ではないのかも知れません。でも私はこう感じました、ということを書きたくなったので書きました。)

私が井出武尊いでたけるさんと初めてお会いしたのはQUANTA主催で行われた沖縄のリトリートで、何をする人だか全く分からないけれどホテルのエントランスですれ違う時にたぶんリトリートの人だという認識で会釈をしたら若干怪訝な顔をされたという、それが私の一方的な最初の出会いです。だから最初はちょっと怖い人なのかな?と思っていました。でも最終日のシェア会で一人一人の話を本当にしっかりと聞いて受け止めて「よかったねえ」とつぶやく姿と何よりそのホールド力、深く浸透する言葉の音の力にとても驚いたのでした。それは「こんなに本当の言葉の音を発する人がいるんだ、しかも大人で」という、衝撃に近いものでした。
(↓こちらにその時のことを書いてあります)


その後2回目にお会いしたのは同じくQUANTA主催の尾道でのリトリートで、その時は通常よりだいぶ短い時間でしたが大人のお絵描き教室が催されたのでした。そこで初めて井出さん=絵を描く人、としっかり認識は出来たのですが、いきなりのコラージュという課題に戸惑い必死であったため、私は周りを見る余裕も話を聞く余裕も無く不完全燃焼で終わりの時間が来てしまったため、絶対にリベンジするぞと心に誓ったのでした。
そして先日の2023年12月3日、福井と東京でフットセラピーをされているフットセラピストのyuumiさんが主催をして下さり、金沢にてラグジュアリー編と銘打って大人のお絵描き教室が開催されました。距離やお金や諸々で一旦は悩んだ末に私はえいっと参加することにしたのでした。

たくさんの人が集まって開催された金沢でのお絵描き教室はお寿司屋さんの3階で行われたのですが、ランチはお寿司、夜は蟹づくしというyuumiさんの雰囲気に相応しいラグジュアリーな回でした。お絵描きのテーブルには皆さんが持ってこられたお菓子が並べられ、まるでファンミーティングのように列を成して井出さん(以下たける先生)にお土産を渡したりと、和気あいあいとしたなか始まったお絵描き教室なのですが、たける先生はまず絵を描き始める前に美術史の話を少ししてくれました。それがなんかもうとにかく面白くて面白くて、美術史の話なのだけど一貫して人間の話として私は聞いていました。そんな時ふと発せられた「表現というのはあなたと私を分ける唯一の手段」というたける先生の言葉に頭をガツンと殴られた私は考えるより先に咄嗟に「え!メモりたい!」とやや声大きめで叫んでしまいました。するとたける先生に速攻で「メモってよ!」と返され、「メモりたい!」「だからメモってよ!」のやり取りが数回繰り返された時に一緒に参加をしていた織物をされているyukoさんがそっと私にちぎったスケッチブックの紙とペンを差し出してくれたのでした。余談ですがyukoさんは本当に優しい方で前日に金沢に前乗りした私を21世紀美術館にアテンドして下さいました。その彼女の優しさと芯の強さを持つ佇まいをそのまま糸で織り込んだような織物も必見です。それについても書きたいですがとりあえず話を戻します。その後もたける先生の口から飛び出す言葉は本当に金言ばかりで、そのくせ呼吸と同じ音圧でサラッと語られるのでとにかく聞き漏らさないように全身全霊で集中します。その中で書き留めることが出来た言葉をここに少し残します。(一言一句正確ではないです)

「分かんない時こそ手を動かす。分かんないのはやらないから。やりだせば分かる」

「抽象化とはそのものらしさを抽出すること。自分の見ているものだけを抽出していく」

「自分が一体何を見ているのかを掘り下げること」

「他者と違うことをするのではない、自分を掘り下げれば自ずと他者にはない自分になる」

(アクリル絵の具について)
「描いたものを何度もやり直せる、そのための不透明な存在」

…こんなにかっこいい絵の具の説明をかつて聞いたことがあるでしょうか。
これは絵の具の説明ですがそのまま人間の生き方にも通じていると思うのです。
たける先生は絵の先生ですが、私はとても純度の高い言葉の音を発する方だというところに深い興味と尊敬を覚えます。
ここでいう「純度の高い言葉の音」とは単に嘘をつかないという意味ではなく、とても本質的だという意味です。たける先生自身と言葉の音にズレがない。これってものすごいことだと私は思うのです。私は彼のことはほぼ何も知りません。短パンを履いていて、半袖で、筋トレをたぶんされていて、フランス語が話せるらしくて、会社をやっていて、大人のお絵描き教室の先生で、44歳で(この間金沢で知った)、超可愛らしいお嬢さんのお父さん。そのくらいです。でもたける先生の言葉を聞いているとそこからは、囚われないこと、他者への尊重、尊厳、平等、などがストイックさとともに感じられ、つまりそれはどういう事かというと、とことん相手の持つものや可能性を引き出し、許容し、決して否定しないというっとい優しさなのです。決して否定しないと書きましたがそれはどこまでも自分を見つめて表現する姿勢やその表れにおいて否定はしないということで、もし少しでも妥協したり、諦めたり、自分を見限ろうとしようものならばたける先生はちゃんと怒ります。いや怒らないのだけど、お前はそんなものではないだろう、お前がお前をどんなに見限ろうとも俺はお前という存在の可能性を見限らないぞと、クールな表情の下でさらりと金言を発して叱咤激励してくれるのです。(君はほんとーにそれでいいの?ま、君がいいならいいけどほんとーに?というツンなチラ見込みで。)そこにあるのは熱血指導ではなくて、相手の全存在への全信頼です。赤い炎ではなく蒼い炎です。「ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦先生の創作のテーマである「人間讃歌」です。大袈裟だと思われるでしょうか。果たして大袈裟かどうか、ぜひ「井出武尊の大人のお絵描き教室」に参加して実際に確かめていただきたいなと心から願っています。

金沢でのお絵描き中、いきなり「あなた言葉の人だっけ?」と言われるくらいには記憶が朧であろう私に向かってたける先生が言ったのは「どんな絵を描きたいか、まずは言葉にしたっていいんだよ」でした。そう言われた途端私の脳内では言葉の雰囲気というものがたちまち立ち現れて、私は迷わず色を画面に乗せ始めました。
私自身「絵を描いているのだから絵を表現しなければならない」と思っていたということに、その時まで全く気付きませんでした。「絵ってこういうもので絵を表現しなければならない、自由に描かなければならない」と思い込んでいるという不自由さ。それをたける先生は短い言葉で流麗に崩してくれました。
これは、他の人に同じことを言われてもやっぱり響かなかったと思うのです。たける先生の言葉だから深く浸透して自然とロックを外すことができた。これはたける先生が本当に自分自身とその表現に向き合い続けて来られた方だからこその事だと、肌で感じられました。だから他者への、その人がその人そのものとして生きることへの揺るぎない愛がある。それは深すぎて時に厳しくさえあるが、あらゆる理屈を超えてその人の本質を美しく刺す。本当の言葉にはそういう力があるのです。そういう言葉に触れられることは人生でそうそうないと私は思います。

と、ここで私がどれだけ書いても百聞は一見にしかずです。昔の人は本当に良いことを言います。大人のお絵描き教室、気になったらぜひ体験してみて欲しいです。たける先生の声を同じ場で体ごと聞いてみて欲しいです。そして自分自身に没頭出来る幸せを噛み噛みしみしみして欲しいです。大人にはきっと、時にはそんな時間が必要です。

で、ここからが本題!というわけでは無いのですが、大人のお絵描き教室を熊本で開催しようとたける先生が仰っておりまして、是非参加したい!なんなら企画したい!という方を募っております。主催ももちろん!なんならみんなで主催して企画しよう!
たける先生直々にお声をかけていただきましたが私は企画や主催がとっても苦手です。苦手というかアーユルヴェーダ専門家のMOTOKOさんの言葉をお借りすれば、私には未来のことを考えるフォルダごと無いらしく、目標とか計画が一切立てられないのです。加えて計算や時間の算段、日にちの設定、段取り、人数合わせなど、もろもろすべてが出来ません。やらないのでは無くて本当に出来ないのです。osがありません。なので、出来る方にお願いしたいと思っております。私はネットでイベントスペースを探す事はできます!誰でも出来ることですね!とにかく、やりたい方、できる方、企画や主催が得意な方、どうでしょうか熊本。星読みのyujiさんによる2024年のおすすめパワースポットのひとつも阿蘇にあります。絵を描いてパワスポツアーなんて楽しいですね。阿蘇は本当に素晴らしい場所です。「阿蘇にしかない包容力」というものがあります。温泉も豊富だし水汲みスポットもたくさんあるし、九州のへそと呼ばれる山都町にある知る人ぞ知る神社(「開運!さぁ導かれよう!神様手帳」yuji著より)である幣立神宮もあります。
(↓先日幣立神宮に行った時の記事はこちら)

市内には地下水が湧き出る美しい江津湖もあります。熊本の美味しいものといえば辛子蓮根と馬刺しですが私はどちらも食べられないのでグルメ情報は皆無です。でも豊富な地下水によって作られるお米も野菜も美味しいですし、お肉、お魚、麦、大豆、野菜、などなど地のものがたくさんあります。美味しいもの好きな人いかがでしょうか。こんなふうにほぼ全力丸投げで頼りなさ全開ですが、でもお絵描き教室は本当に楽しいのでなんとかならないかなあと思っている次第です。とりあえず豊橋で開催をされたことのあるよっしーが昨晩送ってくれたお絵描き教室開催の概要を読んできます。もしやってみたい!という方、こちらにQUANTA主催まりこさんのnoteのリンクを貼っておきますね↓
『大人のお絵描き教室』出張開催いたします

それではみなさまどうぞよろしくお願い致します。

↓たける先生の超約・西洋美術史!


井出武尊X(旧Twitter)アカウントはこちら(なぜか画像が出ないのですがリンクは飛べます)↓


より良い表現ができるように励みます。ありがとうございます🌷