見出し画像

オキシトシンが足りない

NHK人気番組『チコちゃんに叱られる!』の7月3日放送回を見ました。チコちゃんの疑問「なぜ人はポケットに手を入れる?」の答えに興味津々でした。放送されてるから答えを書いてもいいですよね?

答え「不安だから」
ポケットに手を入れて自分で自分に触れることで安心したいのだそうです。

自分で自分を触ることを"セルフタッチング"といい、自分の肌に触れることで不安を取り除こうとする行為を言います。腕を組んだり、髪をさわる仕草などがそれにあたるそうです。

ポケットに手を入れるのは、人知れずセルフタッチングできる行動だと番組は説明していました。

さてここからが本題です。番組で重要なキーワードとしてオキシトシンという言葉が出てきました。オキシトシンとは何か?

オキシトシンは別名" 幸せホルモン "と呼ばれています。親しい人と触れ合うことでオキシトシンというホルモンが分泌され、安心感を覚えるのだそうです。ポケットに手を入れるのは、自分自身を触ることでオキシトシンを無意識に求める行動とも言えます。

番組を見てて、あっ!と声をあげてしまいました。そうか、オキシトシンが足りなかったんだ、と。

先が見えずみんなが不安を感じる世の中です。新しい生活様式が提唱されて、人と距離を取ることが当たり前になりました。今までのようにいかなくなったけど、ニューノーマルを模索して、日常生活に支障を感じることも少なくなりました。多くの人が知恵を絞り、努力を続けた結果です。人と距離を取りながら、要件を済ますことができるようになりました。心の距離を近づける工夫も生まれています。でも違和感を感じてる自分がいました。何かが絶対的に足りない気がして、でもそれが分からなくて。

私が求めていたのはオキシトシンだと気がつきました。

簡単に言ってしまえばスキンシップです。親しい人と触れ合うあの感覚。そして手をつなぐ幸せ。世の中にいま圧倒的に足りないのはこれではないか?

この苦しい現状を立て直すため誰もが努力しています。頭で考え、心を見つめながら。でも私たちは身体のことを忘れているのではないでしょうか?

手をつないだり、見つめ合ったり、ささやく言葉を聴いたり、"幸せ"は身体が受け取る感覚です。それなのに"身体"が置き去りにされているような気がして。人と人との隔たりがオキシトシンの分泌を妨げています。

スキンシップが出来ないから苦労してるんじゃないかと怒られそうですが、もし世界のオキシトシンの量が目に見える目盛りがあるなら、今年になってみるみる減ってきているのが分かるはず。気がつかないうちにかなり危機的な状況になっているのではないかと心配します。

なんとかしなければ、手遅れになる前に。

ニューノーマル(新しい日常)を模索しながらも、ニュースタンダード(新しい標準)を構築する時期に差しかかっているのではないでしょうか? その時に オキシトシンが重要なキーワードになることを心から願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?