新卒ブラック企業からホワイト企業へ転職して気付いたこと

〜たぬき母の経歴〜
・新卒で生命保険会社(営業職)に就職
・2年後、派遣社員としてホワイト企業に転職
・現在は契約社員で働く2児の母

新卒でブラック企業に就職

私は約13年前、新卒で生命保険会社に就職した。
もちろん営業職。新卒採用なので同期は70人ほど。
キラキラした女子たちばかりだった。
研修期間はみんなで楽しく勉強ができた。
しかし、配属されてからが地獄だった。

70人程の同期たちはそれぞれの課に配属されていく。
課によって色は様々だ。
しかし、私の配属された課は、完璧成果主義。
1位を取らないと気が済まない
"虎"と呼ばれる組織長。
ここで、過酷な営業仕事が始まる。
朝から晩まで外回り、
先輩トレーナーも付きっきりで、
どうやったら契約が取れるか
ずっと打合せ。
朝礼では、虎がホワイトボードを叩きつけ
「お前ら給料もらいすぎやねん！」
と怒鳴り散らす(女性です)
手取り18万で、朝から晩まで働いて
上司にどやされ
営業活動に使う交通費や、喫茶店代、
飴ちゃん代もその給料から出さないといけないので
どんどん消えてゆく。
私はどんなに頑張っても
全く契約が取れなかった。

他の部署の同期たちを見てみると、
みんな楽しくランチをしたり、ランチ後は
のんびり歯磨きをしていた。
どうして同じ営業なのに、部署によってこんなに
違うのかと思った。

半年くらい経つと、70人いた同期も
どんどん減っていった。
やはり、保険の営業は離職率が高い。
私もとうとう、
この頃にはふとしたときに
勝手に涙が流れるようになる。

秋のイチョウがひらひら舞う歩道を
潰れた銀杏を踏みながら、先輩トレーナーと歩く。
今でも銀杏の匂いがすると
あの頃の辛かった気持ちを思い出す。

2年目の先輩に泣きながら相談しても
「あんた達の涙なんて見飽きたのよ」
と、相手にされなかった。

翌年3月、なんとか1年近くもった。
ただ契約数は数件しか取れてない。
田舎の母に電話する。
「辛いならいつでも帰ってきてええよ」
もう辞めようと思った。

虎と面談をした。

たぬ母「契約も取れないし、辛いのでやめます」

虎「あかん」

あかん、、だと？

その後はなぜか、罵倒されキレられた。
そして最後は
やさしく囁くように
「あとちょっとだけ、一緒に頑張ってみようか」
と諭され、
なぜか嫌ですと言えなかった。

2年目に入ると、担当企業の規模も大きくなり
簡単に契約が取れるようになった。
1年目の苦労は何だったのかと思うほどに。

これなら虎に、
退職願を出しても良いだろうと思い、
過去最高の契約を取り
退職願を出した。
この時はすんなりOK。
なぜか虎も上機嫌。

結局彼女は、部下のことなど考えていなかったのだ。

大手ホワイト企業に派遣社員として働く

保険会社を退職してから
結婚することもあり
しばらく派遣社員で働くことにした。
求人の"大手Gのお仕事！コツコツ事務！"
に惹かれた。
初めての派遣社員で、緊張したが
事務仕事で同期が20人くらいいた。

まず感動したこと
・定時で帰れる
・有給を使える
・派遣社員でも産休、育休がとれる

こんなことがあっていいのかと
驚いた。
派遣社員だからという意見もあると思うが、
正社員も、
朝8時に出社したら16:30には退社していた。
保険会社で働いていた時は、朝9時から夜9時まで
働いていたし、有給なんて1度も使わずに退職した。

え、こんな幸せでいいの？
仕事ってもっと過酷なものじゃないの？
と思った。
給料だって、保険会社の時と変わらない金額で、
むしろ営業のときのように使わないので
どんどんお金も貯まっていった。

［まとめ］転職して気付いたこと

もし、今仕事で辛い思いをしているなら
さっさと辞めてしまっても大丈夫。
早ければ早いほど良い。
私は2年だけしかブラック企業に勤めなかったけど
それでも、たまに夢を見る。
先輩トレーナーが
今の会社まで迎えにきている夢を。笑
今となっては、
ネタになる良い経験で終わって良かったと思う。

結局私は、ブラック企業後に、
派遣社員としてホワイト企業へ就職したが、
育休も2回とったし、
時短勤務で契約社員にもなった。
ボーナスだって出る。
子供がもう少し手が離れたら、
正社員になる予定だ。
本当にたまたまだけど、良い会社に出会えたと思う。

正社員じゃなくても、
今は派遣社員からステップアップもできるし、
年収が低くても毎日の自分が
幸せでいられる会社にいてほしい。
私はブラック企業で働いていた時は
土曜の夜から月曜日の出勤が怖くて辛かったから。

転職したいと思っていても、
次がどんな会社か分からない、
不安だと思ってなかなか行動に移せない人もいると思う。
でも、今自分が休みの日も休まらない、
月曜日が憂鬱なら一度行動に移してみてほしい。

この、実体験がほんのちょっとでも
誰かの後押しになれたら良いと思う。

最後まで読んでくれて
ありがとうございました。

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