(令和の50代の)俳優修行 text by 小林敬

スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 そ…

(令和の50代の)俳優修行 text by 小林敬

スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の)(50代の)俳優修行」をつらつら書きます! 書いてるのは「小林敬/Kobayashi KEI」 サウスカナガワ在住。本業役者、趣味で建設会社経営。 劇団小林組主宰。

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第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その6

スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2023年1月 鎌倉四兄弟以来の友人眞田規史氏に誘われ、藤原歌劇団の「トスカ」というオペラに出演した。 出演と言っても「唄わないエキストラ」である。オペラと言っても劇だから、執事とか庭番とか、唄わない登場人物も居るわけであり、それは歌手ではなくて役者の仕事だそうである。知らなかった。 藤原歌劇団は

    • 第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その5

      スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2022年8月「平原演劇祭」という、野外劇専門のプロジェクトに志願して客演。 ぼのぼのさんのtweetを観て、一回参加したいと思っていた。 会場は凄まじい神域。 演目は別役実先生の「踏切」。 素晴らしい会場とキレッキレの戯曲にテンション爆上がりであった。 この公演の様子を、平原演劇祭常連のお客様が

      • 第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その4

        スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2021年5月再び6人編成でアトリエ公演。 前回は本番直前に骨折したが、今回は丸ノコという電動工具で、人差し指の先っちょを縦にスライスした。15針縫った。 コロナ禍なのに、相変わらずお客様は大入り満員であった。コロ助ごときに芝居創りを邪魔されてたまるかと、私はますます意固地になった。 前回のア

        • 第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その3

          スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2021年2月小林加藤菅原のオッサン3匹に、岡ゆかり氏、桑原文子氏、Aya氏を加えての6人編成で、アトリエ公演。 世間はまだまだコロナ禍真っ盛り。 前年11月の「サヨナフ」の本番中に、まだまだこの座組で芝居が創りたいなあ、と思った。 私は「サヨナフ」の楽屋で「隆さんとすっこちゃん(桑原氏)とゆかち

        第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その6

          第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その2

          スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2020年11月若葉町ウォーフで「サヨナフ」を上演した。 ZOOM公演の準備をしているうちに、みんなどうしても実際の舞台でこれをやりたくなってしまったのだ。 コロナ禍真っ盛りであり、色々本当に大変だったが、「大好きな戯曲を大好きな仲間達と大好きな小屋でかけて、大好きなお客様に観て貰う」為には一歩も引

          第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その2

          第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その1

          スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の)(50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2019年5月 劇団小林組プレ旗揚げ公演「烏賊ホテル」 なにしろ組員4人ともほぼ未経験で、さあ、どうする?! 11月の企画立ち上げから6ヶ月間「この役はなんでこんな事言うんだろう?」の追求しかしなかった。 結果、本番一週間前になっても誰もセリフが入ってなくて、演出を頼んだ高森さんがアタマを抱

          第三回 / わたしの(芝居への)異常な愛情/その1

          第二回 / 甲冑と祈りの日々

          スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の)(50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2016年8月人生初の映画への主演を果たして、しばらくぼーっとしていた私に、その映画の試写会で知り合った、甲冑手作りサークル「鎌倉もののふ隊」の隊将鎌倉智士氏から「今度深沢夏祭りで歴史のお芝居やりますんで出て貰えませんか?」との依頼があった。 「sunset drive」を観て応援してくれた鎌倉

          第一回 / その偶然に満ちた発端

          スタニスラフスキー師の著作は当初「俳優修業」というタイトルで日本語訳が出てました。 それにあやかって「(令和の)(50代の)俳優修行」をつらつら書きます! そのうち本にしたいなあ。 2012年8月。 2つ年下の弟が、膵臓癌で余命4ヶ月との告知を受けた。 まだ42歳だった。 びっくりした。 びっくりした私は「頼り甲斐のあるおっさん仮面」を装着した。取り乱すことなく、常に前向きに、弟の闘病を明るく笑い飛ばしながら日々を過ごした。 心の中では大声で悲鳴をあげて号泣していたの

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