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フグタ社長業務日誌【最終話】『最後の一日』

このシリーズは2007年9月~2008年9月までの1年間にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。
※いよいよ9月、局面は最最終盤へ。退任までの慌ただしい動静を追いかけます。さてフグタ社長の命運はいかに・・・?。(巻10は自2008年8月1日~至9月X日)

フグタ社長業務日誌(巻10-9):9月24日(水)

 やっぱり家はいいなあ。昨日から野沢の自宅に戻っている。
 いよいよ今日でおしまいだ。社長として最後の一日。8時半前に出かける。9時から最後の取締役会、私と道連れに去る人もあれば、運良くなのか悪くなのか残る人もいる。

 お昼前に社長室の課長たちが、次々と集まってくる。遅れてマチムラ室長が来たところで、社長会議室に移り早飯を食う。この会議室で食べる弁当も最後だ。最後の晩餐か。
 午後0時30分、同室を出て社長室へ。忘れ物がないかもう一度机の引き出しを開けてみる。大丈夫だ。同50分、同室を出て、同51分から同52分まで、玄関ホールで社員らの見送り、花束贈呈。

 社宅を引き払ったので、午後からの空き時間にいる場所がない。仕方ないので、内幸町の帝国ホテルで時間潰し。
 午後4時55分、代表者会議で第92代社長にアソ君が指名された。「どうもどうも・・」と短いあいさつを交わし、私の社長の最後の一日が終わった。
 
 奇しくも、この日記、ちょうど1年前の今日から始まった。社長在任期間は365日。前社長のアベ君は366日だそうである。思えば1年くらいがちょうどいいのかも知れん・・。アソ君にもそう言っておこうと思う(余計なお世話ですが、実際そうなりました。秘書注)

 「お正月は野沢の家で迎えられますね」と女房が言う。
 「そうだね」と私。やっぱり家はいいなあ。

※フグタ社長業務日誌は今回で終了します。ご愛読ありがとうございました。秘書(代筆担当)より。

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注:
特に注はありません。なお後任の『アソ社長マル秘日記』は門外不出となっており公開予定はありませんのでご了承ください。連載ご愛読感謝いたします。
※『フグタ社長業務日誌:最後の一日』は、ブログ『tanpopost』に2008年9月25日 付けで掲載したものです。


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