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フグタ社長業務日誌【怒涛の後編】『二日連続』

このシリーズは2007年9月~2008年9月までの1年間にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。
※5月からは後編となり、9月退任までの慌ただしい動静を追いかけます。さてフグタ社長の命運はいかに・・・?。(巻8は自2008年5月1日~至5月31日)

フグタ社長業務日誌(巻8-2):5月7日(水)

 中国の取引先社長がやって来た。お互い、あまり言われたくないことだらけだ。NGワードが色々あるので、会話には気を遣う。
 本当は本場より旨い中華を食べに連れて行ってあげたかったが、「ギョーザ」がNGワードで引っかかった。急遽ぐるなびで近場のレストランを探す。

 連休なのでどこも予約でいっぱいだ。秘書が、日比谷公園のフランス料理屋が一軒空いていたと言う。どこ?と聞けば「松本楼」だ。何のことはない、うちの親父とお袋が結婚式を挙げたところ。まあ、これも因縁か・・。

 と、ここまでは昨日(5月6日)の話。

 今日(5月7日)はほぼ一日、中国の社長さんとお付き合い。朝9時から歓迎行事の後、いったん社宅に戻って、今度は会社の玄関でお出迎え。女房も一緒に記念写真。
 昼過ぎまで会議室にこもる。一応向こうも出張なので、少しは仕事をしているらしい格好をしなければならぬ。会議室に置いてあったデジタル地球儀「触れる地球」で遊んでから、玄関でお見送り。
 お土産にパンダ2匹とオリンピックの招待券をもらったので、お返しにガスコンロを上げる。やはり中華は強火が基本だ。

 午後6時19分退社、20分帰宅。着替えてまた出かけなければならぬ。中国社長を歓迎するパーティだ。女房同伴で午後7時6分出発。
 会場について、あ、しまったと思った。晩餐会なのである。晩餐会というのはフランス料理に決まっているのだった。昨日も食った。二日連続か・・。2皿ほどパスした。

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注:
中国の社長さんとは胡錦涛国家主席のこと。国際的にいろいろと問題(チベット暴動)があってすぐ後の外遊先が日本だった。着いて早々に上野動物園にパンダ2頭を贈ると約束し、友好関係を思い切り演出した。福田首相もフフフ♪と笑顔で応え、10年ぶりの共同文書を発表し、好感度向上につながることを願いつつ「日中間の暖かな春」をアピールした。
※『フグタ社長業務日誌:二日連続』は、ブログ『tanpopost』に2008年5月8日 付けで掲載したものです。

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