短歌の隣人

短歌ど素人の2人組、ひなとコト。 さまざまな作品を通じて考察し合う場を大切にしたいひな…

短歌の隣人

短歌ど素人の2人組、ひなとコト。 さまざまな作品を通じて考察し合う場を大切にしたいひな。 短歌に最近興味を持ち出し、良い歌を詠めるようになりたいコト。 そんな2人が短歌について学び、詠んでいきます。

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初めまして、短歌の隣人です。

1. 初投稿のご挨拶初めまして、短歌の隣人のひなとコトです。 さまざまな作品を通じて考察し合う場を大切にしたいひな。 短歌に最近興味を持ち出し、良い歌を詠めるようになりたいコト。 本アカウントではそんな2人が短歌について学び、詠んでいく様子を記述してまいります。 2. noteの運用方針活動内容として、私たちは短歌を全く知らないため、2週間に1,2回読書会を自主開催し、そのサイクルの中で学びをインプット・アウトプットしていきます。 読書会というのは、ある短歌集から気にな

    • 歌を詠んで添削会!

      前回まででひと通り、穂村弘さんの「短歌という爆弾」を読みまとめたので、勉強した知識を踏まえてアウトプットもやっていこうという試みです。 2人が1つずつ詠んだ短歌を持ち寄って、2人で講評し添削していきます。 (タイトルなんか無いかなあ。笑) まずはひなから。 コト)親知らずのことだろうなとは思った 第一印象はかたい。歌として(事実の描写だから?) 親知らずを抜いたんだなあとはわかるが、その人の感情までは読み取れない。 ひな)割と具体的な描写を出すことでリアリティを出そうと

      • 第9回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

        今回、さらっと終章と後書きをまとめて終わります! 終章 世界を覆す呪文を求めて p.284コト)著者は十歳まではその日暮らしで生きていて、〈自分〉というものに強い意識を向けていなかったけど、何かをきっかけに、〈自分〉という存在は今までやってきたことが今に繋がっていて、それがこの先未来に続いていきやがて死ぬということを認識してしまったということではないか。 「命」というものに対する理解 ひな)現実世界に対して、気味の悪さや恐怖心?(*1)を抱いているが、「命」というもの

        • 第8回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          第7回の続き今回で「3 構造図」を終えます!!!!!!!!!!!!! どんな雪でもあなたはこわい p.245 ・「愛の希求の絶対性が、現実の愛の成就のビジョンを超越してしまう結果」 p.246 ・キーワード: 宙の知恵の輪(「宙に浮かんだまま永遠に解けない知恵の輪」p.245) =愛の希求の絶対性 ・知恵の輪の強度がはっきりと示されない限り、その歌人が何を重視しているのかが分からない(ので、どの歌でも強度を明示すべきである)。 さんた、ま、りぁ、りぁ、りぁ p.256

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        初めまして、短歌の隣人です。

          第7回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫

          前回(第6回)に引き続き、「3 構造図」を節ごとに解釈しながらまとめていきます。 液体糊がすきとおり立つ――入力と出力 p.195 ”入力”と”出力” 入力:外界を感受すること(感受) 詠うべき対象をどのように捉えるか ex.見る 短歌を読み慣れていない人にもその魅力が理解しやすい 出力:感受したものを実際に言葉で表現すること(表出) 捉えた対象をどのように詠うか ex.言葉で写す ある程度歌を読み込んでいないと伝わりにくい 現在はシンプルな入力型の作品が力を感じさせ

          第7回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫

          第6回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          「2 設置法」は短歌について、というよりは短歌の実践方法について、なので飛ばします。 「3 構造図」は、節ごとの主張をまとめ、自分たちなりに解釈していきます。 特に断りがない場合は引用先は全て、穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫です。 3 構造図――衝撃と感動はどこからやってくるのか 麦わら帽子のへこみ――共感と驚異 p.140 短歌が人を感動させるために必要な要素:共感と驚異 共感 「そういうことってある」「その気持ちわかる」 驚異 「いままでみたこともない」「

          第6回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          第5回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          今回の読書会のページは、穂村弘がメールレッスンと称した短歌のレッスンを行なった際のやり取りが載っている。議事録では主に穂村弘のメールレッスンでの指導の要点を抜粋していく。 1 製造法――「想い」を形にするためのレッスン穂村弘(2021)『短歌という爆弾』小学館文庫より(以下引用元省略) メールレッスン 1999、くそ暑い夏にはじまる 穂村弘×神谷きよみ(p54) レッスン1:手をつなぎ井戸を探しにゆきました東へ西へホーミー吹いて(p55) オートマティックにしすぎな

          第5回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          白帽の締め付け逃れても日光追いかけてくる ひとの気知らず(コト)

          白帽の締め付け逃れても日光追いかけてくる ひとの気知らず(コト)

          第4回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          0 導火線――最高の爆弾作りをめざして p.7本書の構成: 【導火線】短歌に興味を持ってもらう(「心に火をつける p.11」)。 【製造法】「自分の想いをかたちにするための具体的なレッスン p.11」を行う。 【設置法】自分の短歌について発表する場を説明する。 【構造図】短歌の魅力、魅力ある短歌の中身についての分析をする。 1 製造法――「想い」を形にするためのレッスン ディスカッション 謎の同人誌『猫又』の歌を読む p.14 なぜこの歌が選ばれたのか 唯一、穂村さん

          第4回 短歌読書会――穂村弘『短歌という爆弾』小学館文庫.

          第3回 短歌読書会――小島なお『乱反射』

          第一回、二回と引き続き、今回も小島なおさんの『乱反射』の短歌読書会です。 (今回は2首取り上げましたが、一首目で自分なりに歌を詠んでみたりしたので、2首目の考察は少なくなりました。) 【1首目】 "窓という窓"○窓という窓 ひな:なぜここで繰り返し表現(強調表現)を使うのか? コト:あまり表現として違和感はない。 コト:ではもし別の表現であればどういう表現にするか。 ひな:「ぶらんこのゆれいるような春くれば 窓きらきらし○○○○○○○」 コト:「窓という窓きらきらとする

          第3回 短歌読書会――小島なお『乱反射』

          かじりかけのりんごあめと声がした そのあと下駄が鳴った気がした(ひな)

          かじりかけのりんごあめと声がした そのあと下駄が鳴った気がした(ひな)

          人知れず 泣いた夜は数知れず 白くはためく 波のまにまに(コト)

          人知れず 泣いた夜は数知れず 白くはためく 波のまにまに(コト)

          第2回 短歌読書会――小島なお『乱反射』

          コト選出頭韻 "o" ◻︎選んだ理由 単純に気に入ったから。 ◻︎感想 "も"が多い←頭韻?(:押韻法の一つ。語の頭に韻を踏むこと) 『十代にももどることはもうできないがもどらなくていい濃(こ)い夏の影』…母音の"o"が続く。音が良い 夏っぽく感じられる(夏という文字が入れられているのを抜きにしても):なぜ夏っぽいか→影の濃さ、情緒的 20代の話 "濃い"…「思い出」も "強い"思い出 でなく ”濃い”思い出 と表現する(↔︎"淡い") 5・6・7・8・7

          第2回 短歌読書会――小島なお『乱反射』

          整理中 土産の栞 眺め入る われに微笑む 骨壺(コト)

          整理中 土産の栞 眺め入る われに微笑む 骨壺(コト)

          夏の夜 いつもの道を逆走し 心拍と足速くなりゆく(ひな)

          夏の夜 いつもの道を逆走し 心拍と足速くなりゆく(ひな)

          赤い腫れ 冷んやり突き刺す脇腹に 薬莢は見つからないまま(コト)

          赤い腫れ 冷んやり突き刺す脇腹に 薬莢は見つからないまま(コト)